オンラインセミナー( 2023年5月11日・5月16日開催)
プリント基板設計におけるPDNインピーダンス解析の基礎/解析手法と新機能(Sパラ読込)のご紹介
質問と回答
2023年5月11日/5月16日開催「プリント基板設計におけるPDNインピーダンス解析の基礎/解析手法と新機能(Sパラ読込)のご紹介」でいただきましたご質問への回答を掲載いたします。
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セミナー資料につきましては、本セミナーにお申込いただき、セミナー後のアンケートに回答していただいた方に配付しております。
質問と回答
- Q1Sパラメータの周波数範囲を超える解析は可能でしょうか。
- A1はい。可能です。Sパラメータの周波数範囲外は線形補間して計算します。
- Q2共振解析についても受動部品のSパラメータを使用したほうが精度が良くなるのでしょうか。
- A2ベンダが提供している解析モデル(SPICEとSパラメータ)に依存するので一概には言えませんが、多くのケースで殆ど差分はありません。
- Q3部分的にSパラメータを指定したICのSPICEモデルも扱えますでしょうか。
- A3部分的にSパラメータを指定したICのSPICEモデルは指定することができません。
- Q4Sパラメータ指定時のターゲットインピーダンスの設定ですが、何Ωで設定すべきでしょうか。
- A4ICによって異なりますので、ICベンダが提供しているPCBデザインガイドに沿って設定してください。
- Q5電源系のSパラメータですが、解析対象以外のポートも設定しなければならないのでしょうか。
- A5解析対象外のポートは設定不要です。解析対象以外のポートは高抵抗で接続します。
- Q6各社の公開されているSパラメーターをまとめたものでご提供いただくことはできないのでしょうか。
- A6Sパラメータファイルは再配布できませんので、各ICベンダから入手してください。
- Q7部品属性設定ではなく、部品配置編集でも受動素子にSパラメータを割り当てることはできますか。
- A7はい。可能です。
- Q8各ICのターゲットインピーダンス値をデータシート等から調べるのではなく最初からDEMITASNXにもたせることはできないのでしょうか。
- A8DEMITASNXでは各ICベンダの電源ごとにターゲットインピーダンスを保持しておくことはできませんが、一度設定したターゲットインピーダンスはCSVファイルに入出力することができますので、必要に応じてターゲットインピーダンスを切り替えてご利用ください。
- Q9ターゲットインピーダンスをクリアすれば電圧変動も必ずクリア出来ると考えてよろしいでしょうか。何か他にも電圧変動に影響を与えるものがあればご教示ください。
- A9ターゲットインピーダンスをクリアすれば、ICベンダが推奨するコンデンサの配置設計要件はクリアしているとお考えください。その上で、電圧変動に問題がある場合は、ICベンダにご確認ください。
- Q10ターゲットインピーダンスはどのように決定するのでしょうか。
また、ターゲットインピーダンスを超えた場合、推奨される対策方法はどのようなものがありますか。 - A10ターゲットインピーダンスの情報は、ICベンダから入手してください。
ターゲットインピーダンス超えている場合は、問題となっている周波数帯に対して、自己共振周波数が近いキャパシタを配置する方法が有効です。その他にも配置済みのキャパシタの移動、容量の変更、電源パターン形状の変更も有効です。 - Q11ターゲットインピーダンスが20MHzで変化している理由を教えてください。
- A11ターゲットインピーダンスはICの特性に依存しますので、IC毎にICベンダにお問い合わせください。今回のデモで使用したICでは、20MHz以上の高周波帯域においてインピーダンスの制限が緩くなっていました。
- Q12ターゲットインピーダンス、電流データはどのようなフォーマットで提供するのがよいのでしょうか。
- A12DEMITASNXでは、ターゲットインピーダンスはCSVファイルでインポート可能です。
- Q13トランスファーインピーダンスをコンデンサで対策すると、インプットインピーダンスも影響を受けると思うのですが、対策後、毎回、両方の解析を行う必要があるのでしょうか。
- A13はい。対策後に両方の解析結果を確認してください。
DEMITASNXのPI解析は、インプットインピーダンスとトランスファーインピーダンスを同時に解析しますので、それぞれの解析結果をご確認いただくのみとなります。 - Q14200MHzまで解析すれば良いというのはインプットインピーダンス/トランスファーインピーダンス/共振解析等すべてに関してでしょうか。また、電源系は200MHzまでで十分というのはどういった理由でしょうか。
- A14200MHzまでというのはインプットインピーダンス解析に関する説明です。ICのインプットインピーダンス解析にでは、プリント基板上で対策できる周波数に限界があり、一般的には200MHz程度までと言われております。但し、ICベンダが高い周波数領域を指定している場合もありますので、その場合はICベンダの指定に従って対策してください。
トランスファーインピーダンスや共振解析は、200MHz以上も解析する必要があります。 - Q15PI関連でAIを使った新機能は予定されてますでしょうか。
- A15今のところAIを使った新機能の予定はありませんが、インプットインピーダンス対策用に、キャパシタを自動配置する機能があります。問題となる周波数帯域に対して、自己共振周波数の近いキャパシタを自動で選定して配置しますので、マニュアルで行う対策と同等の作業を行うことができます。
- Q16コネクタを励振源にしたときのトランスファインピーダンスの解析は、解析対象としてGNDを選択していると思いますが、リファレンスは何を選択しているのでしょうか。
- A16GNDプレーンと対向している電源プレーンを選択しています。解析対象とリファレンスを入れ替えた場合でも同様な解析が可能です。
- Q17論理部品名から定数を割り当てるとのことですが、論理部品名は正式なメーカ型番ではなく定数がわかれば自社独自の型番でも可能でしょうか。
- A17解析モデルに紐づけられる3桁の数字(キャパシタの容量値を表す3桁の文字)が含まれていれば、独自の型番でも割り当て可能です。
- Q18コイルやフェライトビーズ等のフィルタ部品がある場合も、インピーダンス解析は可能ですか。
- A18部品が2端子であれば、インピーダンス解析は可能です。
- Q19コンデンサの容量選定のセオリーはあるでしょうか。
- A19解析後に問題となっている周波数帯域をご確認頂き、その周波数帯と自己共振周波数の近いコンデンサを選定してください。コンデンサは容量の小さい部品から、電源ピンに出来るだけ近づけるようにしてください。
- Q20IRDropの対策の事例で、ビアを分散して、コイルの近くに配置すると、EMIが悪化すると思われますが、いかがでしょうか。
- A20IRDrop解析は電圧降下の解析・検証に特化しておりまして、ビアを分散することによるEMIへの影響まではご確認いただくことができません。
事例では10mm程度の小さなプレーン上での対策事例です。EMIとしては5GHz以上で影響があると思いますが、それ以下の周波数帯では問題はありません。
- Q21DCDCのsens及びFBで負荷側の電圧を監視している場合、負荷側で電圧がドロップしていれば適正電圧になるようにDCDCの出力が調整されるかと思いますが、それもDEMITASNXの解析で加味されるのでしょうか。
- A21IRDrop解析はDC解析であるため、フィードバック信号を含めた過渡解析には対応できません。一方で、DCDCから各IC位置までの電圧降下を解析することは可能です。
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