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生物観察記録

牛久市上太田地区での生きもの調査

上太田地区の谷津田を再生するにあたり、復田前後での生きものの変化を確認するため、2010年度の休耕田の状態から現在も引き続き、年間を通じて毎月定期的に生きもの調査を行っています。
再生後の谷津田では様々な生きものが見られるようになりましたが、中でもトンボに著しい変化がみられています。トンボの成虫は移動能力が高く、適した環境を求めて分布の拡大を図ります。また、トンボは種によって利用する環境が違うので環境の変化を示す指標になります。

復田した場所での変化

米づくりも3年目を迎え、広い水面と、適度な間隔で植物が茂る田んぼへと、環境が変わったことで、トンボの種類・数ともに多く見られるようになりました。再生田んぼ自体も年々増えており、トンボのすみかが拡大しています。2013年度、特に増加が見られるのが、広い水面を好むアキアカネです。個体数では2012年度に比べ、9倍ほど増加しています。この理由として、アキアカネの産卵時期に水が張られている田んぼが現在では周辺に少ないため、この中干しをしない生き物に配慮した米づくりを行っているNECの田んぼにおいて、アキアカネの数が増えたものと思われます。また、下草刈りが行われ林床に光が届く森の林縁で生活し、開けた水面で産卵するオオシオカラトンボが2012年度から観察されるようになり、今年度は昨年度に比べ、個体数が3倍になっています。これは定期的に林の手入れを行っている効果が出ているためだと考えられます。

(単位:匹)

  種類 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度
流水を好むトンボ オニヤンマ 0 1 2 8
木陰の多い池沼を好むトンボ オオアオイトトンボ 1 5 4 20
植生豊かな沼地を好むトンボ アジアイトトンボ 1 0 37 61
広い水面を好むトンボ オオシオカラトンボ 0 0 6 18
アキアカネ 1 11 12 112

耕作放棄地での変化

顕著にみられたこととしては、総個体数の減少が挙げられます。前述の通り、再生田んぼの拡大により、再生田んぼにおけるトンボの総個体数が増加していると考えると、耕作放棄されている田んぼが減少したことによって、耕作放棄地におけるトンボの総個体数も減少しているのではないかと考えられます。
一昨年、林縁を整備し覆い茂るアズマネザサを刈り込んだことによって、林内に空間が生まれ観察数が増えたトンボとして、ノシメトンボがあげられましたが、2013年度は激減するといった変化が見られました。ひとつの理由として、観察時期のずれや観察時の天候によって左右されることもあげられるため、今後も注目して、変化を追っていきたいと思います。

(単位:匹)

  種類 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度
流水を好むトンボ シオヤトンボ 35 1 30 1
植生豊かな池沼を好むトンボ マユタテアカネ 5 38 3 3
ノシメトンボ 97 205 258 13
広い水面を好むトンボ シオカラトンボ 80 22 38 27
オオシオカラトンボ 59 26 29 15

トキの餌量調査

写真

トキの餌量調査の様子
(1m四方の木枠を田んぼに沈め、その中にいる生きものを捕獲して種類や量を調査)

トキ1羽が年間に食べる餌量は約75kgとされています。トキが暮らせる谷津田を目指し、復田した田んぼでトキの餌量調査を定期的に行っています。
谷津田全体(約23,000㎡)を再生し1㎡当たりの生きものが3.3g/㎡を超えると1羽が暮らしていける谷津田になる計算のもと、2013年度の調査では、再生面積3,200㎡に対して3.9g/㎡の餌量となり、達成率は17%でした。再生を始めた2011年度の達成率3.6%と比べるとトキの餌量は4.8倍になりました。
これからも復田に加えて、ビオトープ作りや草地作りなどなど、トキの餌となる生きものたちが好む環境考えて、谷津田の再生を行っていきます。

調査・考察:認定NPO法人 アサザ基金

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