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慶應義塾大学様

スーパーコンピュータを低コストで導入
研究のパフォーマンスが大幅に向上

業種:
  • 文教・科学
業務:
  • その他業務
製品:
  • HPCサーバ

事例の概要

課題背景

  • 膨大な演算処理が必要な研究分野。以前は研究室内のPCと他機関に設置されているスーパーコンピュータを使い分けて演算を行っていた
  • 研究室内のPCには演算処理能力に限界があり、他機関のスーパーコンピュータはユーザーが多いために「待ち時間」が発生するという問題があった
  • 研究室専用の高性能コンピュータがほしかったが、費用の面で導入を躊躇していた

成果

「待ち時間」ゼロに

いつでも自由にスーパーコンピュータを使えるようになった。

研究活動の生産性向上

研究者の手元で演算のトライ・アンド・エラーが可能となり、研究の演算工程が大幅に短縮された。

「創造的時間」の創出

現象理解や考察など、より創造的な研究活動に時間をかけることが可能になった。

導入ソリューション

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事例の詳細

導入前の背景や課題

慶應義塾大学
理工学部機械工学科
教授
松尾 亜紀子氏

研究室で自由に使える
スーパーコンピュータがほしい


気体や液体など流動性のある物質の運動について研究する流体力学。その中でも、物質の高速運動を扱う「圧縮性流体力学」と呼ばれる分野をテーマにしているのが慶應義塾大学理工学部の松尾亜紀子教授の研究室です。

この研究分野では、膨大な数値計算が必要になります。以前は、研究室にある60台ほどのPCと、他機関に設置・運営されているNECのスーパーコンピュータ「SX-ACE」とを使い分けて演算を行っていたといいます。

「大学にあるコンピュータは、演算能力に限界があります。一方、他機関のスーパーコンピュータは多くの研究者が共用しているために、どうしても待ち時間が発生してしまいます。それが研究活動のロスになっていました」

そう松尾教授は話します。研究室で自由に使えるスーパーコンピュータがほしい──。それが松尾教授と研究室の学生の皆さんの思いでした。問題は、スーパーコンピュータの導入には多額の費用がかかることでした。

選択のポイント

慶應義塾大学
理工学研究科開放環境科学専攻
後期博士課程
笠原 弘貴氏

高性能でありながら、
低コストで導入も容易


状況が動き始めたのは、2017年末のことでした。

「NECが新たに開発したスーパーコンピュータは、非常に低いコストで導入できると耳にしました。詳しく聞くと、想定していた予算の5分の1から10分の1程度の価格でした。即座に研究室で購入することを決めました」(松尾教授)。

「SX-Aurora TSUBASA」が研究室に導入されたのは2018年3月。モデルは、演算処理を行うVE(ベクトルエンジン)を1基搭載したデスクトップ・タワータイプの「A100-1」でした。

「初めての導入だったので不安な面もありましたが、セッティングやSX-Aurora TSUBASA向けのチューニング方法の仕方など、必要なことはあらかじめ教えていただくことができました。そのため研究室側の負担も少なく、容易に使い始めることができました」

そう話すのは、松尾研究室で極超速の流体運動をテーマに研究をしている笠原弘貴さんです。

もちろん、性能の高さも重要な選定要因でした。

「汎用的なプロセッサをベースにして自分たちでサーバを構築するという選択肢もありましたが、ベクトルコンピュータを導入して正解でした。演算性能は申し分なく、期待通りの性能を発揮してくれました。研究環境が大幅に改善しましたね」

同研究室で粉塵爆発をテーマに研究をしている志村啓さんは振り返ります。

導入後の成果

慶應義塾大学
理工学研究科開放環境科学専攻
後期博士課程
志村 啓氏

「待ち時間」がなくなり
研究活動の生産性が大幅に向上する


「研究の過程では、1回10分程度の計算を何十回も繰り返して行いたい場面があります。そのためにはスーパーコンピュータが必要なのですが、他機関のコンピュータを使うと、そのつど空きが出るのを待たなければいけません。その時間が必要なくなったので、研究活動の生産性が非常に上がったと感じています」(志村さん)

長い場合は一週間からひと月近くかかっていた演算処理が一日から数日程度で完了するため、現象理解や考察などより創造的な活動に時間をかけることができるようになった。そのように志村さんと笠原さんは口を揃えます。

VEを4基搭載したラックマウントサーバタイプの「A300-4」の追加導入もすでに決まっており、演算処理速度はさらに4倍まで向上することになります。今後、研究活動のパフォーマンスがさらに上がっていくだろうと松尾教授は話します。

「コンピュータの性能と個々の研究者の頭脳。その掛け合わせで発展していくのが私たちの研究分野です。この新しい"道具"を活用しながら、学生たちが自分たちの発想により磨きをかけていく。その結果、周囲をびっくりさせるような研究成果が生まれることを期待しています」

NEC担当スタッフの声

あらゆる業種・業界のお客さまに高性能で使いやすいプラットフォームを

この数年、蓄積されるデータの量は大幅に増大し、高精度化、複雑化しています。それらを使ってシミュレーションをするだけでなく、分析・解析するための圧倒的な高性能のプラットフォームが求められています。NECが「アプリケーションを高速・最適に実行させる高い性能」「利用者負担を軽減させる使いやすいハード・ソフトウェア環境」「規模を問わないさまざまな用途に向けた豊富なラインアップ」などを特徴とする次世代イノベーション・プラットフォーム「SX-Aurora TSUBASA」を開発したのは、そういった社会的なニーズに応えるためです。

今後も、慶應義塾大学さまをはじめ、さまざまなお客さまの評価、ご意見、ご要望をもとにしながら、AIとの連携など新しい機能を付加していく予定です。あらゆる業種・業界のお客さまにお使いいただけるプラットフォームをこれからも提供し続けてまいります。

お客様プロフィール

慶應義塾大学

所在地 神奈川県横浜市港北区日吉3-14-1(矢上キャンパス)
設 立 1920年(前身の蘭学塾の創立は1858年)
概 要 東京都と神奈川県に6キャンパス、10学部を展開。理工学部は日吉キャンパスと矢上キャンパス内にある。
URL new windowhttps://www.keio.ac.jp/ja/

慶應義塾大学様

この事例の製品・ソリューション


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(2018年8月30日)

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