Japan
サイト内の現在位置
日本生活協同組合連合会様
CMS導入やレスポンシブ対応によって
利用者の「声」が集まるECサイトを実現
- 業種:
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- 卸売・小売業・飲食店
- 業務:
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- マーケティング
- 経営企画
- 営業・販売
- ソリューション・サービス:
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- サービス/その他
事例の概要
課題背景
- 衣料、雑貨などの非食商品向け/ギフト商品向けのECサイトを別々に構築し運用。更新作業などの負荷やコストが二重に発生していた
- PC向けに構築されたギフトサイトは、スマートフォンでの閲覧時の利便性が低く、若年層の利用を増やすためにも改善が必要だった
- 既存EC基盤の保守切れが迫っており、機能強化と短期間での構築・運用開始の両立が必須だった
成果
非食商品向け/ギフト向けのECサイトを統合管理
NeoSarf/DMを新たな基盤に、2つのECサイトを統合管理。コンテンツ作成・運用が容易に行えるCMS、レスポンシブ対応などの機能により運用負荷とコストを低減
スマホ対応で若年層の利用が増大
スマホ利用者向けのユーザビリティを改善。スマホ利用者が多いとみられる若年層の利用率を前年同期比112%にした
コンポーネント型で早期構築・稼働
部品を組み立てて機能を実現するコンポーネントベースのシステムを活かし、複雑な業務要件に省コストで対応。短期間での構築も実現した
導入ソリューション
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事例の詳細
導入前の背景や課題
ECサイトの利便性向上と若年層の利用拡大が必要に
全国の生活協同組合および生協連合会が加入する全国組織、日本生活協同組合連合会様(以下、日本生協連様)。その活動の1つが、会員生協への商品供給に関わる事業です。具体的には、コープ商品の開発と供給、通販事業、商品の品質管理や物流・情報システムなどの事業基盤の開発・運用などを行います。
このうち通販事業では、衣料品、家具などの非食商品とギフト商品をカタログまたはインターネットで注文を受けています。いずれも近年はインターネットでの注文が増加。ECサイトの重要性が増していました。
「この状況の下、課題も生まれていました。従来は非食商品向けの『くらしと生協』、ギフト向けの『コープのギフト』という2つのサイトを個別に構築・運用してきたのですが、利用増に際し、魅力的なキャンペーンやサイトの改善などをタイムリーに実施する必要性が増大。二重に発生する運用負荷とコストが、足かせになっていたのです」と日本生協連の川口 剛史氏は語ります。
また別の課題もありました。スマートデバイスの普及により、構築から数年が経過したサイトでは対応できない部分が出始めていたのです。
「スマホでの利用者は増加傾向にありました。しかし、コープのギフトはスマホサイトがなく使い勝手が悪い状態でした」と同会の片岡 麻衣子氏は言います。「若年層の利用を増やす」という組織全体の目標に沿う上でも、改善策を早急に検討する必要がありました。
選択のポイント
CMSやレスポンシブ対応に加え機能を柔軟に組み合わせられる点を評価
そこで日本生協連様は、既存のEC基盤ソリューションの保守期限を機に、抜本的な刷新を決断。先述の課題を解決するとともに、商品検索やFAQの改善、管理性強化といった要件も満たす、より高いサービスレベルを実現できる仕組みを検討することにしました。
「日本生協連様の事業構造は一般企業と大きく異なるため、パッケージ型の製品では要件を満たすことができません。ただ、保守期限までの期間や必要コストを考えると、スクラッチ開発も難しい。こうした事情をどう満たすかも、重要な検討材料でした」とプロジェクトをともに進めたコープ情報システムの吉田 剛久氏は話します。
こうして複数のソリューションを比較・検討した結果、採用したのが「NeoSarf/DM」を核としたNECの提案でした。
NeoSarf/DMでは、ECサイトの制作・運用が簡単に行えるCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)や、PC/スマホに向けたレスポンシブデザインに対応可能な利便性の高いECサイトを、効率的に構築・運用することが可能です。
また、特殊な事業構造への対応という点では、NeoSarf/DMが「コンポーネントベース」のシステムであることが生きました。「機能をコンポーネント単位で組み合わせることができるため、開発期間やコストを抑えつつ、要件を満たす仕組みが用意できると判断しました。加えて、将来的な機能追加が柔軟に行える点も高く評価したのです」と吉田氏は述べます。
導入後の成果
サイト刷新後、売上高や若年層利用率が10%増加
こうして日本生協連様は、非食商品とギフト商品を扱う新ECサイトの稼働を開始しました。
レスポンシブ対応により、スマホ向けページの個別作成が不要になったほか、CMSによって編集・更新作業も大きく効率化。「また、会員生協によって購入可能商品が異なるケースがあり、従来はそのためのページも構築していました。現在は、作成したフォーマットを基に写真・テキストの差し替えを行うだけで済むようになり、とても助かっています」と片岡氏は満足感を示します。
さらに、機能向上により、サイトの内容も充実させることができています。例えば、衣料品を検索する際は、「商品名」に加えて「色」「サイズ」も入力できるようになりました。加えて以前はなかなか手が回らなかったFAQの追加なども行えるようになり、サイト来訪者の利便性向上につなげているそうです。
既に数字的な効果も出始めています。例えば、新ECサイトの稼働開始後は、供給高(売上高)が増加。前年同時期との比較で約110%を達成しています。「紙のカタログ経由の販売はほぼ横ばいなので、これはサイト刷新による効果といえるでしょう」(川口氏)。同時に、スマホ経由のサイト来訪者は前年同時期比116%、懸案だった若年層のサイト来訪率も同112%を実現しており、狙った効果は網羅的に得られているといえるでしょう。
もちろん、日本生協連様が目指す最終ゴールは来訪者の満足度向上です。そのため新ECサイトでは『私の欲しいに出会える。「よかった」が響き合うお店。』をコンセプトに、購入者の口コミを収集する機能も拡充。「現時点で口コミ件数は約4割増加しています。今後も、一層組合員の声が集まる、魅力的なサイトにしていきたいと考えています」と語る川口氏。NECは、その歩みを全力でバックアップしていく予定です。
パートナー企業の声
NeoSarf/DMを基盤に、「機能」「納期」「コスト」を最適化
基本設計の段階から、日本生協連様およびコープ情報システム様の担当者と定期的なミーティングを行い、プロジェクトを進めてきました。既存のECサイトを構築・運用し、業務を熟知しているNECの専任チームのメンバーもプロジェクトに加わることで、従来の課題を改善しながら構築・運用フェーズへとスムーズに移行できました。
日本生協連様のECサイトの仕組みは独特で、例えば利用者がアクセスする際のログイン認証は、各組合員様が加入する会員生協側のシステムで行うといった複雑な連携が必要です。この点、機能単位での追加・変更が可能なコンポーネントベースシステムの強みと、NECが持つ技術力を駆使することで、機能要件はもちろん、納期・コストともに予定通りに進めることができました。
また、CMSやレスポンシブデザイン対応などの機能によって運用負荷を大きく下げ、その分のリソースを、さらなる利便性向上に活かせるようになった点も、お客様に高く評価いただけたポイントです。今後もサイトの運用・保守などを通じ、一層お役に立てるような提案を続けていければと思います。
お客様プロフィール
日本生活協同組合連合会
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷3-29-8 |
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創 業 | 1951年3月 |
供給高 | 3,785億円(2017年度末) |
概要 | 各地の生協や都道府県別・事業種別の生協連合会が加入する全国組織。コープ商品の開発と会員生協への供給、会員生協の事業や活動のサポートなどを通じ、会員生協の発展を支える役割を果たしている。 |
URL | https://jccu.coop/ |
この事例の製品・ソリューション
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(2018年9月20日)