Japan
サイト内の現在位置
いつ外国人の旅行者が来ても大丈夫!小売店のための免税対策
NECがゼロからつくり直したサブスク型POS日本政府観光局によると、2015年の訪日外客数は過去最高の1,973万7,000人に達しました。訪日外客数が45年ぶりに出国日本人数を上回るという増加ぶりです。2014年10月から改正「外国人旅行者向け消費税免税制度」がスタートしたことが、外国人観光客の買い物需要が増えた一因となっているようです。
こうしたなか、国内の小売店ではどのような免税対策を行えば、安心して外国人の旅行者を迎え入れ、売上アップにつなげられるのでしょうか。
商機を逃すな!急増する免税店
インバウンド需要の取り込みを目指し、「免税店」となる小売店が各地で増えてきました。特に、2014年10月に免税品目が拡大され、新たに食料品や化粧品、医薬品が免税品に加わったことが契機となっているようです。
埼玉新聞によると、2014年10月に211店だった県内の免税店が、2015年10月には4倍以上の866店に急増したとのこと。同紙は、首都圏などの約80店を免税店にしている大手の薬局チェーンを引き合いに出し、衣料品店やドラッグストアの免税店化が急増の要因としています。
この流れはコンビニエンスストアに波及しています。セブン‐イレブン・ジャパンでも2015年7月、免税サービスを拡大することを発表し、インバウンド拡大プロジェクトを本格的に開始しています。
知っているようで知らない?「免税店」とは何か
ここでいう「免税店」とは、外国人旅行者が消費税を免除して買い物ができるTax Free Shopのことです。空港でよく見かける、外国製品を日本に輸入する際に課せられる関税を免除するDuty Free Shopとは違います。Tax Free Shopは繁華街などにあり、いま主にアジアからの訪日客が「爆買い」して話題になっています。本記事では、Tax Free Shopを指して免税店と呼んでいます。
免税販売は誰でもすぐにできるものではなく、まずは税務署長の許可が必要となります。対象者や対象物品には条件があり、また販売時に所定の手続きが必要となります。免税店になるためには次のような条件があります。
場所
「免税店」の許可を受けた店舗であること。店舗ごとに納税地を所轄する税務署長の許可が必要。
対象者
「非居住者」に対する販売であること。外国人のほか、一定の条件を満たす日本人も含まれます。
対象物品
通常生活の用に供される物品(一般物品、消耗品)であること。販売合計金額などについてのルールがあります。
手続き
所定の手続きに基づく販売であること。一定の手続き(書類作成、梱包など)を行うことが必要です。
免税店になるにはどうしたらいいの?
さて、それでは実際に免税店になるためには、どこで、どのような手続きを行えばよいのでしょうか。
申請する場所や必要書類は次のとおりです。
申請地
納税地を所轄する税務署。店舗ごとに申請が必要ですが、複数の店舗の分をまとめて申請することも可能です。
申請に必要なもの
販売場の見取図、社内の免税販売マニュアル、申請者の事業内容が分かるもの、取扱商品。ほかにも添付書類が必要な場合もあります。
審査内容
免税店の審査を通過するためには、「国税の滞納をしていないこと」「非居住者が利用することが見込まれる場所であること」「免税販売手続に必要な人と設備を有すること」といった条件などを満たす必要があります。
免税店になったらすることは?
実際に免税店になった場合、やるべきことはいろいろあります。
まずは免税店であることを外国人観光客にアピールする必要があります。たとえばセブン-イレブンでは、店の入り口の辺りに「TAX-FREE」ののぼりとステッカーをつけて、免税店であることを分かりやすく示しています。
そして、実際に販売を進めていく際には、言語対応、特別な梱包(包装)、販売都度の書類作成が必要となります。
言語対応に関しては、まず、外国語を話せる店員がいる場合は、そのことも明示するとよいでしょう。免税の手続きなど、込み入った説明を外国語でするのが難しい場合には、観光庁が提供している「免税手続きの多言語説明シート」が便利です。こうしたツールを活用すれば、パスポート提示の必要があることなどもスムーズに理解してもらえます。
梱包については、「開封した場合に開封したことがわかるシールで封印する」「出国まで開封しないこと等を日本語及び外国語で注意喚起する」など、国が指定するルールを守って包装する必要があります。また、商品を販売するたびに、「購入記録票」や「購入者誓約書」といった書類の作成も必要です。
免税処理の手間を減らすには?
上記のような免税販売の手続き(言語対応、特別な梱包、販売都度の書類作成)は、かなり手間がかかるものです。パスポート情報や販売品一覧の転記などに多くの時間を要します。免税店としての業務が少しでも楽になるよう、便利なシステムは積極的に取り入れたいものです。
たとえば「J-taxFreeシステム」を導入すれば、パスポート情報の転記が自動化されます。また、「NECモバイルPOS」を導入すれば、販売品一覧の転記が自動化されます。免税処理がスピーディーに行えるため、お客さまを待たせる時間を減らすことができ、より気持ち良く買い物を楽しんでいただけます。
これからも外国人観光客の買い物需要は増えていくはず。効率の良い免税対策を行い、売上アップを目指したいものです。いつ外国人の旅行者が来ても大丈夫!と言えるように、準備しておきましょう。
関連コラム/関連事例
お問い合わせ