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アラート情報を電話で把握、「カスタム音声案内」で通報運用を改善しよう
vol.9今回は2021年7月にリリースされたAMC Ver2の新機能から、運用改善に役立つ「通報メッセージの拡張」(音声案内情報のカスタマイズ)についてご紹介いたします。
アラート情報の引用により、伝えたい内容を電話の音声案内で確実に把握!
最新のバージョンではUIが刷新されたと共に便利な新機能が追加されています。
今回はこれら新機能のうち、運用をラクにする「通報メッセージの拡張」について設定や運用例を交えて紹介します。
電話では情報を必要最小限に絞るのがコツ、伝えるべき内容をカスタマイズしよう
本ブログの第一回vol.1で紹介しましたように、AMCを使った障害連絡ではAMCから電話通報する際に自動音声案内によりガイダンスをしていましたね。
自動音声案内は、最初の挨拶、本人確認、対応可能かどうかの確認、終わりの挨拶で構成されています(ブログvol.1参照)。
この音声案内情報はサービス開始当初より設定変更により自由にカスタマイズすることができましたが、今回さらにアラートメールの内容やAMC設定項目を引用して付与できるようになりました。
引用できる箇所は、最初と最後の挨拶の部分になります。
AMCを使った通報運用では電話とメールの両方で通報を受けるように設定しておき、電話で一報を受けた後、詳しいアラートの詳細はメールで確認するといった運用を推奨しています。なぜなら電話で長く複雑な障害情報を全て読み上げられても理解しにくいからです。
とはいえ、自分が対応可能かどうかを判断するためにアラートの情報を少しでも知りたい運用者も多いと思います。この場合、電話に出たあとすぐに聞こえる「最初の挨拶」の音声案内で知らせるのが良いでしょう。
では、どのような情報を引用できるかというと、以下のアラートメールの情報とAMCの設定情報になります。音声案内で引用できる情報は、置換文字列を使用することで自然な文章のなかで引用することができます。
音声案内で引用できる情報
分類 | 項目 | 具体例 | 引用するための置換文字列 |
---|---|---|---|
アラートメールの情報 | アラートメールの送信日時 | 2021年8月30日16時19分36秒 | ${DETECTION_DATE} |
アラートメールの差出人 | B_system@websam.amc.com | ${MAIL_FROM} | |
アラートメールの件名 | 緊急障害 Aサーバ | ${MAIL_SUBJECT} | |
AMCの設定情報 | プロジェクト名 | 統合基盤システム | ${PROJECT} |
パターン名 | Zabbix 致命的な障害 | ${PATTERN_NAME} | |
パターン内容 (パターンの概要) |
Zabbixのトリガー深刻度 「致命的な障害」を通報します |
${PATTERN_DESCRIPTION} | |
受信ノード名 | WEBAP01 | ${RECEIVE_NODE} | |
ノード表示名 ※ | APサーバ1号機 | ${NODE_NAME_JP} |
※2021年9月のアップデートで利用可能になります。
この中でとくに効果的なのは、アラートメールの件名とパターン名です。
アラートメールの件名では、ご利用のシステムによりますが監視対象やアラートの重要度レベルといった概要を把握できると考えられます。
パターン名やパターン内容では、どのようなアラートがパターンマッチしたのかが分かります。電話通報で読み上げられることを前提にパターン名や概要を設定しておくのが秘訣です。ただし電話の音声で伝えることになりますので、長くならないように簡潔でわかりやすい内容で設定することを推奨します。
また、アラートメールの差出人、受信ノード名及びノード表示名はアラート発生元を識別する手段として有効ですね。とくにノード表示名は日本語が使えるので電話でわかりやすく発生元を伝えることができます。
それでは、音声案内情報の設定例を紹介しましょう。
電話通報の音声案内情報を設定する
電話通報の音声案内情報は、通報先として設定する「通報グループ」の設定の中で行います。
メニューから「通報グループ」をクリックし、登録済み通報グループの編集アイコンをクリックします。
通報グループ編集画面を下方向にスクロールし、音声案内設定の「音声案内選択」ボタンをクリックします。(未設定の場合、既定の音声案内情報となります。)
音声案内選択画面が表示されるので、「音声案内追加」ボタンをクリックします。
音声案内登録を設定して、画面下部の「登録」ボタンをクリックします。
音声案内選択画面に戻るので、追加された音声案内を選択して「完了」をクリックします
通報グループ編集画面に戻るので、音声案内設定が追加されたことを確認して「完了」ボタンをクリックします。これで設定完了です。
上記のようなアラートメールが発生した場合、電話通報を受けた運用者が電話に出ると「障害通報です。件名は、業務基盤システム 重要度 異常 機器 WEBAP02」と音声案内の最初の挨拶が流れます。
アラートメールの件名にシステム名、重要度及び監視対象機器名が含まれていることで自分が対応すべきアラートかどうかの判断材料になりますね。
なお、メール通報においても同様の情報を付与できます。パターン登録の通報設定にある「通報時のコメント」で設定できます。
メール通報では、本文の先頭部分が以下のように表示されます。
おわりに
今回のブログはいかがでしたでしょうか?
AMCでは、電話通報時の自動音声案内にアラート情報やAMCの設定情報を付与して自然な会話で伝えることができるので、ニーズに合わせて伝えるべき情報をカスタマイズして便利に通報運用を行うことができます。
また、AMCは定期的にセミナーを開催しており、概要セミナーでは概要紹介や実際に電話を使ったデモンストレーションを実施しています。ハンズオンセミナーでは基本的な使い方を2時間で学ぶことができます。
初めての方でも分かりやすい内容となっていますので、ぜひご参加ください。
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本ブログは皆様から頂いた様々なお問合せを参考にして更新しております。今後も皆様のお役に立つ情報を発信して行きたいと考えておりますのでWebSAM Automatic Message Callブログをよろしくお願いいたします。
[参考情報]
https://jpn.nec.com/websam/automaticmessagecall/download.html
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