Japan
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インド研究所
より良い社会に向けたソリューションを創り出す2021年11月8日
研究領域
インド研究所は、2018年にNECの第6番目の海外R&D拠点として設立されました。発展途上国に貢献する社会ソリューションやデジタルトランスフォーメーションの研究開発を進めています。
インドの大学や政府機関、企業パートナーとのオープンイノベーションを通して「ジュガール」の精神に学んだ迅速な社会貢献を進めていることが特徴です。また、インドの優秀な若手技術者、アントレプレナーとの幅広い交流のためにハッカソンを開催しており、優秀な事業アイデアをソリューション研究に活用しています。
現在までに取り組んでいるテーマとしては、物流産業における多様なステークホルダーをつないで全体の生産性向上を実現するために、コンテナ物流におけるコンテナ番号のトラッキングやセキュリティ・安全性チェック、破損の確認などの多様な業務を自動化するシステムを開発しています。この他にも、End‐to‐Endでの交通サービスを実現するMaaSのプロトタイプを開発した。
ヘルスケア領域では、専門医の都市偏在による医療サービスの不公平を解消するために、インドで死亡率が高い心臓血管病をターゲットにして早期検出や地方クリニックにおける医師支援サービスを開発しています。
注力分野
- 映像物体認識(物流 / 農業)
- 物体上の文字認識(物流)
- 予測分析、予測型最適化(MaaS / 養殖)
- 時系列データの分析・理解(ヘルスケア)
- 事象・事故の原因分析
- リスク分析、リスク予測
ビジョンと目標
私たちはインド社会を例として、幅広く発展途上国に貢献するデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいます。NEC研究所で開発された先進AIやSystem Platform技術を取り込んだ応用研究を実施しているところです。オープンイノベーションで社会実装を進め、大学や政府機関、企業パートナーと連携することを考えています。
私たちがめざしているのは、既存産業における一部の改善ではありません。産業全体での効率化や生産性改善と、SDGsに基づいた社会全体の改善をめざしています。課題となる指標を特定し、先端技術を活用して改善を進めていくのが私たちのやり方です。たとえば、物流産業に関しては、世界銀行が定めたLPI(Logistics Performance Index)の中でのTracking&TracingやTimelinessなどのスコア向上をめざしています。また、インド政府が定めたLEADS indexや、インド政府が中期的にめざす地方でのプライマリケアや心臓血管病ケアの改善を目標に定めています。
インド研究所は設立以来、物流ソリューション、交通ソリューション、ヘルスケアソリューションの分野で特定の問題を選択して、ソリューション開発に取り組んできました。今後は、三つの方向性で社会貢献を拡大していきます。
一つは、今までに取り組んできた領域で、機能の強化や周辺課題へのソリューションを組み合わせてより大きな価値を提供することです。
二つ目は、食糧問題などの別の社会課題に取り組むことです。既に農業や養殖水産業での生産性の課題を特定し、解決のためのAI開発に取り組み始めています。水質や土質の管理、養分調整、病害などの早期発見など、中小の生産者でも容易に利用できるソリューションの開発をめざしています。これにより、食糧の安定生産と安全な配送を実現し、SDGsへの貢献を実現するつもりです。
さらに三つ目の方向性として、実現したソリューションや技術を容易に社会実装できるようにシステム化して、発展途上国のみならず、先進国を含めた世界各国へ広く提供していくことを考えています。
社会ソリューションの開発と事業化を通して、インドが世界トップクラスの安全、安心、効率、公平な社会となることに貢献していきます。
所在地
Floor 5th, Tower C, IBC Knowledge Park, 4/1, Bannerghatta Main Rd, Bhavani Nagar, S.G. Palya, Bengaluru, Karnataka
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