NEC、セキュリティ機能を強化した「Mission Critical Mail Filter V1.1」の提供を開始
~添付ファイルのPDFファイル変換機能やメールアーカイブ機能を提供~
2016年11月24日
日本電気株式会社
NECは、高度なセキュリティが求められる中央官庁、自治体、金融機関、企業での利用に適した統合型メールソフトウェアを強化し、「Mission Critical Mail Filter V1.1」として本日より販売活動を開始します。
新バージョンでは、メール無害化機能の強化として、受信メールに添付されたWordやPowerPointなどのファイルを自動でPDFファイルに変換する機能や、NECのファイル無害化サーバとの連携機能をオプションで提供します。これらにより、イントラネット上で添付ファイルの内容確認が可能となるため、利用者の利便性も向上します。
また、今回提供を開始するメールアーカイブ機能は、容量拡張が容易に可能なオブジェクトストレージと、アーカイブデータの暗号化に対応します。これらにより、クラウドストレージなどを必要最低限のストレージ容量で開始することで初期コストを低減しつつ、安全性を向上します。
なお、「Mission Critical Mail Filter」の標準機能として、メールフィルタプラグイン機能や上司承認機能などの強化も実施します。
NECは社会ソリューション事業に注力しており、高度なセキュリティ製品を提供することで、安全・安心で豊かな社会の実現に貢献します。
背景
近年、日々進化する標的型メールによる重要情報などの漏えいリスクが高まる中で、メールに関するセキュリティ要件は高度化しています。総務省の「自治体情報システム強靭性向上モデル」や内閣サイバーセキュリティセンターの「政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準群」では、抜本的な対策としてメールの無害化を求めています。また、情報漏えい事故発生時や訴訟リスクなどの観点から、メールの長期保存の必要性が高まり、それに伴いアーカイブデータの肥大化が問題となっています。
さらに、一部企業ではメールに加えてソーシャルメディアを利用したコミュニケーションが行われるなどコミュニケーション手段が多様化する一方、ソーシャルメディアの利用による情報漏えいのリスクが懸念されています。
今回NECは、「Mission Critical Mail Filter」について、メール無害化機能の強化を図るとともに、メールアーカイブ機能を容易に拡張可能なオブジェクトストレージに対応させました。さらに、フィルタの追加開発を可能とするメールフィルタプラグイン機能により、多様なメールセキュリティ要件やコミュニケーション要件への対応を実現します。
価格、提供開始時期、販売目標
製品名 | 価格(税別) | 提供開始時期 | 備考 |
---|---|---|---|
Mission Critical Mail Filter V1.1 | 1,300,000円~ | 2017年1月 | |
Mission Critical Mail Filter/PDF変換オプション | 800,000円~ | 2017年5月 | オプション |
Mission Critical Mail Filter ファイル無害化連携オプション |
2,000,000円~ | 2017年1月 | オプション |
Mission Critical Mail Archive V1.1 | 1,300,000円~ | 2017年5月 | オプション |
Mission Critical Mail Filter/Anti-Virus (GroupShield) |
1,000,000円~ | 2017年5月 | オプション |
Mission Critical Mail Filter V1.1の特長
- メール無害化機能を強化
従来のメール無害化機能ではインターネット接続環境にメールの原本を保管した上で、添付ファイルの削除を行いイントラネット環境にメールを配送しています。一方、今回の機能強化では、添付ファイルを削除せずにイントラネット環境にメールの配送を可能とする以下2種類のオプションの提供により、セキュリティを確保しつつ、利便性を向上します。
(1)「Mission Critical Mail Filter/PDF変換オプション」により、メールに添付されたファイルを自動でPDF変換
受信メールに添付されたWordやExcel、PowerPointなどのファイルを自動でPDFファイルに変換しマクロのスクリプトなどを削除してから、メール受信者に配送する機能を提供します。複数ファイルが1つにZIP圧縮されている場合でも、それぞれをPDFファイルに変換して配送可能です。
(2)「Mission Critical Mail Filterファイル無害化連携オプション」により、NECのファイル無害化サーバとの連携
NECのファイル無害化サーバ「File Sanitization Server」との連携により、メールの添付ファイルに対してマルウェア感染リスクを排除し、添付ファイルをオリジナルフォーマットのままでメール受信者に配送する機能を提供します。「File Sanitization Server」は、メールの添付ファイルに対して拡張子と本来のファイル構造を比較し、マクロのスクリプトを削除することによって無害化を行うサニタイズ機能を備え、ファイルによるマルウェア感染リスクを排除します。 - 「Mission Critical Mail Archive V1.1」により、オブジェクトストレージに対応したメールアーカイブ機能を提供
オプションとして新たに提供するメールアーカイブ機能は、オブジェクトストレージとNAS(注1)に対応します。オブジェクトストレージへの対応により、必要最低限のストレージ容量から運用を開始でき、保存期間の延長などアーカイブデータが増える場合も容量の拡張が容易です。アーカイブデータの格納先としては、「NEC Cloud IaaS」(注2)や「AmazonS3」などのクラウドストレージや、オンプレミス環境ではNEC iStorage HSシリーズ(注3)などAmazon S3互換APIをサポートしたストレージを利用可能です。
なお、アーカイブデータを格納する際には暗号化を行うため、クラウドストレージへの保存時にも安全性を高めたデータ保管を実現します。 - メールフィルタプラグイン機能により多様なメール要件に対応
パートナー企業などが独自のフィルタ機能の追加開発が可能なメールフィルタプラグイン(milter互換)機能を標準で提供します。これにより多様なメールセキュリティ要件やコミュニケーション要件に対応します。例えば、Mission Critical Mail Filterで受信したメールデータを独自の暗号化システムで暗号化して配送することができます。他にも、受信した障害通知メールなどをLINEやFacebookといったソーシャルメディアへ通知することや、またその通知対象を特定のキーワードが含まれているメールに限定すること、通知内容をタイトルのみに限定するなどの制御も可能です。
新バージョンでは他にも、新たにMcAfee社エンジンを搭載したウイルス対策オプション「Mission Critical Mail Filter/Anti-Virus(GroupShield)」を提供し、従前より提供するトレンドマイクロ社エンジン(Mission Critical Mail Filter/Anti-Virus(InterScan))との組み合わせによる2重チェックを実現します。さらに、フィルタ機能の強化として、上司承認・添付ファイルに含まれる文字列のフィルタ条件指定なども実施しています。
販売パートナー、システムエンジニアを販促面・技術面で体系的に支援する「Mission Critical Mailパートナープログラム」では今後、メールフィルタプラグインの利用方法などの技術情報を、プログラム参加企業向けに専用サイトなどを通して公開する予定です。
詳細URL:http://jpn.nec.com/mcmail/partner.html
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
【別紙】 メール無害化機能の強化/milterを利用したSNS連携例
以上
- (注1)NAS(Network Attached Storage):ネットワークに直接接続された大規模ストレージシステムを提供するアプライアンスサーバ。
- (注2)サーバやストレージ、ネットワークのリソースを、月額や時間課金で利用できるサービス。「高いコストパフォーマンス」と「高性能・高信頼」を特長とする仮想サーバサービスと、専有環境を実現する物理サーバサービスの組合せであらゆるシステムニーズに対応。さらに、他のクラウド、オンプレミス、ハウジングなどを適材適所で利用する「ハイブリッドクラウド」やその「統合運用管理」を実現。
- (注3)iStorage HS6-50Aはノード単位の提供になりますが、ノード内での容量拡張時にはHDD増設や複雑な設定は不要で、ライセンス解除のみで容量を拡張でき、それでも不足する場合にはノード増設によりスケールアウトが可能。また暗号化や改ざん防止オプションも備えており、効率に加え、安全・安心を提供。
※記載されている会社名および商品名は各社の登録商標または商標です。
Mission Critical Mail Filterに関する情報
ファイル無害化サーバ「File Sanitization Server」に関する情報
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC クラウドプラットフォーム事業部
TEL:044-431-7673
E-Mail:info@mcm.jp.nec.com
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