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UNIVERGE IXシリーズ  FAQ

BGP4に関するFAQ

Q.1-1 「UNIVERGE IXシリーズ」が対応しているパス属性を教えてください。

「UNIVERGE IXシリーズ」がサポートしているパス属性は下記の通りです。

タイプ 属性 カテゴリ サポート状況
1 ORIGIN Well-known mandatory
2 AS_PATH Well-known mandatory
3 NEXT_HOP Well-known mandatory
4 MED(MULTI-EXIT-DISC) Optional non-transitive
5 LOCAL_PREFERENCE Well-known mandatory
6 ATOMIC_AGGREGATE Well-known mandatory
7 AGGREGATOR Optional transitive
8 COMMUNITY Optional transitive
9 ORIGINATOR Optional non-transitive
10 CLUSTER_LIST Optional non-transitive
14 MP_REACH_NLRI Optional non-transitive
15 MP_UNREACH_NLRI Optional non-transitive
16 ORIGIN Optional transitive
※BGPルートリフレクタ対応機種のみ(ver.8.0以降)。COMMUNITY属性はver.8.9以降でのサポート。

カテゴリ 概要
Well-known mandatory 全てのBGPルータがサポート。全UPDATEメッセージに含まれる
Well-known discretionary 全てのBGPルータがサポート。UPDATEメッセージに含むかどうかは任意
Optional transitive サポートはルータ依存。未サポートでも他のBGPルータへ伝える
Optional non-transitive サポートはルータ依存。未サポートの場合は廃棄。

Q.1-2 NSSAに対応してますか?

可能です。経路集約はBGPコンフィグモードで以下のコマンドを使用します。

aggregate-address

指定した集約経路のみ広告したい場合は以下のオプションを追加します。

aggregate-address [集約経路] summary-only

以下に設定例を紹介します。

【設定パラメータ】

ルータの所属するAS 100
ネイバールータのアド
レス
10.0.0.2
ネイバールータの所属
するAS
200
集約ポリシー 10.1.1.0/16と 10.2.1.0/16は 10.0.0.0/8に集約
192.168.1.0/24、192.168.2.0/24を192.168.0.0/16に集約
(summry-onlyオプションで、192.168.0.0/16のみ配信するよう設定)

【設定例】

  1. BGPコンフィグレーションモードに遷移します(ルータのASは100)。
  2. ネイバールータのアドレスとASを設定します。
  3. アドレスファミリーモードへ遷移します。
  4. 集約経路を設定します。

  1. router bgp 100
  2. neighbor 10.0.0.2 remote-as 200
  3. address-family ipv4 unicast
  4. aggregate-address 10.0.0.0/8
    aggregate-address 192.168.0.0/16 summary-only

Q.1-3 経路フィルタリングは可能ですか?

可能です。フィルタリングする経路をプレフィックスリスト(ip prefix-listコマンド)で指定し、BGPコンフィグモードで以下のコマンドに関連付けます。

neighbor [ネイバーアドレス] distribute-list [prefix-list] in/out

以下に設定例を紹介します。

【設定パラメータ】

ルータの所属するAS 100
ネイバールータのアドレス 10.0.0.2
ネイバールータの所属するAS 200
フィルタリングポリシー ネイバールータから10.0.1.0/24の経路情報は受信しない
ネイバールータに対し、192.168.1.0/24の経路情報は送信しない

【設定例】

  1. フィルタリングする経路をプレフィックスリストで指定します。
    10.0.1.0/24の経路のみ拒否(受信経路用プレフィックスリスト)
  2. 192.168.1.0/24の経路のみ拒否(送信経路用プレフィックスリスト)
  3. BGPコンフィグレーションモードに遷移します(ルータのASは100)。
  4. ネイバールータのアドレスとASを設定します。
  5. アドレスファミリーモードに遷移します。
  6. プレフィックスリストをネイバーコマンド(送信/受信経路)に結合します。

  1. ip prefix-list pref-in 10 deny 10.0.1.0/24
    ip prefix-list pref-in 20 permit any
  2. ip prefix-list pref-out 10 deny 192.168.1.0/24
    ip prefix-list pref-out 20 permit any
  3. router bgp 100
  4. neighbor 10.0.0.2 remote-as 200
  5. address-family ipv4 unicast
  6. neighbor 10.0.0.2 distribute-list pref-in in
    neighbor 10.0.0.2 distribute-list pref-out out

Q.1-4 「UNIVERGE IXシリーズ」が対応していない機能について教えてください。

対応していない機能としては、フラップダンプニング、BGPコンフェデレーション等があります。

ルートリフレクション機能にはver.8.0以降で対応しております。

Q.1-5 ベストパス選択のアルゴリズムを教えてください。

BGPでは同じ宛先の経路が存在する場合、以下の順序で最適経路を決定します。

STEP 経路選択プロセス
1 経路比較の前に、ネクストホップへ到達できない経路を無効にする
2 ローカルプリファレンスが最も高い経路
3 ASパスが最も短い経路
4 オリジン属性のタイプ番号が最も低い経路
5 同一ASから受信した経路の場合、MEDの低い経路
6 iBGPの経路よりもeBGPの経路
7 ネクストホップが最も近い(IGPのコストが低い)経路
8 ルータIDが最も小さいBGPルータから受信した経路

Q.1-6 経路毎にパス属性操作することはできますか? また、操作可能なパス属性を教えてください。

可能です。パス属性の変更にはルートマップを使用します。操作可能なパス属性は下記の通りです。

コマンド(set xxx)
経路フィルタ設定
ip next-hop IPv4ネクストホップ
metric メトリック値(MED)
as-path prepend 指定したASパス(Ver.6.0以降)
local-preference ローカルプリファレンス値(Ver.6.0以降)
origin オリジン属性(Ver.6.0以降)
community コミュニティ属性(Ver.8.9以降)

設定例は「設定事例集」をご参照ください。

Q.1-7 BGP4に関わる仕様値を教えてください。

「UNIVERGE IXシリーズ」のBGP4に関する仕様値は下記の通りです(ver.6.1以降)。

装置名 ピア数 経路数
IX2106 64 4,096
IX2215 64 4,096
IX2235 128 8,192
IX2310 128 8,192
IX3315 1,000 100,000

なお、本装置のルーティングエントリ数はデフォルトで 2,048経路ですので、2,048経路以上を登録したい場合は、以下のコマンドでエントリ数の拡張を行ってください。

ip max-route [64-65535 | unlimited]

Q.1-8 ルートリフレクション機能に対応していますか?

対応しています(ver.8.0以降)。

設定例は「設定事例集」をご参照ください。

なお、ルートリフレクションのクライアント側としても全機種利用可能です。

Q.1-9 デフォルトルートを自ら生成したり、他のプロトコルで学習したデフォルトルートをBGPで再配信することは可能ですか?

はい。可能です。

なお、ver.8.1以降とver.8.0以前でデフォルトルート生成に仕様差分があります。

■ originate-default(デフォルトルート生成)

  • ver.8.0以前の場合、ルーティングテーブルの状態に関わらず、常にデフォルトルートの生成を行います。
  • ver.8.1以降の場合、ルーティングテーブル上にデフォルトルートが存在しないと、BGPピアに対してデフォルトルートの広告は行いません。「originate-default always」と設定することにより、ルーティングテーブルの状態に関わらず常にデフォルトルートの生成を行います。

■ redistribute(経路再配信)
  • ver.8.0以前の場合、デフォルトルートは再配信の対象にはなりません。
  • ver.8.1以降の場合、デフォルトルートは再配信の対象に含まれます。再配信を止めたい場合、経路フィルタの設定が必要です。

Q.1-10 対応しているBGP Capabilityをおしえてください。

以下のBGP Capabilityに対応しております。

  • IPv4 unicast : IPv4ユニキャスト広告
  • route-refresh : ルートの再広告要求

ver.8.8以前のソフトウェアをご利用の場合で、未サポートのBGP Capabilityの無視する場合は、以下の設定を行ってください。
(ver.8.9以降のソフトウェアでは、デフォルトで未サポートのBGP Capabilityを無視します)

neighbor [ADDRESS] receive-capability override

Q.1-11 「4バイトAS」に対応していますか?

未対応です。

ver.8.8以前のソフトウェアをご利用の場合で、4バイトASに対応しているBGPルータと相互接続が必要なときは、以下の設定を追加してください。

neighbor [ADDRESS] receive-capability override

Q.1-12 「ピアグループ設定」に対応していますか?

対応しています(ver.9.2以降)。

ピアグループを使用すると、同じのBGP設定を複数のピアに共通的に適用することができるため、IXルータの設定行数削減が可能です。

詳しい設定方法は「機能説明書」をご確認ください。

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