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「NEC田んぼ作りプロジェクト」において2016年度の活動を開始

~耕作面積を600 m² 拡大し、生物多様性保全活動を強化~

2016年5月17日
日本電気株式会社

NECは、グループ社員とその家族の環境意識の向上と生物多様性の保全を目的とした「NEC田んぼ作りプロジェクト」(注1)の2016年度の活動を5月より開始します。

本プロジェクトは、稲作から酒造までを1年を通して体験できる生物多様性保全活動です。機械に頼らない、人手による踏耕(注2)を行うことで、本年度は耕作面積を600m²拡大し、荒廃した雑木林を縮小しました。これにより、生物多様性の効果を測定する指標の1つであるトキの餌量の増加を見込んでいます。

なお、本プロジェクトは、NPO、事業者、行政との連携、田んぼの再生による生物多様性保全への効果、企業の技術力を活かした保全活動などが評価され、「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J、注3)の連携事業に認定されています。

NECは、2010年6月に発表した「NECグループ環境経営行動計画2017/2030」の柱の一つに「生物多様性保全への貢献」を掲げており、今後も「NECグループ生物多様性行動指針」に基づき、本プロジェクトを推進していきます。

「NEC田んぼ作りプロジェクト」の本年度の活動計画

  1. 開催スケジュール予定(開催日、実施内容、開催場所):
    2016年5月21日(土) 田植え  (茨城県牛久市)
    7月23日(土) 草取り  (茨城県牛久市)
    9月24日(土) 稲刈り  (茨城県牛久市)
    10月1日(土) 脱穀   (茨城県牛久市)
    2017年1月14日(土) 酒仕込み神事  (茨城県石岡市)
    2月11日(土) 復田  (茨城県牛久市)
    3月11日(土) 新酒蔵出し  (茨城県石岡市)
  2. 参加者:NECグループ社員とその家族
  3. 協 働:認定NPO法人アサザ基金、白菊酒造株式会社、牛久市
  4. 主な取り組み:
    ・従業員による踏耕で、耕作面積を600m²(約181坪)拡大し、谷津田の総面積の約8分の1にあたる3000m²で稲作を実施
    ・生物に優しい環境の再生を目的としたビオトープ作り

これまでの取り組みと成果

昨今、農地の手入れ不足など自然への働きかけの減少や地球温暖化が進む中で、生物の大量絶滅が社会問題になっています。
NECは、認定NPO法人アサザ基金(注4)、白菊酒造株式会社(注5)、茨城県牛久市と協働で、2004年からグループ社員とその家族の環境意識の向上や生物多様性の保全を目的に、稲作から酒造までを体験できる生物多様性保全活動を毎年実施しています。民間企業とNPO法人が連携した活動としては国内初の活動である本プロジェクトには、過去12年間で、のべ1万2600人の社員と家族が参加し、これまでに、以下の成果(アサザ基金調べ)をあげています。

  1. 再生面積の拡大
    谷津田の総面積約23,000m²のうち、2010年から2016年3月までに約4,800m²を再生し、そのうち約2,400m²で稲作を行っています。これにより、緩やかな流れのある湿地が必要なシオヤトンボやヒメアカネなど多くのトンボ類が見られるようになり、生物多様性の保全に貢献しました。
  2. 生物多様性の効果を測定する指標の1つであるトキの餌量の増加
    トキ1羽が年間に必要とする餌の量(約75kg)を準備するには、餌量3.26g/m²(注6)を生み出す田んぼにする必要があります。本プロジェクトでは、この数値を上回る4g/m²を目標に、機械に頼らない、人手による踏耕を行うことで、荒廃地を生物が住みやすい湿地帯へ再生し、2011年度1.5g/m²だった餌量を、2015年度に4.691g/m²まで引き上げることに成功しました。今後もトキが食するドジョウやヤゴ、カエルを増やし、生物多様性の保全に貢献する予定です。
  3. ICTを活用した「生態系・生物多様性ソリューション」の開発・実証
    NECは、太陽電池で駆動する「生態系・生物多様性ソリューション」の開発・実証を進めています。気温や風速などのデータを蓄積・分析し、生態系の観測や生物多様性の保全に貢献します。

田んぼに設置されている気象観測センサーシステム

NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。

以上

  • (注1) NEC田んぼ作りプロジェクト http://jpn.nec.com/community/ja/environment/tanbo/index.html
  • (注2) 荒廃した土地を人が列になり歩くこと。雑草や枯葉を踏みつけることで通り道ができると共に、地面のぬかるみから様々な生物が生息する水たまりを作り出す。機械で耕すと、その中にいた生物までを死滅させてしまう恐れがある。
  • (注3) 国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J) http://undb.jp/about/
  • (注4) 認定NPO法人アサザ基金 http://www.asaza.jp/
  • (注5) 白菊酒造株式会社 http://www.shiragiku-shuzou.co.jp/
  • (注6) トキが1年間に食べる餌量75kgを、再生目標面積23,000m²をもとに算出した数値。75,000g÷23,000m²=3.26g/m²。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC コーポレートコミュニケーション部 CSR・社会貢献室
TEL:03-3798-9555
E-Mail:sco@csr.jp.nec.com

NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
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様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
詳細はこちらをご覧ください。
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