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株式会社南都銀行様
RPAを先行導入した2つの業務で、18倍もの生産性向上効果。真の働き方改革と顧客価値創造に向けて、適用範囲の拡大を構想
- 業種:
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- 金融機関
- 業務:
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- 経営企画
- 生産管理
- 物流
- 営業・販売
- マーケティング
- 人事・総務
- 経理・財務
- 製品:
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- ソフトウェア/その他
- ソフトウェア/RPA
- ソリューション・サービス:
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- 働き方改革
事例の概要
課題背景
- “サービスNo.1 BANK”というスローガンの下、顧客の利便性などに寄与する新たなサービスを開発・提供していくためには、定型的な業務を自動化し、限られた人材リソースを、より付加価値の高い業務にシフトしていく必要があった
- 人的ミスを未然に防止し、業務の品質をさらに向上させるしくみを検討していた
成果
定型的な繰り返し業務の生産性が格段に向上
「NEC Software Robot Solution」の導入で、たとえば投資信託の購入・換金時の伝票作成業務にかかっていた時間は、およそ18分の1に短縮できた
人的ミスの防止によって、業務品質が向上
紙の伝票から金額を転記するプロセスなどで発生しがちなミスを防止し、業務品質の向上効果が得られた
導入ソリューション
自動化対象の業務を実行しているPCまたはサーバに、「NEC Software Robot Solution」を導入。
既存システムには手を加えることなく、ソフトウェアロボットによる業務の自動化が可能になる。
南都銀行様では、まず、投信伝票作成業務を含め四つの業務に、RPA(*)を適用した。
将来的には他の業務にも適用範囲を拡大していく構想を持つ。
(*) RPA[Robotic Process Automation]・・・PC操作などで行っている定型的な業務を
ソフトウェアロボットに代行させ、データ入力や集計を自動化することにより、生産性を高めるツール。
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事例の詳細
導入前の背景や課題
行員が、より付加価値の高い業務に注力するため、定型的な業務を素早く自動化できるしくみが必要だった
南都銀行様は、奈良県を中心に大阪府、兵庫県、京都府、和歌山県、三重県を営業地域としている地方銀行です。中核エリアとなる奈良県は富裕層の比率が高く、また、革新的なマインドを持つ老舗企業やサービス業、観光関連事業者も存在します。「当行では現在、“サービスNo.1 BANK”というスローガンを掲げ、お客様満足度の最大化を、日常の営業活動の中で実践できるように努めています」と、システム部 部長の山田満氏は話します。
2014年からは、地域経済力の創出などを目的とした「活力創造銀行」という経営ビジョンを定め、業務の刷新による生産性・収益性の向上といった施策に取り組んでいます。「営業地域、および当行の活力を創造していくためには、地域金融機関としての本業にいっそうに注力し、フィンテックなどを活用した新しいサービスを開発・提供していく必要があります。そこで、今後は定型的な業務をできるだけ自動化し、限られた人材リソースを、より付加価値の高い業務にシフトしていこうと考えたのです。こうした過程の中で、RPAに着目しました」。システム部 副部長の大石秀一氏は、RPA導入の背景をこのように説明します。
システム部の谷奥広隆氏は「基幹系システムと違って、RPAは運用開始後にユーザ部門から修正要求が寄せられた際に、数分単位の作業で素早く対応できる点に関心を持ちました。また、人的ミスを未然に防止し、業務の品質を底上げできる効果にも期待できると考えました」と語ります。
選択のポイント
合理的な料金体系と、導入後の支援・サポート体制が決め手に
RPA製品の選定にあたって重視した要件として、山田氏はまず「適正な料金体系と、機能面の充実」と話します。大石氏は「複雑なプログラミングを行う必要がなく、短時間でロボットを構築できること。スモールスタートが可能なこと。そしてサーバでの稼働も可能なこと」の3点を加えます。
南都銀行様はこれらの要件を考慮して3社のRPA製品をピックアップし、2017年7月に各製品を用いて3種類のロボットを作成。銀行業務への適合性を確認するためにPOC(概念実証)を行いました。
約3カ月間実施したPOCの成果を踏まえ、同行は「NEC Software Robot Solution」の導入を決定しました。選定理由として山田氏は、スモールスタートを実施しやすい合理的な料金体系を挙げます。「買取ライセンスが料金体系の中に用意されているのはNECだけでした」。加えて大石氏は、導入後の支援・サポート体制に言及します。「近い将来、RPA化していく対象業務が増加した場合、サーバ型のソフトウェアで管理していけるというお話もいただき、サポート体制全般への安心感がありました」
導入後の成果
伝票入力・集計などに要していた時間が18分の1に――。人的ミスを未然に防ぎ、業務の品質も向上
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投資信託の購入・換金時の伝票作成業務は、こう変わった
従来は、各支店で受け付けた投資信託の申し込みと解約等の内容を本部担当部署の専用端末で紙に印刷し、担当者が目視で商品(ファンド)ごとの購入・換金金額等必要な情報を確認して集計用Excelシートに入力し伝票を作成しており、これらの業務に、毎日約90分を要していました。
現在では、紙帳票をあらかじめExcelファイル化し、伝票作成に必要な各情報の入力・集計および伝票作成処理を「NEC Software Robot Solution」 によって対応することにより、業務に要する時間は5分程度に短縮されています。
「紙の伝票から金額を転記する際のミスを防ぎ、業務品質の向上効果も得られています。また、取り扱うファンドが増加した時に必要となる集計ファイルのメンテナンスは、数分程度で完了しています。なお、現在では、この業務に深く精通していない行員も担当できるようになり、属人化の問題を発生させないことにもつながっています」と、谷奥氏は補足します。 - 外国人口座開設にかかるモニタリング業務は、こう変わった
外国人が日本の銀行で口座を開設した場合、銀行は外国人の居住地を、金融庁に報告する必要があります。従来は、本部担当部署にて営業店が登録した顧客情報に関する帳票を目視で確認し、内容のモニタリングを行っていました。
今回、「NEC Software Robot Solution」 の導入によって、電子化した帳票の中から確認すべき箇所だけをコピー&ペーストした一覧ファイルを自動作成することで、効率的なモニタリングが実現しています。
PCを用いた単純な定型業務はRPAへ代替でき、ヒューマンエラーも防げる――。こうした認識が少しずつ行内に浸透してきたことで、同行では抜本的な業務効率化への取り組みに着手しています。山田氏が次のように説明します。「現在、不要な業務やロボット化が可能な業務の洗い出しを進めているところです。行員に余力が生まれることで、お客様への価値創出につながる仕事にいっそう集中できる環境と、真の働き方改革を実現する構想を持っています」
「サービスNo.1 BANK」、そして「活力創造銀行」という同行のビジョンは、RPAを用いた業務刷新という面からも、実現への歩みが加速しています。
NEC担当スタッフの声
RPAを用いた自動化には、こんな業務が向いている
企業において、システム化によって投資額を上回る導入効果が見込める業務は、自動化・省力化への取り組みがかなり進んできています。一方、十分な費用対効果が見込めないために、人が時間をかけて行っている定型的業務が、いまだに多く存在していることも確かです。RPAは、こうしたケースに向いています。導入コストが低廉で、操作対象を指定するだけでプログラムが組め、面倒な事務作業を任せられるからです。
現在、RPAが産業界から注目されている理由は、今回の南都銀行様のケースのように、付加価値の高い業務に人材リソースを投入して働き方改革を推進できる点にあると感じています。RPAを検討されている企業様には、まずは顕著な導入効果が見込める業務からロボット開発をスタートさせ、徐々に対象業務を広げていけるという長所も、この事例から知っていただきたいと思っています。
お客様プロフィール
株式会社南都銀行
本店所在地 | 奈良県奈良市橋本町16番地 |
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創立 | 1934(昭和9)年6月 |
資本金 | 379億2,415万円 |
従業員数 | 2,736人(2017年9月現在) |
事業内容 | 普通銀行業務(預金、貸出、国内・外国為替、証券、その他付随業務) |
URL | http://www.nantobank.co.jp/ |
この事例の製品・ソリューション
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