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倉敷中央病院の事例に見る RPAで変わる医療現場の今と未来
働き方改革の一環として、業務負担を軽減するRPAの注目がますます高まっています。医療現場でも医療従事者の働き方改革に向け、医事、看護、薬剤業務などにおいてRPAの活躍する場が広がりつつあります。しかし、医療分野は法的な制約もあり、適用分野や運用には注意が必要です。そんな中、先進的な取り組みを進めているのが、倉敷中央病院です。RPAを年間4430時間稼働し、大きな成果を挙げています。倉敷中央病院の事例を基に、医療現場におけるRPAのメリットや活用の注意点について紹介します。
【ホワイトペーパー】
倉敷中央病院の事例に見る RPAで変わる医療現場の今と未来
全文はPDFダウンロード(My NEC登録が必要)にてお読みいただけます。
目次
- 「医療従事者の働き方改革」の解決策としてRPAの活用が拡大
- 医療現場におけるRPA活用ポイントと導入ステップ
- RPAが年間4430時間稼働し、職員2人分の業務を代行
以下、本レポートの前半部分を掲載しています。
「医療従事者の働き方改革」の解決策としてRPAの活用が拡大
日本の人口は減少を続ける一方、65歳以上の高齢者は増え続けており、団塊ジュニア世代が高齢者となる2040年頃にそのピークを迎えると予測されています。こうした中、医療業界では2040年の医療提供体制を見据え「地域医療構想の実現」「医療従事者の働き方改革」「実効性のある医療偏在対策」からなる三位一体の改革が進行中です。「なかでも医療現場に大きなインパクトをもたらすのが2024年4月から適用開始される医師の時間外労働に対する上限規制です。これに伴い医療従事者の働き方改革が急務となっています」とNECの野間 充は指摘します。
こうした中で発生した新型コロナウイルスの感染拡大は、結果的に医療従事者の働き方改革を加速させるきっかけになりました。「患者の診療に忙殺される中で、いかに業務を効率化するか。働き方改革の流れと相まって、RPAを活用する医療機関が増えているのです」(野間)。
RPAとはRobotic Process Automationの略で、ソフトウェアロボットとも呼ばれる自動化ツールです。システムやアプリケーションの入力・実行など一連の作業を自動で実行してくれます。その種類は、大きくサーバ上で動かすサーバ型、PCにインストールして稼働させるクライアント型で分類できるほか、アプリケーションやWebページなどの構造解析情報を基に処理を実行するオブジェクト型、モニターに表示される画像情報を基に稼働する画像認識型などで分ける方法もあります。
NECは働き方改革支援ソリューションの1つとしてRPAを提供しています。それが「NEC Software Robot Solution」です。プログラミング不要でロボットを構築できるクライアント型RPAツールです(図1)。高度な画像認識機能とオブジェクト認識機能の組み合わせにより、画面上に表示された画像やオブジェクトを識別し、これまで人手で行っていた操作を自動化します。複数ロボットの統合管理も可能で、効率的なロボット運用を実現できます。
純国産であることも大きな強みです。マニュアルやインターフェースは日本語でわかりやすく、サポートも充実しています。「NECグループは医療事業を展開しているため、医療システムのSEによるRPA作成、電子カルテでの活用企画もサポートします」と野間は語ります。
医療現場におけるRPA活用ポイントと導入ステップ
NEC Software Robot Solutionは2019年より医療分野での提供を開始し、全国28の病院で導入されています。日報作成や帳票出力などの医療事務、検診の督促状作成、電子カルテの付箋貼り付けや職員マスタ登録、NCD(医療情報データベース)の基本情報登録、看護業務の勤務表作成支援、臨床研究用データの収集作業など活用領域はさまざまです(図2)。
「RPAは、夜間・休日を含め24時間365日稼働するため、医療従事者の負担を減らし、業務の属人性解消にもつながっています。煩雑な作業から解放され、本来業務に注力できるなどの成果を挙げています。とはいえ、すべての業務を代行させようとすると挫折します。NCD登録もRPA活用の対象になりますが、内容の変更もありすべての登録をRPAに置き換えた病院はありませんが、基本情報の登録のみを実施するだけでも年間100時間以上の医師の労働時間削減に成功している病院様もあります。また、約700~1000床クラスの病院様では年間約6000~8000時間以上の業務をRPAに置き換えることに成功しています」(野間)
ただし、・・・
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