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WebOTX R5.3/5.2とOracle Database 10g連携評価について (2007年9月3日時点)
1. 概要
WebOTX R5.3/5.2とOracle Database 10g(10.2.0)を連携しての動作確認を以下のように実施しましたのでご報告いたします。なお、Itanium版についても動作は保証しております。
2. Oracle連携機能の評価
2.1. 評価内容
WebOTXでは、OracleをデータベースとしてPro*C/C++から使用する場合、データベースへの接続や、コネクションの切断をすべて自動的に行う、データベースの自動ロールバック機能を提供しています。そこでアクセスするデータベースをOracle Database 10gとした場合の評価を実施しました。
2.2. 評価結果
正常動作を確認済みです(Windows版/HP-UX版/Solaris版)。Linux版は本機能はサポートしておりません。
2.3. 設定時の注意
Oracle Database 10gにより提供されているライブラリの位置が変更になっているためいくつかファイルの修正が必要となります。その手順を次に示します。
なお、詳細についてはオンラインマニュアルの「アプリケーション開発ガイド 2. Object Manager」-「5. C++言語を用いたサーバアプリケーションの作成」-「5.10. データベース自動接続/切断機能の利用方法」を参照してください。
HP-UX版
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WebOTXアプリケーションを実行するときに参照する環境変数SHLIB_PATHの設定にて、${ORACLE_HOME}/lib32 を見るようにする必要があります。
通常は、/etc/rc.config.d/WebOTX に記述します。オンラインマニュアルでの記述例は
${ORACLE_HOME}/lib
になっているので注意する必要があります。
なお、環境変数ORACLE_HOMEも適切なものに書き換える必要があります。
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/opt/WebOTX/dev/THTPPDB/Makefile の ${ORACLE_HOME}/lib を、${ORACLE_HOME}/lib32 に書き換える必要があります。
開発環境にてDB自動接続用ライブラリと、Oracleのアクセスライブラリlibclntsh.slをリンクした実行モジュールTHTPPDB7 (旧互換用はTHTPPDB4またはTHTPPDB5, THTPPDB6と読み替えてください)を作成する必要がありますが、その際に使用するmake用のファイルです。
Solaris版
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WebOTXアプリケーションを実行するときに参照する環境変数LD_LIBRARY_PATHの設定にて、${ORACLE_HOME}/lib32 を見るようにする必要があります。
通常は、/etc/webotx.conf に記述します。オンラインマニュアルでの記述例は
${ORACLE_HOME}/lib
になっているので注意する必要があります。
なお、環境変数ORACLE_HOMEも適切なものに書き換える必要があります。
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/opt/WebOTX/dev/THTPPDB/Makefile の ${ORACLE_HOME}/lib を、${ORACLE_HOME}/lib32 に書き換える必要があります(HP-UX版と同様です)。
Windows版
特に変更する必要のある項目はありません。環境変数ORACLE_HOMEが正しいことを確認してください。
3. Oracle JDBCドライバ(10g用)での評価
3.1. 評価内容
次に示すような環境にて、APサーバ上のアプリケーションからJDBC(thin)ドライバ経由でバックエンドのDBサーバへのアクセス、およびデータの更新が可能かどうか評価を実施しました。ドライバについてはOracle社のサイトで公開されているものを使用しました。
クライアントアプリケーション | APサーバ(WebOTX R5.3:Windows/HP-UX/Solaris/Linux) | DBサーバ(Oracle DB 10g:HP-UX/Solaris/Linux)
3.2. 評価結果
各OSでの組み合わせ評価を行った結果、正常動作を確認済みです。
3.3. 設定時の注意
特にありません。
4. Transaction Service連携の評価
4.1. 評価内容
次に示すような環境にて、APサーバ上のTransaction Service(XAインタフェースを使用)を利用して、DBサーバ1、およびDBサーバ2の2つのデータの同時更新が可能かどうか評価を実施しました。APサーバ上のアプリケーションとしてJava(thinドライバ/OCIドライバによるアクセスを実施)のものとC++のものを用意しました。
Javaアプリケーション利用時
クライアントアプリケーション | APサーバ(WebOTX R5.3:Windows/HP-UX/Solaris/Linux) (Transaction Serviceの2フェーズコミット機能を使用) JDBCドライバ使用 | | DBサーバ1 DBサーバ2 (Oracle DB 10g: (Oracle DB 10g: HP-UX HP-UX /Solaris /Solaris /Linux) /Linux)
C++アプリケーション利用時
クライアントアプリケーション | APサーバ(WebOTX R5.3:HP-UX/Solaris/Linux) (Transaction Serviceの2フェーズコミット機能を使用) Oracle DB 10gクライアントを使用してアクセス。 (Windows版は現在評価中です) | | DBサーバ1 DBサーバ2 (Oracle DB 10g: (Oracle DB 10g: HP-UX HP-UX /Solaris /Solaris /Linux) /Linux)
4.2. 評価結果
Windows版のWebOTX Transaction Service Ver5.3については、Oracle Database 10gと連携して動作させることができません。ご要望に応じて対応パッチを公開する予定です(公開時期未定)。
なお、HP-UX版/Solaris版/Linux版 Transaction Serviceについては正常動作を確認済みです。
4.3. 設定時の注意
Oracle Database 10gにより提供されているライブラリの位置が変更になっているため、2.3. と同様に次のファイルの修正が必要となります。
HP-UX版/Solaris版/Linux版については、/opt/WebOTX/TS/sbin/genxalib.sh に記載されている LIBHOMEの指定を書き換える必要があります。${ORA_HOME}/lib を、${ORA_HOME}/lib32 にしてください。