導入事例
OLF/DB-EXとOLF/DB-RXの導入で、ACOS-4←→オープンDBの連携を強化
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- ご検討いただいた結果、昨年秋に新ACOSシリーズ「i-PX9000」の導入を決定されたわけですが、ACOS-4資産を継承する形で新しい基幹システムを構築していくという開発方針は、すんなりと決まったのでしょうか?
- 近藤
- 実は、ACOSを残すか、フルオープン化するかで、かなり迷いました。すでにACOS-4の一部のプログラムを切り出して、オープンサーバ側で構築しているシステムもかなりあります。ところが、夜間バッチが動かなかったり、原因不明の障害が頻発したりしていたのです。今や金融機関のミッションクリティカルなシステムがオープン環境で構築される時代ですから、当社も障害の起こりにくい堅牢なシステムをオープンで構築することは十分に可能だったと思います。しかし、もし万が一、システム障害が原因で受注入力や出荷指示ができないという状況が半日でも続けば、それだけで当社は致命的な損失を被り、信用が失墜することになります。そうした状況は何としても避けたいですし、20年近く稼働させてきたACOSシステムへの安心感、可用性の高さに象徴される信頼性、それに運用する側の慣れもありましたので、フルオープン化は行わずにACOSを残すことにしました。今後5年~10年のスパンで運用することを考えた時に、オープン化するよりも大きなTCO削減効果を見込め、また、最新機種のi-PX9000にはさまざまなオープン連携形態の基盤が用意されていたことも、決め手になりましたね。
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- 前機種のPX7800においては、オープン連携の形態はどのようなものだったのでしょうか?
- 近藤
- 1時間に1度の間隔でバッチを走らせて、ACOSの基幹データベースから、オープン側のサーバに更新情報を反映させていました。そこからさらに配信用サーバを介して、営業所や各事業部門のオープンサーバに展開していくという流れです。オープン連携のたびに起動させるジョブも多く、かなり複雑な形態になっていました。
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- 人手のかかる煩雑なプロセスなども、かなりあったのでは?
- 近藤
- たとえば、最新の受注データや倉庫別の在庫状況をつき合わせて、最適な生産予定を自動的に立てるしくみをオープン側で構築しているのですが、決定した生産数量をACOS上のデータベースに反映させるには、人手を介した面倒な作業が必要でした。データ交換のためのバッチを新たに組んで解決する方法もありましたが、前述のように当時はACOS側の性能に余裕がなく、これ以上新たな負荷をかけることはできませんでした。今回の新しい基幹システムでは、ACOS-4用のソフトウェア製品「OLF/DB-EX」を活用することで、オープン側で構築したデータベースをアップロードして、RIQSに自動で反映させることができるようになります。
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- では、ACOS側のデータをオープンデータベースへ反映させる手順については?
- 近藤
- 「OLF/DB-RX」を導入して、ACOS上で発生する更新トランザクションの全データと実績データを、オープンサーバ上にレプリケーションできるしくみを構築します。更新差分ジャーナルはわずか数秒後に自動で配信されますから、ほぼリアルタイムでの同期といえます。とにかく今後は、OLF/DB-EXとOLF/DB-RXという2種類のツールを導入することによって、オープン環境で我々が使いやすいように作り込んできた工場や物流センターのシステム、経理や研究開発システムなどとACOSとの連携が、とてもスムーズになるでしょうね。
日本食研様に導入された新ACOSシリーズ「i-PX9000」
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