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公正な取引の推進

取り組み方針

NECは、ESG視点の経営の優先テーマであるコンプライアンス徹底のための重要な活動として、競争法や贈収賄防止規制遵守のための体制強化など、公正な取引の推進に積極的に取り組んでいます。また、世界各国で厳しい競争が行われている中でも、常にコンプライアンスを最優先とする意識を持ち、これを実践していくことが重要であると考えています。なお、贈収賄防止などの腐敗防止は、国連グローバル・コンパクトの10原則の1つで、世界共通の関心事であり、NECも積極的にこれに取り組んでいます。

近年、世界的に競争法および贈収賄防止規制の執行が強化されている中、NECでは、競争法違反のリスク低減を目的として、国内外の競争法を遵守するための基本的な留意事項を定めた「競争法遵守ポリシー」を制定しています。また、携帯が容易な名刺サイズの「競争法遵守ポリシーカード」を当社および国内連結子会社の全役員および全従業員に配付し、より一層の周知を図っています。

当社は2016年度、公正取引委員会から3件の独占禁止法違反の認定を受けました。これらの事実を忘れることなく、反省の礎とするため、消防救急デジタル無線機器の取引に関する公正取引委員会の立ち入り検査を受けた11月18日を「NECコンプライアンスの日」と定め、毎年、コンプライアンスの重要性を再確認することとしています。

また、当社は、ベトナム・ハノイ市の入札案件に関し、当該案件に融資を予定していた世界銀行の調達規則に違反した疑いがあるとして、同行の調査を受け、2018年7月、同行との間で和解契約を締結しました。これを受け当社は、官公庁等の顧客やそのコンサルタント、販売店やリース会社等の垂直関係における競争法上の禁止行為をより明確に定めるため、「カルテル・入札談合等防止規程」を改正しました。名称を「カルテル・入札談合および入札妨害防止規程」に変更し、当社がカルテルや談合、または入札妨害を疑われたり、これらに巻き込まれたりすることのないよう、さらなるリスク低減に努めています。

贈収賄防止について、NECでは、「贈収賄防止基本規程」を制定し、NECの事業活動に関連して国内外において贈賄および収賄が行われることのないよう、贈収賄防止の体制ならびに役員および従業員が遵守すべき基本的事項を定めています。

今後も、発生した事実を心に留め、公正な取引の推進に積極的に取り組んでいきます。

推進体制

競争法遵守

競争法を遵守するためには、販売、技術取引、資材調達など会社の事業活動におけるさまざまな面での取り組みが必要です。当社では、コンプライアンス推進部と法務部が共同主管部門となって、必要に応じ各分野にかかわる複数の部門が協力・連携しながら、NECにおける競争法の遵守を推進しています。

贈収賄防止

当社では、贈収賄防止のために、コンプライアンス推進部と法務部が共同主管部門となって、贈収賄防止基本規程の運用ならびに社内関係部門や国内連結子会社に対する贈収賄防止基本規程に関する指導、支援、指示および教育を行っています。また、贈賄の防止にあたっては、日常の業務におけるチェックが重要であるため、総務部(接待・贈答、政治寄付等寄付関係)、各ビジネスユニットの企画本部(営業経費関係)、資材部門(資材費関係)が各種ガイドラインを制定するとともに、各部門から申請のあった支出に問題がないかをチェックしています。

2018年度の主な活動実績

トップメッセージ

公正取引推進のためには、まず、経営幹部の姿勢が重要です。当社では、「コンプライアンスとリスク・マネジメント」の章に記載したとおり、公正取引推進を含むコンプライアンスの徹底に関して、経営幹部から全従業員に対しメッセージを発信しています。

継続的な教育・啓発

公正取引に対する従業員の意識向上のためには、継続的な教育および啓発が欠かせません。当社では、毎年実施しているコンプライアンスに関するWeb教育や階層別教育に加えて、当社が起こした3件の独占禁止法違反に関する事案の影響を2018年度の「NECコンプライアンスの日」にあわせて従業員に再周知することで、当該事案の風化防止に努めています。

また、当社では、上記「取り組み方針」に記載したベトナム・ハノイ市の入札案件を受けて、再発防止のために、当社の海外向け営業部門を中心に集合研修を実施して留意事項を徹底するとともに、海外連結子会社の全従業員向けに、外部弁護士事務所のe-learningサービスを活用した公正取引Web教育を実施しました。APAC地域の連結子会社向けに実施しているコンプライアンスセミナーでは、NECベトナム社を訪問し、再発防止に向けたディスカッションを行いました。さらに、主要な海外連結子会社の法務責任者を集めたGlobal Legal & Compliance Meetingにおいて留意事項を共有しました。

その他の取り組み

競争法違反防止への取り組みとしては、上記「取り組み方針」にも記載したとおり、官公庁等の顧客やそのコンサルタント、販売店やリース会社等の垂直関係における競争法上の禁止行為をより明確に定めるために、従来の「カルテル・入札談合等防止規程」を改正し、その名称を「カルテル・入札談合および入札妨害防止規程」に変更しました。また、競争法違反の兆候を早期に検知するため、AIを活用した電子メールモニタリングを実施しています。

贈収賄防止への取り組みとしては、2018年度に、贈収賄リスクの高い地域で事業を行っている海外連結子会社15社を対象として、贈収賄に関する内部監査を実施しました。当社では、贈収賄防止に向けて、「事業部等のための贈収賄防止マニュアル」を策定し、担当事業・業務の贈賄リスク評価、当社の事業運営のために起用する第三者のデューデリジェンス等、贈収賄を防止するために事業部門長が果たすべき役割および具体的方法について定めています。また、海外各国の贈収賄規制が強化される中、「接待・贈答・招聘に関するガイドライン」を作成し、海外連結子会社が接待・贈答・招聘を行う際に注意、実施すべき最低限の必要事項を明確にしています。これらに加えて、当社がオフィシャル・スポンサーをつとめるラグビーワールドカップ2019に関し、当社が日本国外の民間セクターの顧客を招待する際の手続き等を定めたガイドラインを策定して、贈賄リスクの低減を図っています。

こうした仕組みの導入および取り組みにより、NECでは、2018年度において、競争法違反および贈収賄のいずれに関しても、公表を要する重大な問題は発生していません。