サイト内の現在位置

Dive into Inclusion & Diversity Vol.5 『ハイヒールを履いたお坊さん 西村宏堂さんと考える。一人ひとりが“自分の色”で輝くカラフルな世界』

イベントレポート

開催日時:2022年6月16日12:05-13:15
開催方式:オンライン開催

インクルージョン&ダイバーシティに関する知見のアップデートを目的に、数か月に1度のペースで開催している社内オンラインセミナー「Dive into Inclusion & Diversity」。プライド月間である6月は、僧侶であり、メイクアップアーティストであり、LGBTQ 当事者である西村宏堂さんを講演者としてお招きし、『ハイヒールを履いたお坊さん 西村宏堂さんと考える。一人ひとりが“自分の色”で輝くカラフルな世界』をテーマに開催しました。

西村さんは、ご自身のライフストーリーを織り交ぜながら、「1人ひとりが持っている自分のユニークなところに自信を持ち、それを輝かせるための方法」や「自分の周りにいる、柵や制限を感じながら生きている多様な人達を応援し、もっと自由にしてあげるためポイント」などについてお話くださいました。

NEC本社ビル内スタジオで撮影
NEC社内共創空間FIELDで実施したパブリックビューイング

Q&Aセッション

社員から寄せられた沢山の質問に、ひとつひとつ丁寧に助言をくださった西村さん。本記事ではその一部を抜粋してお届けします。

Q: ALLY(LGBTQ当事者の理解者であり応援者)としての活動を推進していくにあたって、当事者の方にとってどのような存在であると嬉しいでしょうか?

西村さん:例えば、同性愛者であることを悩んでいると打ち明けた時に、悩んでいることをしっかり理解し応援してくれるのは、まず凄く嬉しい。そして「何か分かっていないことがあったら、教えてね」という形で聞いてもらえると、私も更に話しやすくなり、張り詰めていたものが緩みます。
また、LGBTQの当事者を差別するような発言があった時に「それって違うんじゃない?失礼なんじゃない?」と、代わりに言ってもらえると凄く嬉しいです。例えば、私が傷つけられた時に、傷つけた相手に「何でそういうことをするの?」と言うのは、勇気がいるかもしれないけれど、もし自分の子供や母親が、酷い目に遭っていたとしたら、私はもっともっと勇気を出して、強く守ることができると思います。もし辛い思いをしている人がいたら、代わりに注意をしてもらえるのも、凄く嬉しいです。

Q: 管理職として、多数の部下のマネジメントをしています。私自身が気付いていないだけで、部下の中には、LGBTQの当事者の方もいるのが自然だと感じています。当事者の方が何か困ったことがある時に安心して相談してもらえるような間柄を築く為には、上司として、日頃のコミュニケーションでどのような点に気を付ければよいでしょうか?

西村さん:私が、LAの学校に入学した時に、学期の始めに「このクラスでは、人種・セクシュアリティ・宗教など、どんな違いであっても、差別することは許しません」というポリシーがあることを、先生が皆の前で言ってくれたんですね。私は、自分が自分らしくしてもよい、安心できる環境だと感じました。
リーダーの方には、各プロジェクトの最初に、「皆、似ているように見えるかもしれないけれど、それぞれ違うバッググランドがある。それぞれ言いにくいこともあると思うが、このチームでは、差別は許さない。もし気になることがあったら私に言って下さい。全部は理解できないかもしれないけれど、一緒に学んで、一緒に解決していきたい気持ちがあります」と声をかけてもらえると、皆が安心できるのではないかと思います。

Q: 正々堂々と自分の意見ややり方を発信したいと思う一方で、会社では、上司や同僚など周囲の顔色を伺って、周囲に合わせてしまう場面も多いです。どうやったら殻を破って、正々堂々自分の考えを伝えることができるでしょうか?

西村さん:どんなコミュニティでも、「もっと変えたいな」と感じる人と「このままがいいな」と感じる人がいると思っています。「自分がこうしたいな」というのを応援してくれそうな人も、きっといると思います。自分だけで悩まずに「この人なら聞いてくれるかな?」と思う人にまずは相談してみる。「アドバイスが欲しい」と言えば、助けてくれる人がいるはずです。「皆の前では言いにくいけど、本当はこのように考えていて、どうしたらいいと思う?」と相談してみると、風穴が開いて、凄く楽になる。こうやって少しずつ仲間を増やしていくと、自分らしくいられる環境ができてくると思います。

参加者からの声

視聴した社員からは、「”他人を自由にすることが自分を自由にすることにつながる”という考え方が印象的だった。視野を広げ、固定観念にとらわれないよう心掛けたい」「自分自身の“普通”や“当たり前”は、自分自身の経験や環境によるものであり、それが共通の価値観ではないことを認識した上でコミュニケーションをとることが大切だと思った」「色々な価値観が認められる社会のためにも、差別や偏見に遭遇した際には自分の考えを発信するようにしていきたい」などの声があがり、一人ひとりが“自分の色”で輝くカラフルなNEC、そして世界の実現に向けて、「何か自分にできることはないか?」「具体的にどんな行動を起こしていくべきか?」を考える機会となりました。

登壇者プロフィール

西村 宏堂 
(メイクアップアーティスト/僧侶)

1989年東京生まれ。ニューヨークのパーゾンズ美術大学(Parsons School of Design)に留学。卒業後ニューヨークでメイクアップアーティストのアシスタントとして経験を積み、独立。日本語、英語、スペイン語を操り、ミス・ユニバース世界大会やニューヨークファッションウィーク、ハリウッドの著名人などにメイクを行うなど、世界的に高い評価を得る。2015年に浄土宗の僧侶となる。その後、メイクの指導法を習得するため、ロサンゼルスのヘアメイク専門学校メイクアップ・デザイナリー(Makeup Designory)で学び、メイクアップアーティストとして日本やアメリカなど、様々な国で活動する。LGBTQ(性的マイノリティー)である自らの体験を踏まえ、啓発活動も行う。メイクアップアーティストであり、僧侶であり、LGBTQでもある独自の視点で「性別も人種も関係なく皆平等」というメッセージを発信。ニューヨーク国連本部UNFPA(国連人口基金)、イェール大学、スタンフォード大学、増上寺などで講演したほか、LGBTQフレンドリーメイクセミナーの開催や、仏教の平等思想を示すレインボーステッカーを全日本仏教会と共に作成するなど、活動は多岐にわたる。NHK、米CNN、英BBCをはじめとする国内外のメディアに取り上げられ、Netflix番組「Queer Eye」にも出演。2021年にはTIME誌「Next Generation Leaders」に選出された。2020年に日本語の著書『正々堂々私が好きな私で生きていいんだ』、2022年に英語の”This Monk Wears Heels ”を出版。同著をドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、エストニア語でも出版予定。

Dive into Inclusion& Diversity × プライド月間

オンラインセミナー開催の翌週には、NECの4拠点(本社、玉川事業場、府中事業場、我孫子事業場)で、6色の食材を使った「レインボーランチ」を提供!これらの「プライド月間イベント」を、約1分のショートムービーにまとめましたので、ぜひご覧ください。

社員インタビュー

食事中の社員からのひと言コメントをご紹介します。

NECネッツエスアイ 下 実紗子
「このカラフルなランチを通して、NECがインクルージョン&ダイバーシティ(以下I&D)の取り組みを広げようとしていることが伝わってきました。こうした企画を通して、I&Dへの意識が自然に高まるといいな・・と思います!」

NEC 製造ソリューション事業部門 製造システム統括部 西田 匡孝
「ランチの告知を見て、今日FIELDに来ました。今回のイベントでは、LGBTQに対するNECのスタンスを、社内外に大きくPRできたのではないでしょうか。『食』が、I&Dへの理解を深めるきっかけになっているのも、すごく良いですね!」

(左)6色の食材を使用したスペシャルランチ「チキンバターマサラカレー&タイ風グリーンカレー」
(右上)パティシエ特製「レインボーマカロンタルト」
レインボーラテアート
レインボータピオカソーダ