Japan
サイト内の現在位置
Tech Report
あきらめないからこそ得られる達成感、ミッションクリティカルシステムを支えるNEC金融の匠たち

NEC金融ソリューション事業部門(以下、NEC金融部門)は、長年金融システムの開発に携わっています。金融システムは社会のインフラであり、「ミッションクリティカルシステム」(止まると社会やビジネスに重大な影響が出る“止められない”重要システム)と呼ばれます。その開発に携わることは責任重大ですが、プロジェクト完遂時には大きな喜びが得られます。その過程でスキルを磨くことで、自身の成長も加速します。
今回はミッションクリティカルシステム開発に取り組むやりがいや自身の成長、そして「止めない」ための設計・運用の要点を金融システム統括部のエンジニアのみなさんにお話しいただきました。
Interviewees

氏名:日高 秀行
所属:金融システム統括部
役職:エグゼクティブマネージャ
1989年NEC入社。入社以来、金融領域や通信キャリア、旅客システムなどミッションクリティカルな領域で大規模システムの構築などにアーキテクトとして従事。現在は組織マネジメントを担う。

氏名:中尾 悠二
所属:金融システム統括部
役職:主任
2016年NEC入社。主に金融機関の大規模システム構築に携わる。現在はクラウド上での金融機関向け基盤システムの提供に従事しており、クラウド領域のアーキテクチャを横断的に評価する役割を担う。

氏名:郷 地洋
所属:金融システム統括部
役職:主任
2020年NEC入社。金融機関向けのシステムエンジニアとして、基幹システムの開発・保守を経験。現在は、金融機関の基幹システム更改案件において、性能面のテスト設計や実施を中心に担当。
ミッションクリティカルシステムの開発に携わるやりがい
あらためてミッションクリティカルシステムとはどういうものでしょうか。またその開発に携わる上で、大切にしている考え方をお聞かせください。
日高
金融システムは社会インフラであり、障害が発生すると、多くの人の日常生活や経済活動に大きな影響を与えることから、システムを停止させることは許されません。簡単に言うと、振り込みができなくなることや、企業間の取引においては支払いや入金が滞るなど、人々の経済活動に大きな影響が生じます。 ミスやトラブルが社会的影響に直結する領域、これがミッションクリティカルシステムです。
ミッションクリティカルシステムにはさまざまな要素がありますが、「異常の早期検知と原因の迅速特定ができるシステム」であることは必須の条件です。その考えをもとに設計すれば、万一何かが起きたときにすぐに対応できるのはもちろん、未然に障害を防ぐことも可能になり、止まらないシステムを実現できると考えています。

ミッションクリティカルシステムの開発に関わる中で、やりがいや達成感を得られたことを教えてください。
日高
厳しい要求から逃げずに対応することで、お客様の信頼を得られたと感じるときがあります。この「認められた」と感じるタイミングがとてもやりがいを感じる時です。信頼を得た後はとてもスムーズに物事が進みます。
以前、なかなか解析できない製品の不具合がありました。お客様からは「解析が難しいのであれば、解析を打ち切ってよい」という言葉をいただきましたが、当時の自分は、当社に解析能力があるのかどうか厳しい目で試されているのだと受け止めました。そこでミッションクリティカルシステムに携わるものとしてのプライドから解析を継続し、メモリダンプの詳細解析をはじめとする調査を重ねた結果、製品の特定機能が原因であることを突き止めました。さらに、設定変更によりその機能を無効化することで、不具合を解消できました。
お客様にご報告した際には、「NECには打ち切って構わないとお伝えしたのに、それでも責任感を持って最後までやってくれた」というお言葉を頂戴したことを覚えています。この経験以降、お客様との信頼関係が深まり、以前よりも仕事を進めやすくなりました。
中尾
私もお客様からの難しい要望に応え、喜ばれたときです。例えば、私は金融機関にクラウドサービスを提案する際にブラックボックスな領域を可能な限り、ホワイトボックス化するよう心掛けて提案を行っています。クラウドサービスを利用したくても、一般的に公開されている情報やエビデンスだけでは、クラウド上でサービスを動かすにはリスクがあります。そのため、「全部自分の目で見えるようにしてほしい」という要望を持つお客様は多いのです。
あるプロジェクトで、公開情報が限定的なクラウドサービスに直面しました。そこでさまざまなパターンの検証を行い、網羅的に振る舞いを確認したことがあります。その結果、お客様が使いたかったクラウドサービスに、ミッションクリティカルなシステムを載せることができました。安心して使ってもらえるようになり、「導入したシステムの評価軸を参考に、どんどん展開できるので、ありがたい」という言葉をいただけたことがあります。
郷
我々は、お客様から高い品質を求められます。ある金融機関のシステム更改でも、かなりチャレンジングなハードルを課されました。しかし無事乗り切った際、お客様から直接「NECに依頼して良かった」という声をいただき、役員の方からも、「ありがとう」と感謝のメールをいただきました。インフラを支えるという重大な仕事を担う中で、そのような言葉をいただけるのは本当にありがたいですし、頑張ってきて良かったと思いました。また、案件を通して自分自身が成長できたと思える機会が多いことも、大きなやりがいです。

ミッションクリティカルシステムの開発でぶつかる難しさとその解決法
ミッションクリティカルシステムの開発に携わる中で、「難しいと感じる問題」は何でしょうか?
日高
ミッションクリティカルシステムの要素として、可用性、性能性、拡張性、連携性、機密性、運用性がありますが、その中で最もコントロールが難しいものが性能性だと思っています。
性能性は、負荷条件やバージョン差異で揺れ幅が大きいためです。誤解を恐れずに言いますと、どんなに精緻に設計しても、最後はやってみなければ分からないことがあります。とくに当案件で初採用となる技術や構成は難易度が高く、よく使われているものであっても、「なぜ?」という事象はゼロにはできません。
中尾
ひとつは「障害の影響範囲の全量把握」の難しさです。例えばサーバー障害の際にどこまで影響が出るのか、網羅的に洗い出しておくことが必須です。そこに漏れがあると、障害が発生したときに障害原因や復旧方法を改めて調査することになり、システムの停止時間が大幅に伸びてしまうリスクがあります。
もうひとつは、「コストと可用性のバランスの取れたアーキテクチャ」です。お客様にはコストの制約があります。限られたコストの中で、可用性や性能性を最大限に発揮できるシステムを構築できるかの検討がやはり難しい問題です。
郷
ハードウェアを扱う以上、障害をゼロにすることは難しいものです。もちろん可用性も確保しているので、障害が発生した際に冗長化設計で業務継続している旨をまず明確化し、障害箇所の一次対処と恒久対策を具体的に提示し、お客様が安心できる説明順序とアプローチを考えるところに難しさがあります。

「難しさを感じる問題」をどのように解決しているのか教えてください。
日高
先ほどお話しした通り、「性能」を完全に予想することはできません。そこで、「こういう考え方でこういう設計をしました」ということを、お客様にきちんと説明し、「事前に合意を取っておくこと」が大事になります。上席の方にも「腹に落ちる」ように説明することが必要で、コミュニケーション能力も大事ですね。また、先行検証を要する新技術にはPoC(概念実証)を実施し、早い段階で見極めておくようにしています。
中尾
過去の知見を取り込むようにしています。NECは長年金融領域のシステム開発に取り組んできましたが、大きな枠組みでとらえると、金融システムの仕組みは変わりません。NECが過去にどのように設計を考え、どのような障害を洗い出してきたのかをしっかり押さえ、取り込んでいくことが重要だと考えます。組織の中で多くの有識者に相談ができる仕組みがあることはNECの“強み”だと思っています。
郷
チームメンバーに作業内容を理解してもらうためのサイクル作りを大切にしています。資料は統一フォーマットで作成し、説明をすること。そして、スケジュールを検討するときに作業の何週間前までにこの資料を提示するというルールを明確に定めることで、作業の抜け漏れや突発的な作業を防止し、作業に関わる全員が同じ認識を持てるようにしています。
また、新しいシステムや機能をリリースするときには、障害対応時の役割分担表や役割ごとにやるべきことを明確にしたマニュアルを作成し、初めて障害対応に関わる人でも、同一の水準で対応できるようにしています。

日高さんは「腹に落ちる」説明が大事と話す
ミッションクリティカルシステムに携わる組織のサポート
ミッションクリティカルシステムに携わる上で、組織としてのサポート体制やスキル向上に関する取り組みについて教えてください。
日高
アーキテクトコミュニティを立ち上げてナレッジ共有を図っています。投稿された相談には必ず誰かが反応しますし、放置しないように心を配り、心理的安全性を高める工夫もしています。
郷
若手向けの勉強会では、複数のベテラン、中堅社員が講師役を務め、個々の得意領域について説明します。そのため、若手や案件の新規参画者も悩みごとを誰に聞けばいいのかを知ることもできます。NEC金融に限らず、NECグループには相談しやすい土壌があると思います。

ミッションクリティカルシステムの開発に携わるNEC金融の“強み”とは
ミッションクリティカルシステムの開発に携わるNEC金融の強みをお聞かせください。
日高
NECは約20年前から金融機関向けのミッションクリティカルシステムの基盤づくりに貢献してきました。その中で磨いてきたグループ全体の知見とパートナー企業との連携を活かし、「あきらめずにやり遂げる」ところが良さだと考えます。
中尾
『徹底したお客様への寄り添い』です。お客様が本当にどういうシステムを組みたいのか、何をどうやって実現するのかに対して、できうる限りその要望を取り込み、お客様が本当にやりたいことを達成できるよう寄り添って提案し、ミッションクリティカルなシステムを共に作り上げていきます。
郷
NEC金融の“強み”は「現場力の高さ」と「チームワークと柔軟性」です。現場での個人の能力が高いだけでなく、ワンチームとしてミッションクリティカルなシステムを構築します。

学生の方やキャリア採用への応募を検討中の方にメッセージをお願いします。
日高
私たちは社会基盤を支えているという誇りをもとに、妥協せず仕事に取り組んでいます。やり切った時には大きな達成感を得られます。NECに来ていただければ、「この人はすごい!」という人に出会うことが必ずあるでしょう。優れたプロフェッショナルからの刺激が自身の成長に繋がると思います。
中尾
NEC金融は「プロの技術集団」を目指しており、身近にいる多くの優れた技術者から知識を吸収できます。また、さまざまな金融機関のお客様と取引をする中、多様な仕事を経験でき、成長できることもポイントです。
郷
NEC金融は、NECグループの総合力をもとに事業を推進しています。そして日高さんや中尾さんが話したように、高いスキルの技術者が身近におり、何でも相談できる。そんな環境で働けば成長が早くなると思います。新卒入社からまだ数年の私も、その実感があります。社会の“止めない”を支える仕事に、ぜひ一緒に挑戦しましょう。

(本記事は2026年1月時点の内容です)
アクセスランキング
お問い合わせ



