2014年1月23日
日本電気株式会社
NECは、クラウド基盤サービスとハウジングサービスのハイブリッド利用が可能な「NEC神奈川データセンター」を、本年1月27日に神奈川県内に開設します。本データセンター(DC)において、同日からハウジングサービス、本年4月からクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」の提供を開始します。
本DCは、NECが独自開発した専用の省電力・高集積サーバやサーバ冷却装置、顔認証システムなどを採用した最新鋭のDCであり、高効率かつ安全・安心なサービス提供を実現します。本DCのマシンルームは1万m²まで拡張可能であり、NECが有するDCで最大規模となります。
本DCの開設は、ICTを活用した高度な社会インフラを提供する「社会ソリューション事業」における注力領域の一つであるクラウド事業を強化するものです。
「NEC神奈川データセンター」の特長は次のとおりです。
- クラウドとハウジングのハイブリッドな環境を提供
クラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」とハウジングサービスの両方を提供。両サービスを組み合わせて利用することで、顧客システム全体の運用効率化を実現。
また、SDN(Software-Defined Networking)を活用しネットワークを仮想化することで、顧客構築システムからの移行の容易化や、約5分間と短時間でのICT資源の調達などを実現。
さらに、DC間ネットワークを用いた他のデータセンターとの連携や、NECが顧客に代わりシステム全体を統合運用するサービスを提供。
- 独自の先進技術により省電力などの高効率化を実現
NECのDC専用に、最新の低消費電力CPUを採用した省電力・高集積サーバを新たに開発。1ラックあたり700サーバを収容可能なため、従来サーバ(注1)を活用する場合と比較して、消費電力と設置スペースを1/4に削減。
また、二重構造の天井から冷気を吹き降ろし温まった空気を再び天井内で冷やすことで、機器の配線に影響を受けにくく効率的に冷却できる空調方式を採用し、従来の床から吹き上げる方式と比較して消費電力を約20%削減。さらに、省電力・高集積サーバには冷媒の気化の際に熱を奪う原理により冷却する「相変化冷却方式」(注2)を基にNECの中央研究所が開発した冷却装置を採用し、従来の水冷方式と比較して消費電力を約30%削減。
- 安全・安心なサービス提供
新宿駅から約1時間のアクセス、かつ活断層から9km以上・海岸から30km以上離れたハザードマップの被害想定区域外に立地。建屋は耐震構造、マシンルームは免震構造を採用すると共に、満床時最大72時間の無給油連続運転が可能な自家発電装置の設置や電源設備の冗長化を実施。
また、マシンルームへの入室には、ICカード認証、サークルゲート、世界一の精度を持つNECの顔検出・顔照合エンジン「NeoFace(R)」(注3)を採用し、なりすましや共連れを防止。
さらに、NECのセキュリティ専門組織と連携したセキュリティ監視やサイバー攻撃防御により、外部からの脅威に対するセキュリティを確保。
なお、米国公認会計士協会が定める受託業務の内部統制保証報告書の取得を予定しており、顧客の内部統制監査対応業務の効率化を実現。
NECは今後、本DCを活用した「NEC Cloud IaaS」とハウジングサービスの拡販を進めるとともに、「NEC Cloud IaaS」のサービスメニュー拡充や海外を含むサービス提供拠点の拡大を推進し、顧客の事業拡大・企業価値向上に貢献します。また、本DCの構築ノウハウを活かし、新興国を中心に企業における早期のDC構築を支援するソリューションの提供を計画しています。
NECグループは、「2015中期経営計画」をもとに、人が豊かに生きるための安全・安心・効率的・公平な社会の実現に向け、ICTを活用した高度な社会インフラを提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進し、「社会価値創造型企業」として、社会の様々な課題解決に貢献していきます。
なお、「NEC神奈川データセンター」の仕様については、
別紙をご参照ください。
【別紙】 「NEC神奈川データセンター」の主な仕様
以上
(注2) 相変化冷却方式:冷媒が液体から気体、または気体から液体に変化する相変化に伴い、大きな熱の移動が生じる現象を利用した動力不要の冷却技術。アルコールで腕を消毒すると「冷やり」と感じるのも、アルコールの気化によって皮膚が熱を奪われたことによる。
NECのクラウド基盤への取り組み
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC C&Cクラウド基盤戦略本部
TEL:03-3798-6529
私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。
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