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NEC、AIで有価証券報告書の気候関連開示プロセスを効率化・高度化
~SSBJ基準の義務化を見据え、開示プロセスの知見をAIで体系化し、業務支援サービスとして提供~

2026年4月16日
日本電気株式会社
NECは、2026年度に発行する有価証券報告書において、AIを活用して気候関連情報の収集・分析を行い、情報開示の効率化・高度化に取り組みます。本取り組みは、日本で今後義務化が予定されているサステナビリティ開示基準への対応(注1)と位置付けています。また、ここで得られたノウハウや知見を基に、有価証券報告書の気候関連情報開示に関わる業務支援サービスを2026年度に提供開始する予定です。
気候変動や自然資本の変化が企業活動や財務に与える影響が顕在化する中、投資家をはじめとするステークホルダーは、企業のリスク認識や対応状況について、透明性の高い情報開示を求めています。
日本では、サステナビリティ開示基準委員会がサステナビリティ情報の開示基準(以下 SSBJ、注2)を公表し、気候変動については「気候関連開示基準(以下 S2)」として、温室効果ガス排出量、気候関連リスク・機会、その財務インパクトなどの体系的な開示を求めています。
SSBJ基準への対応に伴い、2027年3月期以降、一定規模以上の企業に対して有価証券報告書におけるサステナビリティ情報の開示が義務化される予定です。一方で、開示に必要なデータの収集・整理・分析や社内調整に伴う負荷は大きく、多くの企業にとって課題となっています。
本取り組みの概要
NECは、こうした課題に先行して対応するため、2026年度に発行予定の有価証券報告書において、S2の領域を対象に、AIを活用した開示プロセスおよび開示業務の効率化・高度化に取り組みます。
本取り組みでは、AIを活用して以下を実施します(注3)。
- SSBJ基準の要求事項の整理と分析・評価
- 社内外の関連情報の収集と分析・評価
- 有価証券報告書への気候関連情報開示文章の作成支援

これにより、SSBJ基準の要求事項の理解、気候関連情報の収集・分析・評価、開示文章の自動作成といった一連のプロセスにおいて、専門的な知見やノウハウが必要となる業務の効率化を実現しました。当社内での試行では、手作業中心の従来プロセスと比較して、工数ベースで93%の削減効果が得られるとともに、経験の浅い担当者でも一定水準の品質で作成できることを確認しました。
また、NECはCDPにおいて7年連続での最高評価の獲得(注4)や、業界に先駆けたTNFDレポートの発行(注5)など、これまでに蓄積したサステナビリティ情報開示のノウハウや知見を活かし、有価証券報告書における気候関連情報開示の業務支援サービスを2026年度に提供開始する予定です。

今後の展開
有価証券報告書におけるサステナビリティ情報開示について、AI活用の対象範囲をサステナビリティ開示テーマ別基準第1号「一般開示基準(S1)」へ拡大し、開示業務全体を支援する仕組みへ高度化していきます。あわせて、自律的にタスクを分解し、判断支援や実行を担うAgentic AIを適用することに取り組みます。
さらにNECは、今回のSSBJ対応でのAI活用を通じて、TNFD(注6)およびCDP(注7)を合わせた3領域に関する業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させていきます。そして、サプライヤーのサステナビリティへの取り組み状況を効率的に把握できる「Supplier Portal(サプライヤーポータル)」(注8)で収集したデータと、これら3つの業務を相互につなぎ合わせることで、お客さまのサステナビリティに関する業務に価値提供ができるように推進していきます。

NECはDXに関して、ビジネスモデル、テクノロジー、組織・人材の3軸で、戦略構想コンサルティングから実装に導くオファリングなど、End to Endのサービスを提供しています。さらに、従来型のSIerから「Value Driver」への進化を目指し、その価値創造モデルを「BluStellar(ブルーステラ)」(注9)として体系整理しました。業種横断の先進的な知見と研ぎ澄まされた最先端テクノロジーによりビジネスモデルを変革し、社会課題とお客さまの経営課題を解決に導きます。
以上
- (注1)金融庁 「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」等の公布及びパブリックコメントの結果について
https://www.fsa.go.jp/news/r7/shouken/20260220/20260220.html - (注2)サステナビリティ基準委員会 サステナビリティ開示基準
https://www.ssb-j.jp/jp/ssbj_standards.html - (注3)特許出願中(2026年4月16日時点)
- (注4)NEC、気候変動や水セキュリティに関する先進的な取り組みによりCDPから最高評価「Aリスト」企業に7年連続選定 (2025年12月11日)
https://jpn.nec.com/press/202512/20251211_02.html - (注5)NEC、TNFDレポート第3版を発行 (2025年8月29日)
https://jpn.nec.com/press/202508/20250829_01.html - (注6)自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)
企業が自然資本や生物多様性に関するリスク・機会を把握し、情報開示するための国際的なフレームワーク - (注7)英国の慈善団体が管理する非政府組織(NGO)であり、投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営しています。2025年は、22,100社を超える企業がCDPのプラットフォームを通じて情報を開示し、そのうち20,000 社がスコアを付与されました。また、運用資産総額127兆米ドルにのぼる640の機関投資家が、環境へのインパクト、リスク、機会に関するデータの収集をCDPに要請しています。
- (注8)NEC、サプライチェーンのサステナビリティ変革を加速する「Supplier Portal」の実証を開始 (2025年12月16日)
https://jpn.nec.com/press/202512/20251216_01.html - (注9)

「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題とお客さまの経営課題を解決に導き、お客さまを未来へ導く価値創造モデルです。
本件に関するお客さまからのお問い合わせ先
NEC サプライチェーンサステナビリティ経営統括部
E-Mail:contact@ssbj-ai.jp.nec.com
NECは、安全・安心・公平・効率という
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誰もが人間性を十分に発揮できる
持続可能な社会の実現を目指します。
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