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デジタルトランスフォーメーションを加速するFinTech特集によせて
私たちは今、「VUCA*」時代と称されるように、これまでにも増して先々が読めない時代のただなかにいます。そのようなグローバルに巻き起こる変化の潮流の本質を捉え、さまざまな先端ICTを活用した新たなビジネスモデルを創出し、柔軟かつスピーディにバリューエコシステムを構築して競争優位性を確保し続けていける企業だけが、次の時代に勝ち残っていくことができると言えるでしょう。
2016年6月に閣議決定された「日本再興戦略2016」でも、AI、IoT、ビッグデータなどの革新的技術を大いに活用することにより、第四次産業革命の実現に向けた「生産性革命」を強力に推進すると宣言され、グローバル競争に備えた国全体としての取り組みも進められています。
こうした新たな潮流に合わせるように、今後の金融サービスも先端ICTと融合して、より利便性が高く、より安全・安心なものへと加速的に変化していくでしょう。金融機関は、もともと常に新しいICTを取り入れ、ICTの進化とともにさまざまなサービスを発展させてきました。また、さまざまな経済活動は金融サービスを通して営まれており、新しいビジネスは金融サービスの進化を促し、進化した金融サービスはまた新たなビジネスを誘発するという進化のサイクルを繰り返しながら、企業活動自体の変化も急速に進んでいき、社会のありようも変わっていくものと思われます。そういった意味でも、FinTechという新しい言葉が示す意味は、単に金融サービスの革新にとどまらず、さまざまな業種のさまざまな企業活動や人々の生活にも深く影響を及ぼす、いわゆるデジタルトランスフォーメーション時代をドライブするキーワードとも言えるでしょう。
NECは、1960年代に国内の金融機関がコンピュータを使い始めた第一次オンラインのころから、金融サービスをICTで支える役割を果たすとともに、先端ICTの開発に力を注ぎ、金融サービスの向上を支え続けてまいりました。その過程で蓄積してきた膨大なアセットと、さまざまな最先端技術を組み合わせるとともに、SoRとSoEを高度に融合させる技術力は、今、急速に進んでいるFinTechによる新たなサービスを創出する取り組みに大いに役立てることができるものと確信しております。
NECは、これからもさまざまな企業と共創することによりデジタルトランスフォーメーションを加速させ、「安全」「安心」「効率」「公平」という価値を提供する社会価値創造企業として、将来に向けた持続性のある社会づくりに貢献してまいります。
今回の「デジタルトランスフォーメーションを加速するFinTech特集」では、NECが保有するさまざまな技術とそれらを基にしたソリューションがどのように新たな社会価値を創造し、第四次産業革命の実現に貢献していくのか、具体的な事例を踏まえながらご紹介いたします。
本特集が、みなさまの活動のお役にたつ情報となりましたら幸いです。今後とも、変わらぬご指導とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
- *VUCA:「Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字から取った言葉。現在の予測不可能な時代環境を表現するもの。