2012年6月27日
日本電気株式会社
NECは、株式会社ダスキンが展開する「ミスタードーナツ」の、全国12箇所の物流センターにある主要な原材料の総在庫数をリアルタイムに把握・管理できる「新物流システム」を構築し、新システムが本年4月から本格稼動を開始しました。
ミスタードーナツは、全国12箇所の物流センターで、約1300の店舗に供給する主要な原材料を保管・配送しています。主力商品であるドーナツは店舗で製造されるため、物流センターから店舗には、必要な原材料を店舗の発注数に応じて日々出荷する必要があります。
ミスタードーナツではこれまでも物流システムを保有し、在庫や出荷配送を管理していました。しかし、従来の物流システムでは業務ごとに情報が分割されていたため、賞味期限管理や全物流センターの在庫コントロール等の業務において、全体を把握するには時間を要していました。
このたび、NECの物流センター向けパッケージソフト「EXPLANNER/Lg(エクスプランナー エルジー)」を全物流センターに一括で導入し、ミスタードーナツ独自のシステムであるSCM(
注)を再構築しました。これにより、店舗や原材料仕入れ先企業も含めた効率的な業務推進と情報の一元管理、見える化を実現しました。また、無線のハンディターミナルと二次元バーコードを利用することで、全物流センター内の作業進捗の確認とデータ更新をタイムリーに行うことが可能となるなど、トレーサビリティや作業効率の向上に貢献しています。
新物流システムの主な特長は、次のとおりです。
- 全国12箇所の物流センターの一元管理を実現するWebシステム
- 全国12箇所の物流センターから約1300店舗に供給する主要な原材料の、入庫・出庫を一元管理することで、全国の各物流センターの在庫が本部だけでなく、どの物流センターからも確認可能となり、在庫状況に応じて出荷物流センターを切り替えるなど、タイムリーで効率的な輸送指示を可能とする仕組みを構築。
- Webシステムのため、複数物流センターへのシステム導入/展開においても、一斉導入が可能。
- 倉庫から店舗までのリアルタイムのトレーサビリティ(在庫の見える化)を実現
- 無線ハンディターミナルと、二次元バーコードを導入。原材料仕入れ先から納品される商品ケースに二次元バーコードを貼付し、その情報を物流センターの入荷・格納・出荷のみならず、店舗への納品時における受入検品や棚卸にも継続して活用。
- 賞味期限切れ・出荷期限切れ在庫については、自動的にアラームリストが出されるため、不要な在庫移動や廃棄処理業務を軽減。
- 将来的には二次元バーコードに製造ロットや別途管理している賞味期限情報を含むことを目指しており、商品の詳細情報や入出荷履歴・在庫状況を賞味期限や製造ロット別でも把握することができ、安全・安心で、より木目細やかな在庫管理を実現。
昨今、食品の安全・品質管理は重要性を増しており、徹底的な賞味期限の管理や出荷履歴の管理など安全性の維持が必要とされています。また、企業は、適正な在庫による無駄のない事業運営も求められており、「EXPLANNER/Lg」はこれらの期待に応えるものです。
NECはこのたびの実績をもとに、「EXPLANNER/Lg」を幅広い業界に拡販していきます。
以上
(注) Supply Chain Management: 受発注、調達から在庫管理、配送までを総合的に管理すること。
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