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WebOTX Batch Server - 市場動向
昨今、多くの業務システムでは、Java EEを実装したWebアプリケーションサーバが使われるようになりました。
こうしたWebアプリケーションサーバを中心としたWebシステムは、主にオンライン系業務処理において広く採用されてきています。
一方、古くから現在まで企業における様々な業務はバッチ処理により支えられてきました。
Java技術の最たる特徴である「Write Once, Run Any where」を実現するVM(仮想マシン)は、その仕組み上、従来のCOBOLやCといったプログラミング言語で実装されたプログラムに比べて、非常に多くのメモリリースと性能上のオーバヘッドがあり、Javaはバッチ処理に向かないと言われてきました。
その後、Webシステムの広まりと共にJava SE、EEの仕様拡張、Java VMの強化が繰り返されるとともに、HWの飛躍的な性能向上と価格対性能の低下といった技術革新が進み、近年では、Java黎明期にあったバッチ処理をJavaで実装することに対する不安感が減少してきました。
主にオンライン系業務処理においてJavaが広く採用されていく中、若手技術者が初期に習得するプログラミング言語にもJavaが選択される等、Javaの技術者は若手技術者を中心に増加していきました。
一方で、Javaが不向きであるとされたバッチ系業務処理では、現在もCOBOLやC等のプログラミング言語が主流となっていますが、こうした技術に習熟した技術者のベテラン化が進みつつあります。
近年のシステム開発における短納期、価格低下に加え、世界的な経済状況の悪化等、企業によるIT投資の削減傾向が強まり、システム開発におけるコスト低減圧力の厳しさも増してきています。
オンライン系処理はJava、バッチ系処理はCOBOLやCと、処理系を分け別の言語、アーキテクチャを採用することは、「生産コスト」「要員コスト」の両方に影響する他、オンライン-バッチ間、システム間連携の妨げとなる場合があります。
- 生産コスト
- オンライン処理とバッチ処理の両方に共通的な処理が存在していても、言語、アーキテクチャの差異により二重に開発が必要
- Javaインターフェースのみが提供されているソフトウェア製品も多く、言語、アーキテクチャの差異を吸収する為の開発が必要
- 要員コスト
- COBOLやC等に習熟した習熟した技術者は上級技術者に多く、開発要員を集めきれない場合があり、また、相対的な要員コストが高い
- Javaに習熟した技術者は若手技術者にも多く、開発要員を集めやすいと共に相対的な要員コストを抑えることができる
- オンライン処理とバッチ処理それぞれの技術領域が異なる為、プロジェクト内で要員の柔軟な配分が行えない
こうした背景の下、オンライン処理とバッチ処理の言語、アーキテクチャを統一したい、特にオンライン処理で採用しているJavaで統一したいという要望と機運が高まってきています。