NEC、NTTのネットワークスライス実証実験に貢献
~状況に応じた適切なネットワークの利用を促進~
2017年3月24日
日本電気株式会社
NECは、日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦博夫、以下 NTT)が策定する将来の通信ネットワークの技術開発に関するコンセプト「NetroSphere(ネトロスフィア)構想」の実現に向けた実証実験に貢献しました。
NetroSphere構想は、お客様やサービス事業者の要望に応じた機能を持つネットワークを柔軟に、経済的に構築するものです。
NTTの研究所による本実証実験は、NetroSphere構想の実現に必要な、「ネットワークスライシング技術」の検証を行いました。ネットワークスライシング技術は、ネットワークを仮想的に分割し、サービスの要求に合わせた仮想ネットワークを即座に提供できるようにするものです。
この技術を確立することで、サービス事業者は、必要なネットワークリソースを必要な期間だけ利用することができるようになるなど、多様なサービスを低コストで実現することが可能となります。
本実証実験では、各端末の通信(トラフィック)状況に基づき、トラフィックを適切なネットワークに動的に振り分ける機能の実証を行いました。NECは、各端末のトラフィックの識別やネットワークへの振り分けを行う「vCPEソリューション(注1)」と、端末のトラフィックに応じて振り分けのルールを動的に変更する「IoTサービスイネーブラ(注2)」を提供し、NTTの実証実験に貢献しました。
NECのvCPEソリューションは、ルータなどの宅内通信機器が行っていた通信経路選択やネットワークアドレスの変換などの機能をNFV(ネットワーク機能の仮想化)によって実現することで、ネットワークの規模や端末数に合わせて機能を柔軟に拡張できるため、ネットワークの高度化に貢献できます。
また、IoTサービスイネーブラは、3GPP(注3)で標準化された移動体通信向けのネットワーク機能との連携も可能で、ネットワークの状況把握や通信帯域の制御などを実現します。これにより、固定通信と移動体通信の双方に対し、高度なネットワークの提供に貢献できます。将来的には、ネットワークの状況把握と分析に人工知能(AI:Artificial Intelligence)を活用していきます。
NECは、このたびの実証実験での実績を活かし、IoTサービスイネーブラやvCPEをはじめとした通信ソフトウェア、ネットワーク仮想化ソリューションを国内外に拡販していくことで、SDN(注4)/NFV適用を推進し、通信事業者の高度な通信サービスの実現に貢献していきます。
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1)virtualized Customer Premises Equipment:ユーザの宅内にあるモデムやルータといった通信機器の機能をネットワーク経由でデータセンターから提供するもの
- (注2)NEC、モバイルエッジコンピューティング向け基盤を開発
http://jpn.nec.com/press/201610/20161020_02.html - (注3)3rd Generation Partnership Project:第3世代移動通信システム(3G)をはじめ、携帯端末等の通信規格の標準化を行うプロジェクト
- (注4)Software-Defined Networking:ネットワークをソフトウェアで制御する概念
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