NEC、世界初の南大西洋横断光海底ケーブルの建設を開始
~アフリカ・アンゴラと南米・ブラジルを接続~
2016年4月6日
日本電気株式会社
NECは、アンゴラケーブルズ社(Angola Cables, SA、注1)と締結したアンゴラとブラジルを結ぶ大容量光海底ケーブル敷設プロジェクト「SACS(South Atlantic Cable System、サックス)」の建設を開始しました。本海底ケーブルの稼働開始時期は2018年中旬の予定です。
「SACS」は、アフリカ大陸と南米大陸間を結ぶ南大西洋を横断する世界初(注2)の光海底ケーブルシステムであり、NECにとっても大西洋で初めて手掛けるプロジェクトです。本海底ケーブルは、アンゴラのルアンダ(Luanda)とブラジルのフォルタレザ(Fortaleza)を結ぶ、総延長約6,200kmの光海底ケーブルです。また、一波長あたり毎秒100ギガビット(100Gbps)となる最新の光波長多重伝送方式に対応し、建設時設計容量として毎秒40テラビット(40Tbps、注3)の伝送が可能です。
なお「SACS」の建設には、国際協力銀行(JBIC)のバイヤーズクレジット(輸出金融)が活用されます。本融資は、株式会社三井住友銀行(SMBC)との協調融資によるもので、SMBC融資部分には独立行政法人日本貿易保険(NEXI)による保険が活用されます。JBICは、アンゴラ国営のアンゴラ開発銀行を通じて、建設資金の一部をアンゴラケーブルズ社に融資します。
NECは、「社会ソリューション事業」に注力しており、今後も光海底ケーブルシステムを含めた通信インフラ整備事業をグローバルに拡大することで、豊かな社会を支える情報基盤の確立に貢献していきます。
光海底ケーブル「SACS」敷設マップ
アンゴラは、石油やダイヤモンドなどの豊富な資源を背景とした経済成長に伴い、国際通信が急増しています。特に経済大国のブラジルや、ブラジルを経由した米国との通信を可能にする国際通信ケーブルの整備が求められています。
このたび建設する「SACS」はこのようなニーズに応えるものです。「SACS」は、陸揚げ地のブラジル・フォルタレザで米国に繋がる海底ケーブルと接続することで、今後も予想される両地域間の通信需要増に対応します。
NECは、過去40年にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛ける海底ケーブルのトップベンダーで、地球5周分のべ20万kmを超える敷設実績があり、日本を含むアジア・太平洋地域で強みを有しています。
NECは、陸上に設置する光伝送端局装置・光海底中継器・光海底ケーブルなどの製造、海洋調査とルート設計、光海底ケーブルシステムの据付・敷設工事、訓練から引渡試験まで、全てをシステムインテグレータとして提供しています。特に、深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルは、日本で唯一製造可能なNECの関連会社である株式会社OCC(注4)が担当しています。
NECはこのたびの契約について、これまでの納入実績に加え、最先端の技術力、およびプロジェクト遂行力が高く評価されたものと考えています。
以上
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