2013年7月3日
日本電気株式会社
NECの子会社であるNetCracker(ネットクラッカー社)は、通信事業者などのサービス事業者向けに提供している、サービスの運用支援システム(OSS、
注1)と課金・顧客サポートなどのビジネス支援システム(BSS、
注2)を統合した通信運用管理ソリューション(TOMS、
注3)を強化し、「TOMS9.0」として販売を開始しました。
昨今、通信事業者では、急増するトラフィックへの対応や、事業機会の拡大に向けて、ネットワーク設備の運用効率化や、サービス導入・管理の迅速化・効率化が求められています。これらに向けて、通信事業者では、設備管理を行うOSSや、顧客サポートを行うBSSの重要性がますます高まってきています。
サービス事業者は、OSS/BSSを統合した「TOMS9.0」を利用することで、従来別々に行っていた通信設備の管理とユーザ向けサービスの管理を連携し、より迅速・効率的な運用が可能となります。例えば、ユーザのサービス申込みを受け付け後、課金から必要な通信設備の設定まで、全ての処理をリアルタイムに行うことができます。
また、「TOMS9.0」は、サービス事業者に必要な経営支援に向けた製品も追加するとともに、SDN(
注4)への対応も可能となっています。
このたびの「TOMS9.0」の強化内容は、下記のとおりです。
- OSS/BSSのプラットフォームを統合
NECが2008年10月に買収したネットクラッカー社のOSS製品と、2012年5月に米国Convergys(コンバージズ社)より買収した Information Management部門のBSS製品の全てを統合。これにより、従来OSSとBSSの各システムで利用していた機能を統合的なインタフェースでシームレスに利用し、すべての通信設備とサービスの管理をリアルタイムに連携して運用可能。サービス利用者に対する、即時かつ柔軟、最適なサービス提供を支援。
- 事業者の経営を支援する製品を追加
サービス事業者における業務を効率化するために、新しくエンタープライズ・マネジメント用として、人材管理/人事管理/資産管理/財務分析/ナレッジ管理/経営管理の6製品を追加。OSS/BSSと同一プラットフォームでこれらの機能を提供することで、サービス事業者の企業経営を支援し、最適化が可能。
- SDNにも対応可能
サービス事業者による自社ネットワークやデータセンターの効率運用と管理強化に向けて、ネットワークとITのリソース活用を提供サービスに応じて最適化するSDNに対応できるOSS/BSSとの統合ソリューションを提供。
これにより、トラフィック状況に応じたリソースのダイナミックな増減や、障害時のサービス/顧客影響度分析と連携した管理などの機能により、顧客満足度の向上に向けたサービスも実現可能。
ネットクラッカー社は、これまで世界58カ国、250以上の顧客へOSS、BSSおよびTOMSを提供し、豊富な導入実績を有しています。
NECは今後も、通信サービス事業者向け事業の重点領域の一つとして、OSS、BSSを含めたサービス&マネジメント事業を、グローバルに展開してまいります。
以上
(注1) OSS Operation Support Systemの略
(注2) BSS Business Support Systemの略
(注3) TOMS Telecom Operations and Management Solutionsの略
(注4) SDN Software-Defined Networking;ネットワークをソフトウェアで動的に制御すること、およびそのアーキテクチャ。
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私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。
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