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株式会社IHI様

約3万人が使うコンテンツ基盤をBoxで構築
ファイルの保管から外部共有まで多彩な用途で活用

業種:
  • 製造・プロセス
業務:
  • 経営企画
  • ICT管理・運用
  • 共通業務
製品:
  • ソフトウェア/コラボレーション
  • ソフトウェア/セキュリティ
  • ソフトウェア/情報管理
ソリューション・サービス:
  • 働き方改革
  • セキュリティ/セーフティ
  • クラウド

事例の概要

課題背景

  • 協力会社やお客様企業と安全かつ効率的に情報を共有したかった
  • DX推進に向けて、セキュアなコンテンツ保管の仕組みが必要だった
  • セキュリティポリシーの見直しに際し、ファイルサーバの代替を探していた

成果

協力会社やお客様とのコラボレーションを加速

Box上のコンテンツやメール添付ファイルをセキュアに共有する仕組みを構築。社外とのコラボレーションを加速可能に

グループ標準のコンテンツ基盤を実現

あらゆるコンテンツを機密性の高いBox上に保管することで「いつでも、どこでも」作業を行える環境を実現

容量無制限のストレージをフル活用

既存ファイルサーバのコンテンツを移行したほか、さまざまなクラウドサービスのデータ格納先としても活用

導入ソリューション

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IHI様におけるBoxの活用のイメージ

セキュアでかつ利便性が高く、外部システムとも柔軟に連携するコンテンツ基盤を実現。 NECは10万人規模のBox活用で培ったノウハウで支援し、Boxエコシステムソリューションを提供した。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

株式会社IHI
高度情報マネジメント統括本部
デジタル基盤部
共通システムグループ
主査
左藤 脩 氏

外部とのセキュアなファイル共有を実現したかった

日本を代表する総合重工業メーカーの一社として、「資源・エネルギー・環境」「社会基盤」「産業システム・汎用機械」「航空・宇宙・防衛」の4分野で事業を展開するIHI様。1853年に創設された「石川島造船所」を起源とする同社は、「技術をもって社会の発展に貢献する」を経営理念として、世界的なエネルギー需要の増加、都市化と産業化、移動・輸送の効率化といったさまざまな社会課題の解決に貢献しています。

同社は「グループIoT/ICT戦略2019」で掲げたDXを実現するためのコンテンツ共有基盤として、2020年1月に「Box」を導入しました。この戦略では「デジタルによってIHIにしかできないお客様の価値創造と社会課題の解決」を目指すため、ビジネスモデルを変える、ものづくりを変える、業務を変える、つなぐを変える、という「4つの変える」と働き方改革を支える新たなプラットフォームが求められていました。そこで選ばれたソリューションがBoxだったのです。

「主な目的は、関係会社やお客様企業とのファイル共有をセキュアに行うことでした」と同社 高度情報マネジメント統括本部 デジタル基盤部 共通システムグループ 主査の左藤脩氏は振り返ります。

選択のポイント

株式会社IHI
高度情報マネジメント統括本部
デジタル基盤部
共通システムグループ
藤中 翔平 氏

自社で大規模導入の実績があるNECをパートナーに

Boxを選んだ最大の決め手がセキュリティです。同社は、航空・宇宙・防衛といった非常に高い機密性が求められる領域で事業を展開しています。そのため、ISO27001/27018といった国際規格に準拠し、高度なアクセス権限管理機能を備えているBoxであれば、情報漏えいリスクをしっかりと低減できると考えました。

また、導入パートナーであるNECの豊富な経験や実績も高く評価しました。「NEC自身がBoxユーザーであり、10万人規模の活用していることは大きな安心材料でした。また、当社と同じく宇宙・航空・防衛などの高セキュリティが求められる分野で事業を展開しており、そこで培ったノウハウを共有してもらえると感じたこともポイントでした」と同社 高度情報マネジメント統括本部 デジタル基盤部 共通システムグループの藤中翔平氏は語ります。

導入後の成果

全社標準の基盤としてグループ3万人が活用中

Boxを導入してすぐに「これほど便利なら全社で活用するべきだ」という声が上がり、同社はBoxの利用方針を当初の「外部共有手段」としての利用方法から「全社コンテンツ基盤」へ転換。その後、約4年をかけて段階的に全社3万ユーザーへと利用を拡大しました。現在ではグループ社員の大部分が、主要なコンテンツ保管・共有の仕組みとしてBoxを活用しています。

「2022年に全社のセキュリティポリシーを見直した際、従来のオンプレミスのファイルサーバが新しいポリシーを満たせず利用できなくなりました。これも後押しとなり、以降はBoxを全社標準のコンテンツ基盤とし、データを順次移行していきました」と藤中氏は振り返ります。

Boxの容量無制限という強みを活かし、既存のファイルサーバ内のコンテンツはもちろんのこと、Salesforceなどのグループで使っている他のSaaSのデータもBoxに集約。これにより、社員の柔軟な働き方を支えているだけではなく、ストレージやサーバのTCO削減も実現しています。

また、協力会社やお客様など外部とのファイル共有もより容易かつ安全になりました。具体的には、Box内に外部共有専用のフォルダを設けて、共有したい相手にアクセス権限を付与します。「同時に、社内用のフォルダはすべて外部共有不可の設定にしているため、誤って外部に情報を共有してしまうリスクも低減しています。このように、ポリシーを使い分けることができる点も大きなメリットです」と左藤氏は紹介します。

加えて、コンテンツの外部共有にはNECのBoxエコシステムソリューションも活用しています。それが「Mission Critical Mail(MCメール)」です。このツールは、メールに添付されたファイルを自動で取り外し、Box上の指定フォルダにアップロードしたのち受信者側にはURLを通知します。従来、ファイルを外部に送る際には、メールでパスワード付きZIPファイルを送り、その後別のメールでパスワードを送るといった、いわゆるPPAP方式が一般的でしたが、MCメールではこのPPAPを予防でき、ファイル共有の安全性が高まります。特殊な操作は不要なので、送信者側に負担がかかることもありません。「ガバナンス強化の仕組みを追加開発することなく実現できたのは本当に助かりました」と藤中氏は語ります。

さらにIHI様は、より高度なBoxの活用法として「Box API」によるシステム間連携、業務の自動化にも取り組んでいます。例えば、同社は工場の作業実績を集約して表示するクラウドサービスを利用していますが、そこに蓄積されたデータを社内システムに取り込む際、従来は一度、特定のツールを経由する必要がありました。「現在は、そのサービスとBoxをAPIで連携することで、バッチ処理で直接取り込めるようにしています。クラウドサービスならではの連携機能を活かすことで業務効率を向上しています」と左藤氏は満足感を示します。

藤中氏と左藤氏が所属するデジタル基盤部には、このようなシステム間連携に関するさまざまなアイデアが現場ユーザーから随時寄せられています。同部門では、それらの内容を精査したうえで、順次、活用に向けたサポートを行っています。

「その際は、私たち自身も新しい使い方やセキュリティ強化のポイントについて学ぶ必要があります。不明点や課題が出てきた場合は、月1回のNECとの定例ミーティングで相談し解決しながら、より効果を引き出すための活用法を模索しています」と藤中氏は話します。

左藤氏も次のように続けます。「NECとはベンダーとユーザーという立場を超え、同じBoxユーザーとして気軽に相談できる、良い関係が築けていると感じます。これからもいっそうの提案に期待したいですね」

特に期待を寄せるのがAI機能の活用です。「Box AI」を使うことで、写真や文章などの非構造化データの分析や内容の要約などが簡単に行えるようになります。全社活用によって日々蓄積されていくデータやコンテンツを、価値ある情報に変えるための強力なツールとして、今後も積極的に活用していく計画です。

セキュアで便利なコンテンツ基盤を構築することで、ビジネスを加速させているIHI様。NECは、Boxの活用支援を軸に、今後もその取り組みに伴走していきます。

左からNEC 沼舘真也、永井眞由美、IHI様 左藤氏、藤中氏

NEC担当スタッフの声

NEC
第一製造ソリューション統括部
第四インテグレーショングループ
主任
沼舘 真也

今後はAIによる新たな価値創出もご支援します

高度なセキュリティを維持しながら、社内外と安心してコラボレーションを実現できるのがBoxの大きな特徴です。NECは自社での10万人規模の導入実績を持っており、その運用・活用ノウハウをお客様に提供できることや、MCメールをはじめとした豊富なBoxエコシステムソリューションを保有している点を強みとしています。

今回の導入事例では、当初はなかなか利用者数が増えず、「どうすればより多くの社員に活用してもらえるか」ということにデジタル基盤部の皆様はお悩みでした。そこでNECはエンドユーザーの利用状況を分析し、自社の利活用推進策を参考にしながら、さまざまな提案を行いました。定例ミーティングでのアドバイスのほか、NECサポートポータルを通じた問い合わせ対応も行いながら、最終的に全社3万ユーザーへの拡大につなげることができたことを、非常に嬉しく思っています。

左藤様、藤中様はBoxに蓄積された膨大なコンテンツをさらに有効活用し、新たな価値創出を図るためのAI活用にも意欲をお持ちです。現在はまだ検討段階ですが、これについてもNECは全力でご支援します。

今後は現場からのボトムアップの支援はもちろんのこと、経営層へのトップアプローチも視野に入れながら、経営効率のさらなる向上に貢献できるBoxの活用をご提案していきたいと考えています。

お客様プロフィール

株式会社IHI

所在地 東京都江東区豊洲3-1-1 豊洲IHIビル
設立 1889年1月
資本金 1,071億円
社員数 27,990名(2025年3月末時点、連結)
事業概要 エネルギーシステム、貯蔵・化学プラント、産業機械、物流システム、車両用過給機、宇宙開発機器、航空機用ジェットエンジンなどのエンジニアリングおよび製造・販売
URL new windowhttps://www.ihi.co.jp/

株式会社IHI様

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(2025年09月25日)

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