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学生のみなさんへ2021インタビュー:黄 晨暉

2021年3月26日

人々の健康寿命に貢献

黄 晨暉(こう しんき)

バイオメトリクス研究所
黄 晨暉(こう しんき)

医工学で博士号を取得後、2015年4月にNECへ入社。開発に携わった歩行センシングインソール 「A-RROWG」は、クラウドファンディングにおいて目標金額の10倍以上の資金調達に成功した。

インソールに搭載したセンサから歩行姿勢を可視化

私はいまバイオメトリクス研究所の医療・健康分野を取り扱うチームに所属して研究をしています。身体の動きをセンシングして、人々の健康寿命に貢献するソリューションを開発することがミッションです。
最近では、「歩容」を分析できるインソールを開発しました。歩行速度、歩幅、接地角度、離地角度、足上げ高さ、外回し距離などを総合的に分析して、理想的な歩き方かどうかを判定するデバイスです。美しい歩行姿勢の実現はもちろん、フレイル予防やリハビリなどのヘルスケア分野への応用を検討しています。
私はこのインソールで得られるセンシングデータの分析モデル構築を担当しました。いわば、インソールに搭載された加速度センサや角速度センサから人の歩行を可視化するという研究です。既に製品化できるレベルまでのモデル構築は完了していますが、今は医療分野での運用を見据えて、さらに細かい調整を重ねているところです。データからつま先が地面から離れる特徴を検出したり、かかとが接地する特徴を検出したりといった基礎的なモデルについて、アップデートをかけています。外反母趾のケアに貢献できるアプリケーションも検討中です。
クラウドファンディングを経てこのデバイスが社会に知られたことで、最近ではさまざまな企業や研究機関からお声がけをいただくようになりました。この技術は、身体をセンシングするという私たちのグループが掲げるチャレンジの一環なので、さまざまな機関と協力しながら、さらに新しいニーズを生み出していきたいと考えています。

研究者一人ひとりのブランディングに注力してくれる環境

NECは、技術を通じた社会ソリューションに注力している企業です。自分の研究が社会課題の解決につながっているという実感を得られるので、研究者としても大きなやりがいを感じることができます。
また、NECは研究者一人ひとりのブランディングに注力している企業だと感じています。技術をつくっている主役は、あくまでも研究者だという考え方が強いのではないでしょうか。研究者の学会参加や論文発表についても会社として積極的に推進してくれますし、アカデミアとの連携も緊密です。機密情報だからといって、学会発表に規制をかけるという話も聞いたことがありません。技術と研究者のプレゼンスを上げることこそが、会社のプレゼンスを上げるというスタンスなので、自分のテーマを追求したい研究者には非常に魅力的な環境なのではないでしょうか。この技術は自分がやっているんだということが広く社会に知られていくということは、少なからず幸せなことです。研究者一人ひとりのキャリアや、やり遂げたいことをきちんと尊重してくれるNECの研究環境は、非常に恵まれていると感じています。

専門性を追求して、自分の価値を高める

同時に、NECの研究者であるということは一人ひとりの能力がそのままNECの技術力につながるということです。自分の能力やブランドを高めていくことが、会社の技術力に直結していきます。非常に大きな責任を伴うことですが、そのぶんやり甲斐がありますし、その分野を担うプロフェッショナルだという意識や誇らしさを持って研究に取り組むことができます。私も最近、リモートワークで減った通勤時間を利用してスポーツ医学検定を受検しました。専門知識を身に着けることで、お仕事でお会いする専門家とのディスカッションが、より対等なものになると考えたからです。こうした姿勢は、企業研究者としてのプライドや責任感がなせることだと思いますし、楽しい点だと思いますよ。
また、私は中国出身ですが、NECには海外出身の研究者もたくさんいます。日本語が話せない方もいらっしゃいますし、そういう方とはみな英語でコミュニケーションをとっています。日本語研修制度も整備されていますから、もし日本語が話せないという方でも問題なく働くことができると思います。

私の一日ご紹介

学生時代の自分へ

休日何してる?

いまは4歳になった子どもの育児に奮闘中です。リモートワークになって通勤時間がなくなったぶん、親子の時間が増えたので助かっています。保育園の送迎は私の担当です。また、最近はリモートワークでできた時間を利用してフランス語の勉強も始めました。フランスには学会発表や出張で何回も訪れているのですが、今度行ったときには、少なくともホテルやちょっとした買い物ではフランス語で会話できるようになりたいですね。

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