Japan
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表彰
2022年4月8日
文部科学省
令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)
件名
世界の安全および安心に貢献する高精度な顔認証技術の開発
受賞者
- 今岡 仁(日本電気株式会社・NECフェロー)
- 早坂 昭裕(日本電気株式会社・バイオメトリクス研究所・主任研究員)
- 森下 雄介(日本電気株式会社・バイオメトリクス研究所・主任研究員)
- 橋本 博志(日本電気株式会社・バイオメトリクス研究所・シニアリサーチアーキテクト)
- 高橋 巧一(日本電気株式会社・バイオメトリクス研究所・主任研究員)
- *所属、役職は受賞当時のものです。
受賞日
2022年4月8日
表彰式
2022年4月20日
表彰式会場
文部科学省 3階 講堂
業績
近年、生体認証パスポートの導入やスマートフォンのロック解除等、顔認証に対する社会的な要請が飛躍的に高まりましたが、実用面で認証精度および速度の両面に課題がありました。
NECの顔認証技術は、本人と他人を高精度に識別する有効な特徴量抽出手法を世界に先駆けて開発し、実用化したものです。これを実現するため、「複数人物を見分ける」という従前の手法を、本人/他人の「2クラス分離問題」と再定義するとともに、識別誤りを極小化するための特徴空間の設計に機械学習・深層学習の手法を取り入れました。
本開発により、顔認証技術の認証精度および速度を飛躍的に向上させ、米国国立標準技術研究所による2018年の評価では、160万人規模のデータベース上で、認証エラー率0.4%、検索速度2.3億件/秒を達成(注)しました。また、経年変化に対する頑強性など、実用面での有効性の高さにつながる評価を獲得しました。
本成果は、成田空港・羽田空港での搭乗手続き「Face Express」、ルフトハンザ航空やミュンヘン空港、インドの国民ID制度など45か国で採用されるなど、世界各国の安全・安心に寄与しています。
- (注)NEC、米国国立機関による顔認証の精度評価で第1位を獲得
https://jpn.nec.com/press/201910/20191003_01.html
関連情報
表彰について
NECプレスリリース
NEC関連製品・技術紹介
論文等の文献
- 「The future of biometrics technology: from face recognition to related applications」
APSIPA Transactions on Signal and Information Processing, 2021年5月
div-class-title-the-future-of-biometrics-technology-from-face-recognition-to-related-applications-div.pdf (cambridge.org) - 「Efficient Face Spoofing Detection with Flash」
IEEE Transactions on Biometrics, Behavior, and Identity, 2021年4月, DOIコード:10.1109/TBIOM.2021.3076816
Efficient Face Spoofing Detection With Flash | IEEE Journals & Magazine | IEEE Xplore - 「安全・安心な社会を実現する顔認証・人物照合技術」
NEC技報Vol.71 No.2 p.67~p.71、2019年3月
https://jpn.nec.com/techrep/journal/g18/n02/pdf/180215.pdf - 「Fast k-nearest Neighbor Search for Face Identification Using Bounds of Residual Score」
In 2017 IEEE 12th International Conference on Automatic Face & Gesture Recognition (FG 2017), p.194~p.199, 2017年5月, DOIコード:10.1109/FG.2017.32
Fast k-Nearest Neighbor Search for Face Identification Using Bounds of Residual Score | IEEE Conference Publication | IEEE Xplore - 「Fast and accurate scale estimation method for object tracking」
In 2016 23rd International Conference on Pattern Recognition (ICPR) IEEE, p.2713~p.2716, 2016年12月, DOIコード:10.1109/ICPR.2016.7900045
Fast and accurate scale estimation method for object tracking | IEEE Conference Publication | IEEE Xplore - 「顔特徴点の信頼度と配置を用いた顔の誤検出除去」
第18回 画像センシングシンポジウム (SSII2012)、2012年6月 - 「Facial Feature Detection using Generalized LVQ and Facial Shape Model」
The Tenth IAPR Conference on Machine Vision Applications (MVA2011) p.410~p.413 2011年6月
Facial Feature Detection Using Generalized LVQ and Facial Shape Model (mva-org.jp) - 「顔認証技術とその応用」NEC技報Vol.63 No.3 2010年9月
顔認証技術とその応用(NEC技報 Vol.63 No.3 2010年9月 パブリックセーフティを支える要素技術・ソリューション特集): 2019年上半期でアクセス上位の論文 | NEC - 「An Algorithm for the Detection of Faces on the Basis of Gabor Features and Information Maximization」
Neural computation Vol.16 No.6 p.1163~p.1191, 2004年6月, DOIコード:10.1162/089976604773717577
An algorithm for the detection of faces on the basis of Gabor features and information maximization | Neural Computation (acm.org) - 「A Face Recognition Algorithm Robust Against Illumination Variations Using 3-Dimensional Face Shape」
In Workshop on Machine Vision Applications p.132~p.135、2000年11月
2000132.pdf (mva-org.jp)
表彰
2020年12月15日
Year 2020 Spring APSIPA Industrial Distinguished Leader
(2020年春季 アジア太平洋・信号情報処理学会 産業卓越リーダー賞)
Asia-Pacific Signal and Information Processing Association(アジア太平洋・信号情報処理学会)
2020年6月4日
2020年度 第57回(令和元年度)業績賞
「高精度な顔認証技術の開発と実用化」 (一社)電子情報通信学会
https://www.journal.ieice.org/bin/pdf_link.php?fname=k103_7_660&lang=J&year=2020
2016年11月10日
平成28年度関東地方発明表彰 発明奨励賞
「高精度顔認証方式(特許第5418991号)」 (公社)発明協会
https://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/H28/jusho_kanto/index.html
2015年2月2日
第3回技術経営・イノベーション賞・文部科学大臣賞
「世界No.1精度の顔認証技術で安心・安全な社会の実現に貢献」(一社)科学技術と経済の会
4 イノベーション賞表彰式.indd (jates.or.jp)
NEC、「第3回技術経営・イノベーション賞」を受賞 (2015年02月02日):プレスリリース | NEC
2011年7月27日
第25回(2011年度)独創性を拓く先端技術大賞 フジサンケイビジネスアイ賞
「高精度顔認証の研究開発」 フジサンケイビジネスアイ
独創性を拓く 先端技術大賞 (sankei-award.jp)
2011年6月2日
2010年度喜安記念業績賞
「高精度顔認証技術の研究開発」 (一社)情報処理学会
https://www.ipsj.or.jp/award/2010kiyasu.html
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