2013年10月7日
株式会社南日本情報処理センター
日本電気株式会社
株式会社南日本情報処理センター(本社:鹿児島県鹿児島市、社長:中禮 裕、以下MIC)は、データセンターのネットワーク基盤として、SDN(
注1)を実現するネットワーク制御技術「OpenFlow(
注2)」を活用したネットワークシステムを導入しました。これは、データセンター事業者によるSDNの先進事例の1つです。
今回導入したシステムは、既に多くの実績のあるOpenFlowに対応したNEC製ProgrammableFlow Controller(プログラマブルフロー・コントローラ)「UNIVERGE(ユニバージュ) PF6800」、ProgrammableFlow Switch「UNIVERGE PF5240」を中核として仮想ネットワークを構成し、クラウドサービスに適用します。
MICでは、時代に即した新たなサービスを提供していくため、データセンター内ネットワーク基盤の高性能化と運用の効率化の実現を計画していました。新たに導入するネットワーク基盤には、クラウドサービス運用における運用性・可用性・拡張性を向上するために、UNIVERGE PFシリーズ(UNIVERGE PF6800、同 PF5240)を採用しました。これは、MICがNECのSDNに対する取り組みの先進性や将来性、実績、技術サポートの対応を評価した結果です。
本システムの導入によりMICは、新規ユーザー申込に対する短期間でのサービス開始、無停止での設定変更/メンテナンスの実現、スモールスタートからの導入と容易なスケールアウト(増設・拡張など)が可能となり、クラウドサービス提供・運用のスピードアップやサービス品質の向上、運用コスト半減、リソースの効率的活用を実現するとともに、新たなサービスの提供を図っていきます。
MICが導入したネットワーク基盤の特長は、次の通りです。
- 運用性の向上
新規ユーザーの追加時に、従来はネットワーク変更の複雑な設計、サービス停止期間が発生していたが、UNIVERGE PFシリーズの導入により、設計の省力化、サービス無停止での設定変更/メンテナンスが可能となり運用性を向上。
- 可用性の向上
従来は、障害時にネットワーク切り替えによるサービス停止や、障害分析・障害復旧のため時間が必要であったが、UNIVERGE PFシリーズ導入後は障害発生時にも迂回路が自動設定される。また、GUI上で可視化された通信フローの解析により、障害原因の早期発見が可能となり可用性を向上。
- 拡張性の向上
従来は、ネットワークの見直しや新サービス拡大時にはネットワーク設計を機器構成から再検討する必要があったが、UNIVERGE PFシリーズではスケールアウトが容易であり、また、導入機器を最大限に活用できる。初期投資を抑えた構築が可能となり拡張性を向上。
今後、MICでは、UNIVERGE PFシリーズの特長を活かし、ファイヤウォールなどの機器をプール化して共同利用できる安価なセキュリティサービスの提供や、NEC 九州データセンター(
注3)との連携による広域バックアップサービスなど、安全・安心を提供する付加価値サービスも予定しています。
なお、MIC主催のNext-MIC 2013フェア(会期:2013年10月10日~11日、会場:かごしま県民交流センター、
注4)では、「クラウドでつながる人とビジネス -新たなるステージへの挑戦-」をテーマに、顧客とのつながり/災害等での事業継続のつながり/離島の自治体と住民のつながりなどを実現する、最新ソリューションの展示およびセミナーを実施します。本フェアには、今回導入されたUNIVERGE PFシリーズも紹介する予定です。
NECでは今回の導入実績を活かし、NEC独自の技術・製品・サービスやパートナーの製品等を組み合わせた「NEC SDN Solutions」(
注5)を軸として、企業/官公庁・通信事業者・データセンター事業者向けにグローバルにソリューション提案を行い、ビジネスや暮らし、社会に貢献するICTシステムを実現します。
以上
(注1) SDN(Software-Defined Networking):ネットワークをソフトウェアで制御する新しい概念。
(注2) OpenFlow:ネットワーク制御機能をスイッチから分離し、コントローラに集約することで、ネットワークを集中制御できる方式の標準でSDNを実現する技術の一つ。
NECはOpenFlowの非営利標準化団体であるOpen Networking Foundation (ONF)の設立メンバー
* 本文に記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
NECのUNIVERGE PFシリーズに関する情報
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