FTP-MANAGER - 強化内容

MP R6.1(H16年度上期強化)  UXNET/FTP-PLANNERリリース

強化機能イメージ

FTP-PLANNERは、FTP転送結果による業務連携を拡大するとともに、 WindowsのGUIにより連携情報を容易に設定可能です。また、複数のACOS-2の業務連携を一元管理することも可能です。

FTP-PLANNERクライアントは、ACOS-2にTCP/IPで接続されたWindows端末上でFTP-VIEWERクライアントから起動し、設定されたFTPファイル転送情報を指示されたタイミングでACOS-2/MP上のFTP-PLANNERサーバへ転送します。

FTP-PLANNERサーバは、登録されたFTPファイル転送情報とFTPⅢが出力するFTP転送結果ログ情報とを照らし合わせ、設定されたFTPファイル転送事象が発生した場合は、指定された業務APを起動します。なお、FTPファイル転送事象の登録数に制限は無く、1つのFTPファイル転送事象に対して複数個の業務AP起動が可能です。また、OLF/JBと合わせて利用頂くことにより、Express5800上のAPも連携起動可能です。

強化機能イメージ

強化機能概要

機能概要は以下のとおりです。

FTP実行結果によるAP連携起動機能

FTP-PLANNERサーバでは、FTP-PLANNERクライアントで設定したFTPファイル転送情報(転送ファイル名,メディア名,転送結果(成功/失敗),処理種別(ACOS-2送信/受信),動作種別(FTPS/FTPC),相手IPアドレス等)とFTPⅢが出力したFTP転送結果ログ情報を参照し、条件と一致したFTP転送が行われた場合に指定されたAPを起動します。その際にユーザ独自のコンソールメッセージを表示することもできます。

FTPジョブの終了Statusではなく、純粋にファイル転送結果で連携が可能です。例えば、ファイル転送結果が正常終了でも、その後TCPコネクションが相手ホストから強制切断されると、FTPジョブの終了Statusは異常となります。このような場合においても、ファイル転送結果が正常であるため、その後は正常時の業務APを連携起動して業務を継続できます。

また、従来のFTPⅢでは連携起動するAP数が最大20個でしたが、FTP-PLANNERを利用することで実質的な諸元は無くなり、より大規模なシステムに対応することが可能となります。

連携起動情報の簡易設定機能

FTP-PLANNERクライアントでは、 連携起動情報をWindowsのGUIで容易に設定できます。設定済みの情報については、各種の絞込みで容易に参照することができます。

また、1つの連携事象に対して、複数の起動AP(JCL)を設定することができます。

強化機能特長

  • FTPファイル転送の動作(ファイル送信・受信・削除)と結果(成功・失敗)により、業務APを起動可能
  • 1つの連携事象に対して複数のAPを同時起動可能
  • Express5800上のジョブも連携起動可能
  • 連携起動AP数の諸元を気にせず連携起動が可能
  • GUIで容易に設定可能

強化機能導入効果

本強化機能を利用することで得られる効果を以下に記載します。

ACOS-2の知識が無くても、ACOS-2 FTPの運用ができる(ACOS-2の教育を必要としない)

FTP-PLANNERは、JCLやユーティリティの知識を必要とせず、使い慣れたWindowsのGUI操作で、ACOS-2 FTPから連携起動するAPの設定を可能とします。これにより、ACOS-2の知識が無くても、簡単にFTPを基盤とした業務システムを構築することが可能となります。

情報システム要員の作業負荷/作業コストを軽減

FTP転送結果によるAP起動連携が自動化され、省力化を図ることができます。また、FTP-VIEWERと合せて利用することで、業務システムの構築から、運用/管理までを一括して行うことが可能となります。これにより、情報システム要員の作業負荷/作業コストが軽減されます。

ACOS-2 FTP業務システムの信頼性向上

また、従来のACOS-2 FTPが提供する業務連携機能を強化することにより、大規模かつ柔軟なFTP連携起動APシステムを構築可能となります。これに加えて、障害発生時の細かいリカバリ処理も可能となるため、 FTPを基盤とした業務システムの信頼性がより向上します。

強化機能適用リリース

ACOS-2/MP R6.1以降で利用可能

強化機能導入事例

FTP連携APの起動

受注管理サーバからの受注データ転送を契機に、開始される業務例です。

受注データが正常に転送された場合は、以下の2つの業務が同時に実行されます。

  • 日次の集計ジョブを起動し、結果を帳票に出力
  • 受注データをRIQSに格納するためのDB格納ジョブを起動

従来の業務連携では、単一ジョブ投入のため逐次的にジョブを実行していましたが、FTP-PLANNERを導入することで同時実行が可能となり、ターンアラウンド時間を短縮するといった効果も期待できます。

受注データを転送中に異常終了した場合、ジョブ連携機能(OLF/JB-CL)を利用して、受注管理サーバ上の転送ジョブを自動で再起動します。このように、ファイル転送の異常を認識したタイミングで、リカバリ処理を自動的に行うことが可能となります。

FTP連携APの起動

FTP連携起動AP設定

FTP-PLANNERクライアントは、FTP転送ファイル名,ボリューム通し番号等をキーに、設定された連携情報一覧をリスト形式で表示します。リストから連携情報を選択もしくは追加ボタン等より、連携情報(条件)設定画面を表示します。

連携情報(条件)設定画面では、以下の条件項目を設定します。

  • 転送ファイル名,転送ファイルのボリューム通し番号
  • 動作指定(ACOS-2送信/ACOS-2受信/ファイル削除)
  • FTP種別(Server/Client/指定なし)

上記条件のファイル転送の成功時/失敗時、各々で連携起動するAPのJCL設定が可能です。また、一つの条件に対して複数のJCL設定が可能です。

連携情報(JCL)設定画面では、連携起動するJCLのファイル名,ボリューム通し番号等を設定します。また、連携起動の際に出力したいユーザ独自のメッセージを設定することも可能です。(AP起動せずにメッセージ出力のみの設定も可能。)

上記操作で作成した連携情報は、任意のタイミングでFTP-PLANNERサーバへアップロードします。

FTP連携起動AP設定