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1人1台で始めるWindowsタブレット活用

目黒区教育委員会様

1⼈1台のWindowsタブレットを活かし、グローバル社会を生きる生徒の能力を育む21世紀型学びの実践。

目黒区教育委員会は、生徒の「主体的に学ぶ態度」や「協働的問題解決能力」の育成を目的に、目黒区立第一中学校において、Windowsタブレット「VersaPro タイプVT」70台、電子黒板「Brain Board 65型」2台のICT環境を取り入れた授業の実証研究を行っています。この実証研究は、日本マイクロソフト・NTT東日本・NECの3社が共同参画しています。

今回導入機種:VersaPro タイプVT<2013年8月発表商品>

実証研究を通じて、グローバルな知識基盤社会で生きる力を育成

生徒のWindowsタブレット画面を電子黒板に一覧表示して状況を確認できます。

目黒区教育委員会は、目黒区立第一中学校において、学習指導要領が定める「言語活動の充実※」を図り、グローバルな知識基盤社会を生きる生徒の「主体的に学ぶ態度」や「協働的問題解決能力」の育成などを目的として、生徒1人1台のWindowsタブレットや電子黒板等、最新のICT環境を活用した授業を実施し、その効果を検証する実証研究を開始しました。研究の結果を踏まえて、区立学校におけるICT利活用授業をいかにして推進していくかを研究していく方針です。

実証研究の開始にあたり、参画企業各社は、Windowsタブレット、電子黒板、光回線といったICT環境整備と、ICTの効果的な活用促進のために必要なICT支援員等を提供しました。

前回の実験内容を提示して、実験の模様を思い出すことで、単元への理解が深まります。

※言語活動の充実

日本の教育では、子どもたちの思考力・判断力・表現力等の育成が課題として挙げられており、また、課題発見・解決能力、論理的思考力、コミュニケーション能力や多様な観点から考察する能力(クリティカル・シンキング)などの育成が求められています。それらを育成するための学習活動の基盤となるものが、数式などを含む広い意味での言語です。言語活動を充実させた学習活動を行うことで「思考力・判断力・表現力等」の育成が効果的に図られると考えられることから、各教科、活動等においても、記録、要約、説明、論述などの言語活動を発達の段階に応じて充実させることが重要であるとされています。

1人1台のWindowsタブレットと電子黒板で日々の授業をより深いものに

集中度を高め、授業のテンポアップを実現する英語科

先生自作のデジタル教材が生徒のタブレットに即座に配布されます。

英語科教諭の井原 章行 先生は、デジタル教材と電子黒板を利用し、生徒の集中度を高め、授業のテンポアップを実現されています。

「大画面の電子黒板は生徒が画面に集中でき、提示したい内容がスムーズに伝わります。また、1人1台のWindowsタブレットで課題を解く場面では、授業支援システムを使うことでプリント配布の時間が短縮でき、授業のテンポアップが可能です。各自が自分のペースで楽しみながら、自ら学びを深める学習ができています」

解答の工夫を共有し、考える力を養う数学科

生徒がタブレットで学習して書いている内容が全部確認できるので、解答工夫をしている生徒を探しやすい。

数学科教諭の有森 正典 先生は、迅速な小テスト配布・回収や、視覚に訴える説明、解答を把握し、工夫している生徒自身に説明させる協働学習などに活用されています。

「授業支援システムを使って小テストやワークシートの配布・回収を行っています。教材はデジタルで作りますが、特に負担だということはありません。これまでの紙のプリントと同じように作っています。生徒が学習している過程を見ることができ、どの生徒の回答の仕方に工夫があるかといったことを確認した上で生徒に発表させることができるのが便利です。また、デジタルなので図形の授業では色分けが簡単で、何か計算やメモしてもすぐに消すこともできるので、考える力を養うのに適していると考えています」

実験の視覚化と情報の共有化で、協働的な問題解決力を培う理科

タブレットで録画した実験の映像を電子黒板に投影しながら実験の結果を説明できます。

理科教諭の川崎 薫 先生は班に分かれ実験を撮影し、レポート作成や発表を行う協働学習でICTを活用しています。

物質を燃焼させる実験では、Windowsタブレットで実験の様子を撮影し、結果をパワーポイントでまとめました。実験をする人、撮影する人で役割分担を行い、相談・協力しながら実験を進めていきました。ICT機器を取り入れることで、関心が増し、みんながより積極的に授業に関わるようになりました。結果発表はどの班も映像を取り入れた視覚的にわかりやすいプレゼンテーションで、実験結果の共通点や相違点の比較ができ、現象へ理解が深まりました。

農家とリアルタイムの中継授業を実践。双方向コミュニケーションで、農家の課題解決案をその場で提案

イラスト: 農家とリアルタイムに中継授業
農家とリアルタイムに中継授業

社会科教諭の中島 由美子 先生は、Windowsタブレットが双方向にリアルタイムにやりとりができる良さに着目。職場体験でお世話になった東京都三鷹市の中山農園に取材に行き、都市型農業における課題をうかがい、その課題を生徒たちに解決させるというリアルタイムの中継授業を実践しました。

「生徒たちに課題を提示すると、最初はインターネットなどで調べたものでしたが、その情報を自分たちの知識として修得し、最終的には自分たちの形に変えて提案として伝えました。リアルタイムで、農家さんから質問があったり、“それ採用!”と言われたりして、とても楽しい授業になりました。このようにリアルタイムで中継授業ができたことは、双方にとても大きなプラス効果がありました」

Windowsタブレットを修学旅行に持参し、事前・事後学習にも活用。1人1台環境を活用し、同一課題を分担しての一斉作業が可能に

中島先生は、生徒たちがWindowsタブレットを使い慣れてきたと判断。修学旅行に持参して学習し、事前・事後学習にもWindowsタブレットを活用されました。

「事前学習では行きたい場所を調べ、ルートを設定するのにWindowsタブレットを使いました。修学旅行中は学習係が動画や写真を撮り、事後学習では1人1枚新聞を作る活動を行いました」

中島先生は、1人1台のWindowsタブレット活用による授業の可能性の広がりについて次のように述べます。

「Windowsタブレットが1人1台使えるので、まとめ作業でも班の中で、「僕たちは一日目をやるから君たちは二日目ね」とか「私は発表原稿作るわ」などと分担を決めて、1人1人主体的に活動して取り掛かりました。1人1台Windowsタブレットで同じ課題に対して全員が違う内容でも一斉に作業できる素晴らしさを実感しています」

修学旅行に持参して動画や写真を記録
1人1台のWindowsタブレットで分担して資料まとめ

教員には授業改善を、生徒にはグローバル社会で課題解決できる人材になることを期待

目黒区立第一中学校 校長 伊藤 恵造 様の写真
目黒区立第一中学校
校長
伊藤 恵造 様

先生方は、機器やソフトでどんなことができるかが分かってくるにつれ、その利用価値を認識し始めました。特に効率性向上や見える化できる部分については、非常に価値を認めつつあります。

一方、生徒たちの学習意欲の向上は、自分たちで意欲的に取り組む姿勢、皆が関わろうとする姿勢へと、大きく変わってきたことで見てとれます。

教員に期待するのは、この機会を通じて授業改善をしていって欲しい。言葉だけでは伝わらない部分を、画像や音声を使って伝えたい、理解させたい、よりわかりやすい授業を展開してくれることを期待しています。

生徒は、グローバルな社会にこれから出ていきます。その中で、あふれる情報を取捨選択して自分自身で判断し、課題解決できるのか。そういった子どもたちを育成していきたい。また、成長していって欲しいとの想いで実証研究を続けています。

学校ICTにおすすめのタブレットPC

お客様プロフィール

目黒区教育委員会 様

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目黒区教育委員会は、「区民の一人ひとりが生涯にわたって学習ができ、伝統と文化への理解を深め、健康で充実した人生を送ることができるように、「豊かな人間性をはぐくむ、文化の香り高いまち」の実現を図る。」ことを目標として育成に取り組んでいます。

目黒区立第一中学校 様

目黒区立第一中学校 様 校章アイコン
目黒区立第一中学校校舎

昭和22年創立の目黒区立第一中学校は人権尊重の精神を基盤に、生涯学習の基礎を培うという視点に立ち、21世紀をたくましく生きる人間性豊かな子どもを育てるため、12の基本方針に準じて教育を進めています。

(2014年09月19日)

関連リンク

1人1台のWindowsタブレットが変える授業スタイル 目黒区教育委員会様 導入事例
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