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WebSAM Cloud - システム運用とは?業務内容・保守との違い
システム運用は、サーバーやネットワーク、アプリケーションを「止めない」ために日々行う重要な活動です。クラウド化や構成の複雑化が進むほど、障害の未然防止や迅速な復旧体制の整備が欠かせません。
本記事では、システム運用の定義と目的、保守との違い、運用管理の種類、具体的な業務一覧を整理したうえで、運用設計と効率化のポイントまでを体系的に解説します。
この記事で分かること
- システム運用の基本:定義・目的・システム保守との違いを体系的に整理
- 具体的な業務内容:監視、ジョブ管理、バックアップ、障害対応など現場で必要な業務を網羅
- 運用品質を高める設計と効率化のコツ:属人化を防ぎ、安定稼働と効率化を両立する実践ポイント
システム運用とは
システム運用とは、ITシステムを安定して使い続けられる状態に保つために、日々の監視や定型作業、変更のコントロール、障害への初動対応などを行う仕事です。ゴールは単に稼働させることではなく、利用者の体験や事業への影響を最小化しながら、必要な変化にも追随できる状態を維持することにあります。
近年は、クラウドやマイクロサービスなどで構成が複雑になり、システムが動いていても一部の遅延や外部連携の不調が売上や業務に直結します。そのため運用は、障害が起きてから動くのではなく、兆候を見つけて先に手を打つ予防型へ比重が移っています。
システム運用の目的
システム運用の目的は、24時間365日での安定稼働を実現し、業務やサービスを止めないことです。止まらないこと自体が価値であり、売上機会の損失、従業員の業務停止、顧客の離脱といったビジネス影響を抑えます。
そのために重要なのが、障害の未然防止と早期検知です。CPUやメモリの逼迫、ディスク残量の低下、証明書期限切れ、ジョブ遅延などは、放置すると停止につながります。小さな異常を早く見つけ、影響が出る前に対処するのが運用の基本です。
もう一つの目的は、状況変化に合わせた拡張と改善を継続することです。アクセス増に応じたキャパシティ調整、監視項目の見直し、手順の改善、セキュリティ強化などを回し続けることで、システムが事業の足かせにならず成長に耐えられる状態を作ります。
システム運用管理の種類
運用管理は大きく、ネットワーク、サーバーやクラウドなどのシステム基盤、そして業務プロセスとの接点の3領域に分けて考えると整理しやすくなります。領域ごとに見ている指標や障害の出方が違うため、同じ監視でも必要な知識と手順が変わるからです。
また、責任範囲が曖昧だと、障害時に「どこまでが自分たちの対応か」が決まらず復旧が遅れます。領域で切っておくと、一次対応の範囲、二次対応への引き継ぎ条件、ベンダー連携の窓口も設計しやすくなります。
ネットワーク管理
ネットワーク管理は、回線やルーター、スイッチ、FW(ファイアウォール)、VPNなどの機器と通信品質を対象に、監視と障害切り分け、設定変更を扱います。ネットワークは「つながるかどうか」だけでなく、遅延やパケットロスといった品質劣化がユーザー体験に直結するため、可用性と性能の両面で見る必要があります。
障害時は、影響範囲の特定が最優先です。特定拠点だけか、全社か、特定アプリだけかを、監視データと経路情報で短時間に切り分けます。ここで重要なのは、平時から監視対象と機器名の管理、機器の役割、経路の把握を揃えておくことです。
システム管理
システム管理は、サーバー、OS、ミドルウェア、コンテナ基盤、クラウドリソースなどの状態を把握し、安定稼働のための設定と更新をコントロールします。CPUやメモリなどのリソースだけでなく、プロセスの稼働、証明書期限、ストレージのIO、クラスタ状態など、停止につながる要因を多面的に監視します。
パッチ適用は単なる更新作業ではなく、リスクと影響のバランスを取る運用判断です。緊急度の高いセキュリティパッチは早期適用が必要ですが、業務影響を抑えるために検証環境、適用手順、ロールバック、適用後確認をセットで設計します。
業務運用管理
業務運用管理は、業務プロセスとITの接点を管理する領域です。たとえば日次や月次の締め処理、バッチ処理の実行タイミング、業務カレンダーに合わせた例外運用、問い合わせ窓口の運営などが含まれます。
ここで重要なのは、技術的な正しさだけでなく、業務上の締め切りや優先順位を運用に反映することです。同じジョブ失敗でも、翌朝のレポートに影響するのか、経理締めに影響するのかで、必要な復旧スピードと判断が変わります。
システム運用の運用方法(オンプレミス型・クラウド型)
オンプレミスは自社で機器と環境を保有し、クラウドは事業者の基盤を利用します。この違いは、単に設置場所の違いではなく、運用で背負う責任範囲と、障害時に取れる手段の違いとして表れます。
どちらでも運用が不要になることはありません。むしろクラウドでは、インフラの物理保守が減る代わりに、設定ミスや権限、ログの可視化不足、コスト増など別のリスクが前面に出ます。
運用設計では、責任分界点を文章で説明できる状態にしておくことが重要です。どこまでがクラウド事業者の責任で、どこからが自社の責任かが曖昧だと、障害時の初動が遅れ、復旧目標にも影響します。
オンプレミス型の特徴
オンプレミス型は、自社でサーバーやネットワーク機器を保有するため、構成や運用ルールの自由度が高いのが特徴です。一方で、システムを動かすための前提条件まで含めて運用責任を持つ必要があります。
オンプレミス運用で自社が責任を持つ要素
- 電源・空調設備
- ラック・設置スペース
- 保守部材・予備機
- 監視設備
- 入館手続き・夜間対応体制
障害対応では、現地での駆けつけや部品交換が必要になる場合があります。復旧時間は、技術力だけでなく、保守契約の内容、部材在庫、現地入館手続き、夜間対応可否といった運用条件で左右されます。
そのためオンプレミス運用は、監視と手順書だけでなく、物理故障を前提にした冗長化、バックアップ、予備機、保守窓口の整備が重要です。障害を「防ぐもの」ではなく「必ず起きるもの」として設計に織り込むと、いざというときの復旧が手順通りに動きます。
クラウド型の特徴
クラウド型は、物理インフラ運用の一部をクラウド事業者に委ねられるため、設備保守やハード故障対応の負担を減らしやすいのが特徴です。ただし、利用するサービス形態によって自社責任となるレイヤが異なるので、予め自社責任範囲を考慮の上運用体制を整える必要があります。
監視は、サーバーの死活だけでなく、メトリクス、ログ、トレースを組み合わせた可観測性が中心になります。障害の原因がコードなのか設定なのか外部依存なのかを素早く切り分けるために、ログ設計や相関ID、アラートの粒度が重要です。
さらにクラウドは、使い方がそのままコストに跳ね返ります。運用では、利用状況の見える化、不要リソースの削除、予約やスケーリングの最適化など、FinOps(クラウドコストの最適化活動)的な観点も欠かせません。安定稼働と同時に、無駄な支出を抑えることも運用品質の一部です。 。
システム運用の業務一覧
システム運用の仕事は幅広く、監視だけでは完結しません。監視で検知し、状況を判断し、復旧し、再発を防ぐまでを一連の業務として捉えると、必要な役割分担と手順の粒度が見えてきます。
また、定型作業ほど事故が起きやすいのも運用の現実です。慣れによる確認漏れや、例外日の対応忘れで障害が起きることがあります。だからこそ、定型
業務はチェックリスト化し、自動化できる部分は自動化するのが基本方針になります。 以下では代表的な業務を、監視、ジョブ、バックアップ、障害対応の観点で整理します。現場の運用設計では、これらを自社システムの重要度やSLA(サービス品質保証)に合わせて優先順位付けし、過不足を調整します。
稼働監視(死活監視・リソース監視)
稼働監視は、サービスが動いているかを確認する死活監視と、停止の前兆を捉えるリソース監視に分かれます。それぞれの確認対象は以下の通りです。
死活監視の主な確認対象
- 疎通(Ping等)
- プロセスの稼働状況
- ポートの応答
- APIの応答
リソース監視の主な確認対象
- CPU使用率
- メモリ使用率
- ディスク残量
- ネットワーク帯域
- I/O待ち時間
死活監視では、「利用者から見て使えるか」を確認するのが重要です。単にサーバーが起動しているだけでは、アプリが落ちていても検知できません。
リソース監視では閾値を設計しますが、閾値は一律の数値ではなく、通常時の推移と業務ピークを踏まえて決める必要があります。誤検知が多いとアラート疲れが起き、本当に重要な通知が埋もれます。
ログ監視・セキュリティ監視
ログ監視は、OS、アプリ、ミドルウェアのログを収集し、異常の兆候や原因を早期に把握するための業務です。重要なのは、集めることよりも、後から追える形式で残し、検索できる状態にすることです。時刻同期、ログの粒度、保管期間、個人情報のマスキングまで含めて設計します。
セキュリティ監視では、認証失敗の増加、不審な通信、権限昇格、マルウェア検知などを扱います。SIEM(セキュリティ情報・イベント管理)で相関分析をしたり、EDR(エンドポイントでの脅威検知・対応)で端末やサーバーの挙動を検知したり、IDS(不正侵入検知システム)でネットワーク侵入を検知したりと、目的に応じて役割が変わります。
異常検知時に重要なのは初動の速さと判断基準です。影響範囲の確認、一次封じ込め、証跡保全、連絡とエスカレーションを手順化し、担当者の経験差で対応がぶれないようにします。セキュリティは復旧だけでなく、再発防止と説明責任までがセットになる点を押さえておく必要があります。
パフォーマンス監視
パフォーマンス監視は、停止していなくても「遅い」「重い」といった品質低下を早期に見つけるための業務です。レスポンスタイム、スループット、エラーレート、DB待機、キュー長などを継続的に観測し、劣化の兆候を捉えます。
アプリ側はAPM(アプリケーション性能管理)、ユーザー体験はRUM(リアルユーザーモニタリング)など、見るべき指標が異なります。特に重要なのは、インフラ指標だけではなく、ユーザーが実際に体感する指標を運用のKPIに入れることです。CPUが低くても、外部API遅延やDBロックでサービスは遅くなります。
ジョブ管理・定型業務の管理
ジョブ管理は、バッチ処理やスケジューラの実行状況を監視し、失敗時に正しくリカバリするための運用です。業務の締め処理やデータ連携はジョブに依存することが多く、失敗すると業務全体が止まるため、重要度が高い領域です。
失敗時の対応では、再実行すれば良いケースと、二重計上などの不整合が起きるケースを分けて考えます。再実行の可否、リカバリ手順、依存ジョブの扱い、業務担当者への連絡条件を明確にしないと、復旧はできてもデータが壊れる事故につながります。
バックアップ管理とリストア確認
バックアップ管理は、取得することよりも、復元できることを保証することが目的です。方式にはフル、増分、差分、スナップショットなどがあり、復旧速度や保管コスト、復旧時の手順の複雑さが変わります。システムの重要度に応じて最適な組み合わせを選びます。
世代管理と暗号化も欠かせません。ランサムウェアなどの被害では、バックアップ自体が消されたり暗号化されたりします。オフラインや別アカウント保管、アクセス制御、改ざん耐性のある保管を検討し、バックアップを守る運用を組み込みます。
最重要はリストアテストです。定期的に復元し、アプリが起動し、業務で必要なデータ整合性が取れていることまで確認して初めて、バックアップは意味を持ちます。テスト結果を記録し、復旧手順を更新していくことが、障害時の復旧時間を短縮します。
障害対応(一次対応・原因究明・再発防止)
障害対応は、一次対応、原因究明、再発防止までを一連の流れとして設計します。一次対応では、影響範囲と優先度を判断し、手順書に沿って復旧を進めます。この段階で大事なのは、闇雲に触らず、変更点と実施内容を時系列で記録しながら進めることです。
原因究明では、ログ、メトリクス、トレース、変更履歴、構成情報を突き合わせます。よくある失敗は、現象だけを追い、直前の変更や依存先の障害を見落とすことです。運用側で変更管理と構成管理が整っているほど、原因特定は速くなります。
再発防止では、恒久対策だけでなく、検知できなかった理由を振り返ります。ポストモーテムを実施し、監視の追加、アラート閾値の改善、手順書の更新、訓練の実施まで落とし込みます。障害をゼロにするのは難しくても、同じ障害で長時間止まらない仕組みに近づけることが運用の成熟です。
システム運用を効率化するポイント
効率化は、単に工数を減らすことではなく、事故を減らしながら運用を継続可能にすることです。人手が足りないから自動化するのではなく、ミスが起きやすい箇所や判断が定型化できる箇所から、段階的に仕組みに置き換えます。
まず効くのは標準化です。命名規則、監視の粒度、通知経路、チケット分類、優先度の基準が揃うと、引き継ぎが楽になり、障害時の判断が速くなります。標準化がないままツールだけ増やすと、情報が分散し逆に運用が重くなります。
次に自動化とツール連携です。監視アラートからチケット起票、一次対応のRunbook実行、復旧後の記録までをつなげると、対応品質が安定し、運用担当者は改善や原因分析に時間を使えるようになります。
運用の標準化と自動化(監視・ジョブ)
監視の標準化では、監視対象の命名規則、タグ付け、閾値の決め方、通知先のルールを揃えます。特に重要なのは、アラートを重要度で分類し、緊急対応が必要なものだけが確実に鳴る設計にすることです。ノイズを減らすほど、本当に必要な対応が速くなります。
自動化は、IaC(コードによるインフラ構築・管理)で環境差分をなくすことから始めると効果が大きいです。設定が手作業だと再現できず、障害時に元に戻せません。Runbook自動化で、ディスク拡張、サービス再起動、ログ採取など定型対応を手順通りに実行できるようにします。
運用ツールの導入
運用ツールは、監視、ITSM(ITサービス管理)、構成管理、ジョブスケジューラ、セキュリティ運用など目的別に選定します。大事なのは機能の多さより、現場の運用フローに沿って情報が集まり、判断と記録が一気通貫で回ることです。
監視はメトリクス、ログ、トレースを連携できると、原因究明が速くなります。ITSMやチケットは、問い合わせと障害を同じ枠で扱えると、対応漏れと重複対応が減ります。構成管理は、変更履歴と資産情報が追えることが障害対応のスピードを左右します。
選定時は、連携のしやすさ、運用コスト、可観測性、権限管理、導入後の定着まで見ます。ツールを入れれば自動で良くなるわけではないため、最初に小さく導入して運用を回し、標準化と合わせて段階的に広げるのが失敗しにくい進め方です。
システム運用の効率化を実現するNECの「WebSAM Cloud」
ここまで解説してきた通り、システム運用では監視アラートへの対応が日常業務の大きな比重を占めます。しかし、監視ツールから送られるアラートメールの多くはノイズ(対応不要な通知)であり、本当に重要な通知が埋もれてしまう「アラート疲れ」は運用現場の共通課題です。
この課題を解決するアプローチは、「アラートの自動選別」と「担当者への自動通報」です。 人が目視で判断している初動対応を仕組みに置き換えることで、運用負荷の軽減と初動の迅速化を同時に実現できます。
NECが提供するインシデント管理ツール「WebSAM Cloud」は、大量のアラートメールのなかから対応が必要なものだけを選別し、担当者への通報・インシデント管理までを自動化するSaaS型サービスです。
WebSAM Cloudの主な特長
- アラートメールの自動判断:大量のアラートを自動で精査し、対応が必要な通知だけを選別
- 担当者への自動通報:時間帯や曜日を踏まえて、適切な担当者へ電話などで自動エスカレーション
- インシデント対応の一元管理:アラート発生から対処までをチケットで時系列に記録・管理
監視ツールのアラート送信先に専用メールアドレスを設定するだけで利用可能で、エージェント導入は不要です。導入事例では、アラート対応工数50%削減や月間100時間超のアラート通報業務の自動化といった成果も報告されています。(※導入顧客の利用実績値に基づく)システム運用の効率化をお考えの方は、ぜひWebSAM Cloudをご検討ください。
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- 製品紹介資料のダウンロード:機能概要・導入効果・料金体系をまとめた資料をご用意しています
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