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AI時代に変化する
消費者意識調査2025

デジタルエシックスが創る新しい可能性

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調査の背景

AIやデジタル技術の進化は、企業と消費者の関係を根本から変えつつあります。便利さの裏で、企業には透明性や説明責任がこれまで以上に求められています。

本調査では、消費者が企業の技術活用をどのように受け止め、どのような期待や懸念を抱いているのかを明らかにし、「信頼」が持つ新たな可能性を探ります。

調査概要と回答者プロフィール

  • 調査手法:アンケート(インターネット調査)
  • 対象地域:日本全国
  • 対象者:デジタルを活用したサービス※を使用している15歳~74歳の一般消費者
  • サンプルサイズ:1597s
  • 調査時期:2025年8月29日~2025年9月5日
  • 補足:集計結果(%)の四捨五入により、単一回答設問(%)の合計が100%にならない場合があります。
  • *
    デジタルを活用したサービス:SNS、買い物・予約・支払い系サービス、エンタメ・コンテンツ視聴系サービス、学習・自己啓発・知的サービス、ヘルスケア・生活支援系サービス、データ・デバイス活用系サービス、その他のオンライン/デジタル活用サービス

1. AIの利便性の光と影

〇AIサービスの利用実態

本調査では、AIによるパーソナライズ提案が75%の人に体験され、高頻度で利用している人も過半数に上ることが明らかになりました。この結果から、AIサービスが、生活の中に急速に浸透していることが伺えます。

〇AIサービスから受ける印象

利用者が多い一方で、AIの普及が必ずしも好意的に受け止められているわけではなく、約66%が「便利だが不安」と回答しています。利便性を享受する一方で、潜在的なリスクに不安や不信感を抱く人が多い実態が浮き彫りになっています。

2. 「覚醒した顧客」が変える企業との関係

〇AIサービスから不誠実だと感じた体験

「不誠実な体験」をした人は82%にのぼり、その原因は透明性の欠如による「見えない不安」と不親切なUX/UIによる「ワナのような設計」です。

  • ワナのような設計
    • 何度も広告や案内が出てくる
    • 自分の情報が知らないところに勝手に渡ってしまう
    • 意図しない有料サービスに申し込まれてしまう恐れ・不安がある
    • 個人情報の取り扱いに関して透明性がなく不安
    • 利用規約やプライバシーポリシーが難解で理解できない
      退会や解約のやり方がわかりにくい
  • 見えない不安
    • 誤解を招く表示や誘導(クリック誘導など)
    • 操作ミスを誘発する画面設計
    • 不明瞭な料金体系や追加費用
    • 意図的に操作を複雑にして利用者を引き止めようとする
    • 重要な説明や同意文を見逃しやすい
    • 自動更新や自動課金の停止が難しい/分かりにくい
    • 問い合わせ対応が遅い、または不誠実

〇消費者の離反プロセス

不誠実な体験をした顧客の90%は、3つの消費者離反プロセスを引き起こして離反していきます。

【3つの消費者離反プロセス】

  • 1.
    心が離れる:態度の離反
    ブランドに対し信頼感が低下する
  • 2.
    行動で示し:行動の離反
    ブランドの利用頻度が減る
    ブランドの商品・サービスの購入をやめる
    ブランドの新商品やサービスを試すことをやめる
    他のブランドに乗り換える
    その後、似たようなブランドも避ける
  • 3.
    言葉で広める:推奨からの離反
    SNS等を用いて、周囲の人にブランドの悪い評判を伝える

〇浮かび上がる「覚醒した顧客*」

「覚醒した顧客*」は、製品だけでなく企業の倫理や姿勢の本質を見極めようとし、SNSなどを通じて積極的に発言し、企業の透明性や倫理的な対応を重視しています。

【覚醒した顧客とは】
デジタル化で企業の活動が「見える化」された時代、製品だけでなく企業の倫理や姿勢の本質を見極めようとし、SNS等で積極的に発言する新たな影響力を持つ顧客層

  • *
    購入・利用する商品やサービスを選ぶ際、企業姿勢や発言内容を意識することがとても増えた/やや増えた層[n:507]

〇品質の次に来る、新たな競争軸

商品品質だけでなく、企業そのものへの信頼が重視されるようになり、企業の姿勢や発信内容をより厳しく評価する価値観が生まれています。その経験がブランドへの信頼低下や購買離反など、顧客行動に大きな影響を与えています。

こうした背景から、単なる品質競争を超え、企業の姿勢や倫理観が厳しく問われる時代へと移行していることが示唆されています。利便性・品質を追求する企業と、信頼性を評価する消費者の溝を埋めるために、企業側があらかじめ「デジタルエシックス(倫理)」を重視しておく必要があります。

3.「覚醒した顧客」が変わる企業との関係

〇デジタルエシックス(倫理)の認知と重要性

定義を提示して、「デジタルエシックス(倫理)」の言葉の認知度を調査すると、1%未満と極めて低いものの、重要性に共感する人は9割以上という結果となりました。

消費者が重要視しているにもかかわらず、実際に取り組んでいる企業はまだまだ少ない状況です。この大きな需給ギャップが、競合他社との差別化を図る新たなビジネスチャンスとなることが示唆されています。

〇デジタルエシックス(倫理)が購買行動・ブランド選考に与える影響

企業が信頼を得るためには、法令遵守や透明性といった「守りの倫理」と、顧客に寄り添う「攻めの倫理」の両立が不可欠です。デジタルエシックスを実践することで、顧客は企業の熱心な推奨者となり、持続的な成長につながります。理念・体験・共創という3つの要素が、これからの企業と顧客の理想的な関係構築のカギとなります。

〇企業と顧客の望ましい関係性で分類する5つの顧客像

顧客の価値観は、企業との関係性に対する期待値によって、5つのタイプに分類されます。企業はこれらの多様な価値観と向き合い、対話を通じて「あるべき関係性」を顧客と構築することが、信頼獲得への鍵となります。

解説記事

未公開のデータも交えながら、「AI時代の消費者」の意識・購買行動について詳細な解説記事を順次公開していきます。

AI時代に変化する 消費者意識調査2025

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