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NEC、「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」のマルチデータセンター機能を強化

~OpenStackを補完する機能をオープンソースソフトウェアで実現~

2016年6月2日
日本電気株式会社

NECは、OpenStackを活用したクラウド基盤の構築と運用を支援するソリューション「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」のマルチデータセンター機能を強化し、本日より提供開始します。

本機能強化では、異なるバージョンのOpenStackが混在するマルチデータセンター環境でも、統合ポータルによる統一した運用を実現します。
また、従来データセンター内ネットワークに適用していたSDN(注1)を、データセンター間のネットワークにまで拡大することで、マルチデータセンターを1つの仮想データセンターとして統合管理できます。これにより、バックアップ側のデータセンターリソースを用いてシステムの迅速な再稼働が可能になり、事業継続性を向上します。
さらに、データセンターサービス事業者や企業向けに、マルチベンダ環境の物理/仮想ネットワークアプライアンスを自動構築する管理機能を提供します。これにより、データセンター全体での管理の効率化を実現します。
今回の強化は、OpenStackを中心としたオープンソースソフトウェア(OSS)を積極的に活用し、新規に開発した機能をOSSコミュニティへ還元することにより、オープン性の高いクラウド基盤の実現に貢献するものです。

NECは「社会ソリューション事業」に注力しており、新ソリューションをグローバルへ拡販することで、通信業を含めたデータセンター事業者や企業のICT基盤の高度化と安全・安心な利用に貢献していきます。

背景

近年、クラウド基盤の運用効率化、クラウド環境構築やアプリケーション開発の迅速化、クラウド基盤のオープン性確保などの観点から、OpenStack活用のニーズが拡大しています。また、ネットワークの構築・運用コストの削減、リソースの柔軟な割り当てなどの観点から、ネットワークを仮想化するVNF(注2)活用への期待も高まっています。
さらに、通信事業者やサービス事業者、企業においては、事業継続・災害対策の観点から一極集中を避けるために、データセンターを分散配置するケースが増加しています。しかし、分散配置した場合、各データセンターでOpenStackのバージョンの差異などにより、個別管理が必要となるなど管理が複雑化するため、運用面に大きな課題がありました。

今回の「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」の強化では、OpenStackを始めとする主要OSSのコミュニティで培った技術力やSDN技術、NECのクラウド基盤サービス(NEC Cloud IaaS)の構築・運用の実績を活用し、マルチデータセンター管理やVNF/PNF(注3)管理など、通信事業者やサービス事業者、企業に求められる機能を提供し、OpenStackを中心としたオープン性の高いクラウド基盤を実現します。

価格・販売目標

クラウド環境の構築実績などを元に、必要な要件や機能を標準モデル化し、事前にOSSを活用した製品の検証を行いました。検証済みの製品をシステムの要件・規模に応じて選択し、組み合わせることで、構築期間の短縮やコストを抑えたクラウド基盤を提供します。

サービス名 価格(税別) 概要
NEC Cloud System
OSSクラウド基盤構築
支援サービス
個別見積り 設計(要件定義・製品選定・パラメータ設計、運用設計も含む)、構築(サーバ、ネットワーク等のリソース設定、基盤セットアップ)、評価

NEC Cloud System

統合運用サービス
個別見積り 顧客に代わり、24時間365日の運用作業を代行
NEC Cloud System
OSSクラウド基盤
サポートサービス
個別見積り Red Hat OpenStack Platform 7、他OSSを含む基盤ソフトの技術問い合わせ、障害解析、回避策の提示、ディストリビュータと連携したお客様システムの問題解決支援

販売目標:3年間で700億円

本サービスの強化点の特長

  1. OpenStackのマルチバージョンに対応した統合ポータルを提供
    OpenStackでは実現されていないマルチデータセンター対応の統合ポータルをOSSで提供し、各データセンターで異なるバージョンのOpenStackが混在する環境でも、統合ポータルによる統一した運用が可能です。これにより、各データセンターのリソースの払い出しや、データセンター間のネットワーク設定を一つのポータルから一括して行え、運用効率化を促進します。

  2. データセンター間のディザスタ・リカバリの仕組みを提供
    従来、データセンター内ネットワークに適用していたSDNを活用したLANを、異なる地域にある複数(マルチ)データセンター間のネットワークにまで拡大(SDNを活用したWAN)することで、マルチデータセンターを1つの仮想データセンターとして統合管理できます。さらに、災害発生などに備えたディザスタ・リカバリ(DR)の仕組みをOSSで提供します。データバックアップからシステム復旧まで、マルチデータセンターのリソースを柔軟かつ効率的に活用するDRシステムの構築や運用が可能となり、事業継続性向上に貢献します。

  3. マルチデータセンター環境に対応したポリシー(役割と権限)管理を実現
    マルチデータセンターを1つの仮想データセンターとして一元管理するためには、各データセンターの管理者・テナント利用者のポリシーを階層化して統合管理する必要があります。
    今回、管理者・テナント利用者の両方でマルチデータセンター環境に対応した複数階層のポリシー定義機能を提供します。これにより、マルチデータセンター環境におけるきめ細やかな階層管理が可能になります。たとえば、上位管理者から下位管理者に対して権限移譲するなど、管理者の役割に応じた適切な権限を設定しておくことで、上位管理者による集中管理から下位管理者による分散管理が可能となり、マルチデータセンター全体のセキュリティを維持しながら効率的に管理できます。

  4. サービス事業者・企業向けにVNF/PNF管理機能を提供
    従来の通信事業者向けに加え、今回新たにサービス事業者・企業向けにもVNF/PNF管理機能を提供します。これにより、ファイアウォールやロードバランサなど、マルチベンダ環境(別紙)の物理/仮想アプライアンスの自動構築が可能となり、ネットワーク構成変更への迅速な対応や運用コスト削減に貢献します。


今回新たに開発する機能は、クラウド基盤の「Red Hat OpenStack Platform」とその他OSSを活用して実現し、OSSコミュニティへの還元などを通じて、顧客システムのオープン性の確保に貢献します。

なお、NECは本ソリューションを、「Interop Tokyo 2016」(会期:6/8(水)~10(金)、会場:幕張メッセ (千葉県千葉市))に出展します。
http://jpn.nec.com/event/interop2016/index.html

NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。

[PDF]【別紙】マルチベンダ環境

以上

なお、本発表にあたり、パートナー各社から賛同文をいただいています。

クラウド基盤:

Red Hat 副社長兼ゼネラルマネージャー プラットフォーム事業部門 ジム・トットン
Red Hatは、このたびの大規模クラウドプラットフォーム事業拡大を狙った、Red Hat OpenStack Platformを基盤とした「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」の提供開始を歓迎いたします。NECとは、長期にわたる継続的な協業を通して、幅広いお客様にOSSを活用した信頼性の高いICT基盤を提供してまいりました。このリリースでは、OpenStackをさらに強化し、マルチデータセンター環境や大規模サービス事業者向けの新たな機能を提供してまいります。

VNF(五十音順):

A10ネットワークス株式会社 日本法人代表 兼 社長 米国本社ヴァイスプレジデント兼務 川口 亨
A10はNEC様の「NEC Cloud System(OSS 構築モデル)」の機能強化と当社の次世代アプリケーション・デリバリー・コントローラー Thunder ADCへの対応を歓迎いたします。
これによりNEC様の顧客は、A10の高性能なアプリケーション配信とセキュリティのための機能を自社に合った環境で使用いただけます。
A10は今後も独自OSによるSDN・クラウド環境への対応強化を進めてまいります。

F5ネットワークスジャパン合同会社 代表執行役員社長 古舘 正清
F5ネットワークスは、「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」の販売開始を歓迎いたします。NECとは、多くのミッションクリティカルシステムに対して、信頼性の高いソリューションを共同で提供してまいりました。このたび、NEC Cloud Systemと連携可能なロードバランサ/アプリケーション・デリバリ・コントローラとして当社BIG-IPシリーズをお客様に提供することで、クラウド環境におけるアプリケーションスピードの向上と、高いセキュリティ、可用性を実現し、お客様のビジネスの効率化と競争力強化に貢献いたします。

フォーティネットジャパン株式会社 社長執行役員 久保田則夫
「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」強化におけるファイアウォールのNetwork Functionとして、フォーティネットのFortiGateが選定されたことを光栄に思います。
フォーティネットは、これまで仮想アプライアンスの開発や、OpenStack連携への取り組みなど、データセンターにおけるクラウド活用を推進してきました。今後もNEC Cloud Systemのビジネス拡大に貢献してまいります。

パロアルトネットワークス株式会社 代表取締役会長兼社長 アリイ ヒロシ
OpenStackを活用したクラウド環境は、柔軟なイノベーションと、ネットワーク機能の仮想化など新しい技術の導入を推進する上で、さまざまな組織にとって魅力的な選択肢といえます。
パロアルトネットワークスは、OpenStack運用時に必要な仮想ネットワーク機能(VNF)として次世代セキュリティを提供し、サイバー攻撃を効率的に予防するためにNEC様と連携することを喜ばしく思います。
パロアルトネットワークスのVMシリーズは、物理アプライアンスと同等のセキュリティ機能を提供し、同一の管理プラットフォーム上で運用しているため、組織のプライベートクラウド、パブリッククラウド、そしてハイブリッドクラウドといった複数の環境で、一貫した方針の維持が可能です。

  • (注1)SDN(Software-Defined Networking):ネットワークをソフトウェアで制御する概念。
  • (注2)VNF(Virtual Network Function):仮想アプライアンスによって提供されるファイアウォールやロードバランサなどのネットワーク機能。
  • (注3)PNF(Physical Network Function):物理アプライアンスによって提供されるファイアウォールやロードバランサなどのネットワーク機能。

Red Hat、Red Hat Enterprise Linux、Shadowmanロゴ、JBossは米国およびその他の国において登録されたRed Hat, Inc.の商標です。LINUX(R)は米国及びその他の国におけるLinus Torvaldsの登録商標です。OpenStackのワードマークは、米国とその他の国におけるOpenStack Foundationの登録商標/サービスマークまたは商標/サービスマークのいずれかであり、OpenStack Foundationの許諾の下に使用されています。Red Hatは、OpenStack FoundationやOpenStackコミュニティに所属しておらず、公認や出資も受けていません。

NEC Cloud System(OSS構築モデル)について

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC プラットフォームサービス事業部
E-Mail:contact-neccs@bcd.jp.nec.com

NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
詳細はこちらをご覧ください。
http://jpn.nec.com/profile/solutionsforsociety/index.html
Orchestrating a brighter world 世界の想いを、未来へつなげる。

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