2014年11月19日
日本電気株式会社
NECは、韓国大手通信事業者KT(本社:京畿道城南市、会長:黄昌圭(ファン・チャンギュ))とSDN(Software-Defined Networking)領域での協業に合意しました。 両社が協業する領域は、(1)エンタープライズ向けSDNに関する市場開拓、(2)通信サービス事業者向けSDN/NFV(Network Functions Virtualization)に関する技術協力です。
KTは、インターネットを現在より10倍高速化し、人間と全てのものがインターネットにつながることで、様々な融合サービスを創発しICT活用をより進化させるというギガトピア構想を掲げています。 NECは、技術・製品・サービスの開発、パートナー連携を進め、SDN/NFV事業を強化し、顧客への新たな価値創造と高度な社会インフラの提供を目指しています。 両社がSDN領域で協業することで、先進的な通信市場を持つ韓国において、より快適・柔軟な通信環境を提供するSDN/NFVの普及・拡大を図ります。 |
協業の背景
韓国は世界有数の通信先進国で、有線・無線ともにネットワーク高速化が進んでおり、クラウドやビッグデータを活用した企業向けサービスも増加しています。このような環境下では、従来型ネットワークとIT資産の効率的な運用が課題となり、SDN/NFVを用いた革新的なシステムへの要求が高まっています。
KTでは、これらユーザの期待に応えるとともに、より一層企業マーケットの開拓を図るために、柔軟かつ迅速なネットワークやサービスの構築が可能でTCO削減に寄与するSDN/NFVに着目し、同領域で豊富な実績を持つNECとの協業を進めることにしました。
協業の概要
- エンタープライズ向けSDNに関する市場開拓
NECとKTは、企業・官公庁やデータセンター市場といったエンタープライズ向けのSDNに関して、共同してマーケティング、顧客開拓を行い、今後増大が見込まれる韓国市場におけるエンドユーザのSDN活用を積極的に促進します。
- キャリア向けSDN/NFVに関する技術協力
- 仮想化モバイルコアネットワークソリューション
(vEPC;Virtualized Evolved Packet Core)
NECとKTは次世代ネットワークの中核技術であるvEPCに関する共同実証実験を行います。NECは従来、携帯電話網用の専用装置であったEPCを汎用サーバ+ソフトウェアで仮想化するNFVソリューションを世界で初めて製品化しています。本実験では、vEPCを用いて、サーバ上での仮想化機能の動作検証、仮想化リソースや機能の集中制御の実証を行う予定です。
- 仮想化顧客宅内通信機器ソリューション
(vCPE:Virtualized Customer Premises Equipment)
ブロードバンドネットワークの普及に伴い宅内通信設備の機能が増加、通信サービス事業者がユーザ宅内に設置する通信機器に対する修理や保守への負担が増大しています。このため、宅内通信機器の機能を簡素化し、保守関連の工数/コストを削減できる“仮想化”に関心が高まっています。NECとKTは、vCPEの共同実証実験に着手し、KTのブロードバンドアクセスネットワークサービスの運用及びメンテナンスの効率化を検証します。
- 統合運用管理ソリューション
(MANO:Management and Network Orchestration)
ネットワーク機能を仮想化するNFVは、次世代ネットワーク網の進化を担う重要な技術です。KTが検討しているNFVベースのネットワークを効率的に運用するため、NECとKTはMANOの技術的な検証を共同で行います。
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICT技術や知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
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