導入事例
生活協同組合コープこうべ 様プロフィール
阪神・淡路大震災。そしてそこからの、システム復旧
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- ところで、1995年の阪神・淡路大震災では、神戸に拠点を構える多くの企業・団体で、コンピュータシステムが壊滅的な損害を受け、企業活動が長期にわたって混乱したという被害が報道等で伝えられたわけですが、その当事者でもありますコープこうべ様から当時の状況をお聞かせいただけますか?
- 橋本
情報システム部
システム運用 統括
橋本恵二郎様神戸市東灘区の住吉駅前に、当時は5階建ての本部ビルがありまして、その4階にマシン室を設けていました。あの日、私はがれきの山のようになった町の中を歩いて、朝の8時ごろに本部に駆けつけたのですが、それはもう、悲惨な状況でした。本部ビルが横倒しに倒壊し、4階で運用していたACOS 3700も崩れ落ち、全壊していました。
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- バックアップデータは、どこに?
- 橋本
- 当時は西宮市鳴尾浜にある物流センターまで、毎日最新のバックアップデータ(MT)を運んでいました。物流センターに保管していたこれらのテープは無事でしたので、このバックアップデータを使ってシステムを復旧させることができたのです。
- 山川
- 実は震災の前から、大規模な自然災害を想定して、本格的な免震構造などインフラが整った現在のビル(神戸市北区鹿の子台)へマシン室を移転する計画を進めていたところだったのです。
- 橋本
- 基幹情報システムについてはNTIS(※)にたいへんお世話になっており、震災後の復旧作業においても、力を貸していただきました。震災から約1ヶ月後には代替のACOSを納入していただきましたし、2月に移転した現在のビルにNTISのエンジニアの方々にも来ていただき、バックアップしてあったMTのデータを使いながら、約半年後の8月にはシステムをほぼ復旧させることができました。
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- 震災で得られた教訓とは?
- 橋本
- いろいろありますが、基幹情報システムに関してということなら、やはり遠隔地に保管していたバックアップデータの重要性をあらためて認識したことですね。震災当時は同じ兵庫県内に保管していたわけですが、現在ではリスクをより低減するために、毎週、他県の保管場所へ運んでいます。
(※)NTIS・・・NECトータルインテグレーションサービス株式会社。
1995年当時の社名は、日電東芝情報システム。
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