Please note that JavaScript and style sheet are used in this website,
Due to unadaptability of the style sheet with the browser used in your computer, pages may not look as original.
Even in such a case, however, the contents can be used safely.
NECと東北大学は、身の回りにある熱から発電する熱電変換素子(注1)において、新原理「スピンゼーベック効果」(注2)を用いて、発熱部分にコーティングすることで利用できる新しい素子を開発しました。
本素子は、家庭や工場、電子機器や自動車などの様々な発熱部分に形成できます。これにより、社会に広く存在する大量の廃熱を電気として有効利用できるようになるとともに、廃熱からの発電を身近に利用できるようになります。
社会の中では、様々な場所で熱が大量に発生していますが、その多くは利用されずに捨てられています。従来から、廃熱から発電できる熱電変換素子の利用が進められてきましたが、素子の構造が複雑、大面積化が困難などの課題があり、利用シーンが限られていました。
このたび開発した熱電変換素子は、温度差から磁性体のスピン流が発生する「スピンゼーベック効果」を利用しています。これにより、シンプルな素子構造を実現するとともに、簡易な塗布プロセスを利用できるため、従来の素子に比べて製造工程が簡易になります。
本素子を利用することで、塗布を用いて広い面積の熱源から大きな発電量を得たり、様々な形状の熱源上に素子を形成することが可能になります。また、スピンゼーベック効果により、高効率な熱電変換が期待できます。これらにより、これまで実現が困難だった利用シーンに熱電変換素子を適用し、廃熱を電気として無駄無く利用できるようになります。
このたび開発した熱電変換素子の特長は、以下のとおりです。
(注2) スピンゼーベック効果:温度差をつけた磁性体において、温度勾配と並行に電子の磁気的性質であるスピンの流れ(スピン流)が生じる現象。本研究開発を進める東北大学(当時は慶應大学)の齊藤英治教授らにより2008年に発見された。2010年には絶縁性の磁性体でもスピンゼーベック効果が生じることも同教授らにより発見されている。
NEC 知的資産R&D企画本部 広報グループ
お問い合わせ
東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)/金属材料研究所 教授
齊藤 英治 (サイトウ エイジ)
〒980-8577 宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
TEL: 022-215-2021
URL: http://saitoh.imr.tohoku.ac.jp/
Eメール: saitoheiji@imr.tohoku.ac.jp
東北大学金属材料研究所 助教
内田 健一 (ウチダ ケンイチ)
〒980-8577 宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
TEL: 022-215-2023
URL: http://saitoh.imr.tohoku.ac.jp/
Eメール: kuchida@imr.tohoku.ac.jp
Share: