導入事例
夜間バッチ処理作業を従来の1/4に。請求データの計上処理を1日短縮
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- どのような要件が挙がりましたか?
- 中辻
- まず、新しいAir-NACCSとの接続に対応していることと、レスポンス速度の維持、新しいAir-NACCSの本稼働から逆算して1年半という限定された開発期間などが、システム開発の絶対条件です。一方、利用部門から挙がってきた要件の第一は、操作性の向上でした。とくにWindowsのGUI環境に慣れたユーザからは、プルダウンやボタンなどの入力画面という具体的な要求が挙がってきました。続いて、データベース連携によるデータ活用ニーズ。「お客様へ輸送業務の処理状況を説明する際などに通関貨物情報の基幹データを活用したい。」という要望が強かったのです。貨物発送案内などを得意先に電子メールで通知、案内する機能も求められました。
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- こうした要件に対応するために、オープンシステムという選択肢は出されなかったのでしょうか?
- 岡本
- 実は、Air-NACCSに先立って更改が発表されたSea-NACCS(海上貨物通関情報処理システム)におけるゲートウエイ接続の場合には、電子メール方式のプロトコルでの接続が前提となっているため、当社もオープンサーバのシステムを導入せざるを得ませんでした。そして導入後、予想以上に苦労したのが、OSやソフトのアップデートです。管理者も利用者の側も余計な負担を強いられることになりましたし、社内対応できない領域を外注化したことでランニングコストもかさんでいます。Air-NACCSの更改ではこうした問題の改善に取り組んだようで、Sea-NACCSのプロトコルであるSMTP、POP3でバッチ的に接続する新しい方式では業務対応が難しいことを検証し、「X.25」という、ACOSとダイレクトに接続できるプロトコルが今後も継続して保証されることになりました。
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- なるほど。そのような経緯を経て、基幹業務システムを継承し、インターネット環境やオープンシステムとのシームレスな連携が実現できるi-PX7300を導入されたわけですね。
- 中辻
- i-PX7300は、当社では'81年の導入以来、8台目に採用したACOSになります。耐障害性の向上をはじめとする信頼性、処理スピードという面で十分に満足できる性能のマシンであることは知っていました。確実な動作が求められる部門システムである以上、「使いやすさ」や「オープン連携」という一定の条件を満たせるのであれば、自動運用ができて人的リソースがかからない汎用機が最善の選択になり得ると確信しました。実は、2000年に「WindowsベースのACOSが発売される」という噂を聞いた当初は、業務システムの安定性が低下するのではないかと懸念しましたが、「いや、NECが開発したマシンだから、きっと大丈夫だろう」と、すぐに楽観的に思考を切り替えました(笑)。
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- では、処理速度の面で、ご導入の効果をお伺いします。
- 岡本
- 目に見えて効果があったといえるでしょう。夜間バッチ処理作業時間がAX7300時代の4分の1となり、請求データを1日早く計上できるようになりました。また、高速処理によりデッドロックの発生が格段に削減され、利用者が最も期待していた作業効率の向上を図られました。モニタ上のログを目で追えないほどの速さは、予想以上でしたね。
日新様の航空貨物輸送事業に関する各種業務を高速で処理し、
オープンサーバとのデータベース連携を実現している「パラレルACOS i-PX7300」
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