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OLF/AD-BK - 強化内容(2015年度下期)
2015年度下期強化機能
強化機能:バックアップ資産の一括変換
バックアップ運用のテープレス化を推進するにあたっては、バックアップ業務の運用変更に加え、AIT/LTOに保管されたバックアップ資産をバックアップ連携機能(OLF/AD-BK)で扱うことのできるバックアップファイルへ変換することも考える必要があります。
これまでの変換方法としては、AIT/LTOに保管されたバックアップ資産を$RESTOREにより作業用ボリュームにいったんリストアし、リストアしたボリューム/ファイルをOLF/AD-BKの$SAVEによりバックアップ連携専用ディスクにバックアップし直すというものでした。また、この場合、バックアップ資産をいったんリストアするための作業用ボリュームの確保に加え、対象のバックアップ資産に応じたJCLの作成と実行も必要でした。
今回の強化では、AIT/LTOに保管されたバックアップ資産を、OLF/AD-BKで扱うことのできるバックアップファイルへ一括変換するバックアップデータ変換ツールを提供します。
本ツールは、ACOS-2本体のWindows上で動作します。変換手順は以下の4ステップです。
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バックアップデータ変換ツールを起動します。
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変換元となるテープ装置にテープを装てんします。
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本ツール起動後の画面にて、変換元となるテープ装置を一覧から選択します。
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画面上の変換開始ボタンを押します。
開始ボタンを押した後、本ツールはAIT/LTO上の先頭にあるファイルからテープの末尾にあるファイルまでを一括変換します。変換後のバックアップファイルは、バックアップ連携専用ディスクに直接格納されます。
本ツールを使用することで、従来の変換方法で必要な作業用ボリュームやJCLの作成と実行は不要となります。

強化機能概要
機能概要は以下のとおりです。
- バックアップ資産の一括変換
強化機能特長
- バックアップ資産の変換にかかる負担を軽減
バックアップデータ変換ツールは、AIT/LTOに保管されたバックアップ資産を、OLF/AD-BKで扱うことのできるバックアップファイルに機械的に変換し、バックアップ連携専用ディスクに直接格納します。従来の方法($RESTORE/$SAVEを使用した変換方法)で必要な作業用ボリュームやJCLの作成と実行は不要になるため、バックアップ資産の変換にかかる負担を減らすことができます。 - 業務と並行して変換することが可能
バックアップデータ変換ツールは、ACOS-2 OSが起動中の場合もご利用可能です。これにより、業務と並行して変換を行うことができます(*)。
(*)i-PX7300W(モデル50W~200W)においては、業務と並行して変換を実施すると、変換に時間がかかったり、I/O性能の低下などにより業務に影響を与えたりする可能性があります。i-PX7300W(モデル50W~200W)において、本ツールで変換を行う場合は、業務負荷の低い時に変換を実施するようお願いします。
強化機能導入効果
バックアップデータ変換ツールを利用することで得られる効果を、以下に記載します。
- 変換作業にかかるコスト削減
従来の方法($RESTORE/$SAVEを使用した変換方法)で必要な作業用ボリュームを用意する必要はなく、バックアップ資産に応じたJCLも必要ありません。これにより、従来の方法と比べて、変換作業の手間の削減と、変換時間を半分程度に短縮できるので、変換作業にかかるコストを削減できます。
本ツールは、ACOS-2/MP R11.1標準修正#3以降、および、ACOS-2/MP R10.1標準修正#8以降で利用可能です。
なお、i-PX7300Wからi-PX7300GX、または、i-PX7300Wからi-PX7300RXへ移行することも考慮して、i-PX7300Wでも本ツールをサポートします。
ただし、ACOS-2/MP R10.1上では、変換後のファイル単位のバックアップファイルをリストアすることはできません。移行先システムでリストアしてください。
強化機能適用リリース
ACOS-2/MP R11.1標準修正#3
ACOS-2/MP R10.1標準修正#8以降で利用可能
強化機能適用例
本適用例は、i-PX7300GXにおいて、LTOに格納されたバックアップ資産をOLF/AD-BKで扱うことのできるバックアップファイルへ変換し、オープン環境のファイルサーバへ転送・保管する例です。本適用例のようにすることで、バックアップ資産の大容量保存・長期保存が可能であり、また、AIT/LTOの内容に沿ってバックアップ資産を識別し管理することができます。
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OLF/AD-BK形式への変換
バックアップデータ変換ツールを使用して、バックアップ資産をOLF/AD-BKで扱うことの できるバックアップファイルに変換します。変換後のファイル名は、LTO上のファイル名(ZAIKO等)に「-xxxx」(xxxxはFSNを示します)が付加された名前になります。また、バックアップ連携専用ディスク上のフォルダ名は、LTOのボリューム通し番号(201601等)になります。任意のフォルダ名にすることもできます。 -
ファイルの転送
ディスク管理ツールの共有フォルダへの転送機能を使用して、バックアップファイルが格納されている複数のフォルダを、ファイルサーバ上の共有フォルダへ一括転送します。共有フォルダのフォルダは、バックアップ連携専用ディスク上のフォルダと同じ名前です。
なお、共有フォルダにあるバックアップファイルをリストアする場合は、ディスク管理ツールの転送機能を使用して、リストア対象のバックアップファイルをバックアップ連携専用ディスクへ転送します。転送後、同ツールにてファイル名を変更(*)した後、$RESTOREを実行します。
(*)バックアップデータ変換ツールで変換したバックアップファイルは、そのままではACOS-2ユーティリティ($RESTORE/$OLFADBK)で使用できないファイル名となっています。ディスク管理ツールの「ファイル名の変更」や「名前の一括整形」でファイル名を変更してください。
