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NEC、AI活用プラットフォーム「NEC Advanced Analytics Platform」のAI環境構築機能を強化
~AIの円滑な業務適用を支援するModelerも販売開始~2019年10月31日
日本電気株式会社
NECは、AI活用プラットフォーム「NEC Advanced Analytics Platform」(以下 AAPF)において、利用目的ごとの柔軟なAI環境構築機能および、分析モデルの評価支援機能を強化します。
本プラットフォームはNECの最先端AI技術群「NEC the WISE」(注1)の「異種混合学習」(注2)、「RAPID機械学習」(注3)、「テキスト含意認識」(注4)を搭載し、AIの検証から導入、活用までをトータルに支援するAI活用プラットフォームです。NECは、多様な専門家の協働により価値あるAIを生み出す、「みんなで創るAI」の実現を目指してAAPFを強化してきました。
今回、AAPFにKubernetes(注5)を取り入れたアーキテクチャを採用することで、時系列分析やテキスト分析、画像分析など、利用目的ごとに柔軟にAI環境を構築できるプラットフォームを実現しました。この強化したプラットフォームを2020年1月から提供開始します。この強化により、多様なAI環境をより簡単かつ迅速に構築、運用できるようになります。
さらに、データサイエンティストと業務専門家が双方の知見にもとづいて分析モデルを評価することを支援し、AIの円滑な業務適用を実現する機能「NEC Advanced Analytics Platform Modeler」(以下 AAPF Modeler)を2020年4月から提供開始します。本機能により、業務に適用できる分析モデルをより迅速に作成できるようになります。
NECは本プラットフォームを、NECグループが開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2019」(会期:11/7(木)~11/8(金)、会場:東京国際フォーラム)において紹介します。
「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2019」について https://uf-iexpo.nec/
NECは社会ソリューション事業に注力しており、 NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
AI活用の各フェーズでの強化ポイント
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検証フェーズ(環境の構築と管理)
AIの適用領域は多様化しており、AIを構成する技術とツールも多様化しています。複数の専門家からなるAI活用を推進するチームが、目的や用途に合わせたAI環境を構築し、各メンバーで同じ分析結果を再現できるように管理し続けることは容易ではありません。
今回強化されたAAPFでは、時系列分析やテキスト分析、画像分析など、各種用途に合わせた標準的な環境構成がコンテナイメージとしてあらかじめ用意されています。
各環境はNECの最先端AI技術群「NEC the WISE」とグローバルで標準的に使われているOSSとの組み合わせで構成されています。データサイエンティストは、環境構成の種別を選択するだけで分析を始めることができ、かつ、チームで円滑に協働できます。 -
検証~導入フェーズ(分析モデルの評価)
業務で使える分析モデルを作成するには、誤差などの単純な指標による評価だけではなく、業務運用面からの多面的な評価が必要になります。たとえば、重要な期間の予測性能(例: 夏場の電力消費量)や、特定のデータ群の誤差の発生傾向(例: 特定の地域の不動産価格の予測誤差)などの評価を、データサイエンティストと業務専門家が、双方の知見にもとづいて協力して行えるようにすることが必要です。
今回新たに提供するAAPF Modelerでは、Web UIを用いて、こうした評価をデータサイエンティストと業務専門家がインタラクティブに行えるようになります。これにより、業務に適用できる分析モデルを迅速に作成できるようになり、分析モデルの評価期間を最大50%削減(注6)することが可能となります。 -
導入~活用フェーズ(複数の処理やユーザー間での共有利用)
AIを構成する多様な技術やツールは、それぞれ要求するリソース(CPUやメモリの量、GPUの要否など)が異なります。また、複数の処理やユーザーがプラットフォームを共有利用する場合には、それぞれの処理やユーザーごとのリソース予約や上限設定が必要です。
今回の強化により、処理やユーザーごとにリソース割当を制御できるようになり、サーバーのリソースが限られていても、AAPFを共有利用することが容易になります。たとえば、ユーザーごとに必要最低限のCPUやメモリを確保して多人数で利用し、AI人材育成のための環境として活用することも可能です。NECグループでは本プラットフォームをAI人材育成環境として4,500人以上に常時提供しています。
以上
- (注1)
「NEC the WISE」(エヌイーシーザワイズ)は、NECの最先端AI技術群の名称です。"The WISE"には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。- プレスリリースNEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定
https://jpn.nec.com/press/201607/20160719_01.html - NECのAI
https://jpn.nec.com/ai/
- プレスリリースNEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定
- (注2)異種混合学習:
人手では困難であった複雑な予測についても、多種多様なデータから自動で複数の規則性を発見し、高精度で解釈性の高い予測結果を得ることができる技術。
https://jpn.nec.com/ai/analyze/pattern.html - (注3)RAPID機械学習:
ディープラーニング技術を搭載し、事前に手本となるデータを読み込むことで傾向を自動で学習するため、データの分類/検知/推薦などの高精度な判断が可能。
https://jpn.nec.com/ai/analyze/rapid.html - (注4)テキスト含意認識:
単語の重要性・意味的な一致、否定・推量等の情報を考慮し、二つの文が同じ意味を含むかどうかを高精度・高速に判定。国際的な評価コンテストで第一位を獲得。
https://jpn.nec.com/ai/analyze/text.html - (注5)Kubernetes:
コンテナ化したアプリケーションのデプロイ、スケーリングを自動化するオープンソースのソフトウェア。 - (注6)NEC社内の予測分析業務への適用検証から。
「NEC Advanced Analytics Platform」について
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC AI・アナリティクス事業部
E-Mail:aapf-contact@aar.jp.nec.com
NECは、社会ソリューション事業を推進する
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様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
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