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NEC、顔認証に続き虹彩認証でも米国国立機関による精度評価で第1位を獲得し、2冠を達成
~非接触かつセキュアなマルチモーダル生体認証をさらに強化へ~2021年9月2日
日本電気株式会社
NECは、世界的権威のある米国国立標準技術研究所(以下 NIST、注1)が実施している直近の虹彩認証技術のベンチマークテスト(IREX 10、注2)にて、顔認証技術(注3)に続き世界第1位を獲得しました(注4)。
本ベンチマークテストでは、登録人数50万人に対する「1:N認証」(注5)において、本人認証のエラー率が0.41%(両目の場合)と性能評価されました(注6)。NISTのベンチマークテストでは、2018年に続く第1位獲得となります。(注7)
NISTは、虹彩認証技術の照合精度を評価する大規模なテストを2009年から継続的に実施しています。参加団体の認証技術をブラインドテストにより客観的かつ正確に評価しているため、その評価結果はグローバルに国家レベルで信頼されています。
今回、NECは強みとするAIを活用した認証技術を駆使し、実用場面で頻繁に発生する様々な外乱により品質低下した画像に対する頑健性を強化しました。これにより、従来技術の性能と比較して、エラー率を大幅に改善(注8)することに成功しました。
本技術は、立ち止まることなく歩きながら行うウォークスルー型の虹彩認証(注9)や、世界最高精度の顔認証技術との組み合わせにより数千万人以上の多人数の本人確認に利用できるマルチモーダル生体認証の展開を予定しています。NECの顔と虹彩によるマルチモーダル生体認証は、マスクや帽子などを着用したままでも高い精度を実現するとともに、非接触認証であるため衛生面のニーズに対応しています。安全・安心なくらしを支える技術として、店舗での決済をはじめ、高いセキュリティ管理が求められるデータセンターなどの施設、衛生面に配慮した食品・薬品などの工場、クリーンルーム、医療現場の入退管理など、様々な用途での活用を想定しています。
なお、顔と虹彩によるマルチモーダル生体認証の社会での利用を推進するため、NEC本社における社員の入退場管理の実証、三田国際ビル内の実店舗における決済の実証を進めています。利用者自身で操作を完結できるわかりやすいユーザビリティの提供により、セキュアな入退管理、店舗の非対面化・非接触化に一層貢献していきます。
また、「NECグループ AIと人権に関するポリシー」(注10)に基づき、AI・生体情報などデータ利活用時において、引き続きプライバシーへの配慮・人権尊重に最優先で取り組んでいきます。
今後、虹彩認証を含むNECの生体認証「Bio-IDiom」(注11)と、NECが強みをもつ映像分析などの最先端AI技術群「NEC the WISE」(注12)とを組み合わせることで、FinTech、Digital IDなど高い信頼性が求められる利用シーンへの展開を目指します。
以上
- (注1)NIST:National Institute of Standards and Technology(米国国立標準技術研究所)の略。技術革新や産業競争力を強化するために設立された米国立の標準技術研究所。
- (注2)IREX(Iris Exchange )10:Ongoing Evaluation of Iris Recognition
- (注3)プレスリリース NEC、米国国立機関による顔認証精度評価で第1位を獲得
https://jpn.nec.com/press/202108/20210823_01.html - (注4)NISTにおける評価結果は米国政府による特定のシステム、製品、サービス、企業を推奨するものではありません。“Results presented in IREX do not constitute an endorsement, recommendation, or favoring of any particular system, product, or service by the U.S. Government."
- (注5)認証端末上の虹彩情報と登録データベース上の複数人の虹彩情報を照合しユーザーを本人認証する方式
- (注6)2021年8月24日時点。登録人数50万人の虹彩画像データベースに対する認証エラー率(誤受入識別率1%における誤拒否識別率より算定)。
https://pages.nist.gov/IREX10/ - (注7)プレスリリース NEC、米国国立機関による虹彩認証の精度評価で第1位を獲得
https://jpn.nec.com/press/201804/20180427_02.html - (注8)前回の虹彩認証のベンチマークテストである「IREX Ⅸ」の認証エラー率との比較。
16万人の虹彩画像データベースを用いて認証を行った際、本人の認証エラー率は0.67%。 - (注9)プレスリリース NEC、歩きながらでも虹彩認証を可能にする技術を開発
https://jpn.nec.com/press/201911/20191106_01.html - (注10)プレスリリース 「NECグループ AIと人権に関するポリシー」を策定
https://jpn.nec.com/press/201904/20190402_01.html - (注11)
「Bio-IDiom(バイオイディオム)」は、顔、虹彩、指紋・掌紋、指静脈、声、耳音響など、NECの生体認証の総称です。世界トップクラスの技術や豊富な実績を活かし、ニーズに合わせて生体認証を使い分け、あるいは組み合わせることで、「誰もが安心してデジタルを活用できる世界」を実現していきます。
NECの生体認証
https://jpn.nec.com/biometrics/index.html - (注12)
「NEC the WISE」(エヌイーシー ザ ワイズ)は NEC の先端 AI 技術群の名称です。"The WISE"には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人と AI が協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。
プレスリリース NEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定
https://jpn.nec.com/press/201607/20160719_01.html
NECのAI
https://jpn.nec.com/ai/
NECの虹彩認証について
NECの顔認証について
本件に関するお問い合わせ先
NEC グローバルイノベーション戦略本部
NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
https://jpn.nec.com/profile/vision/