Japan
サイト内の現在位置を表示しています。
WebOTX の Windows Vista への対応について (2007年3月30日時点)
1. 概要
Microsoft(R) Windows Vista(TM) (以下、Windows Vista)では、ウィンドウやデスクトップ表示などユーザインタフェースの一新や、セキュリティ、管理機能の強化に加え、Internet Explorer 7(以下、IE7)の標準搭載、JIS X 0213:2004(以下、JIS2004)文字コードへの対応など、大幅な機能追加が行われています。そのため、Windows XP 上で動作していたアプリケーションに対して、様々な互換性の問題が発生する場合があります。
このページでは、WebOTX Ver6.5 関連製品を Windows Vista 上で動作させた場合に発生する互換性問題とその対処方法について報告いたします。
またWindows Vistaにおいて、「JIS90互換モード」(*)とすることにより、JIS2004固有文字を入力できないようにした環境で文字化けが発生しないことを確認済みです。
(*) : IMEでの入力範囲をJIS90に制限し、Microsoftから提供されているJIS90互換フォントをインストールした環境
なお、WebOTX における Windows Vista 対応は、Windows XP をサポートしている WebOTX Ver6.5 の各製品を対象としています。
現在のところ WebOTX Ver6.5 より前のバージョンについて、Windows Vista上での動作をサポートする予定はありません。サポートを希望される場合には、別途ご相談ください。
2. WebOTX Ver6.5 製品における互換性問題とその対処方法
WebOTX Ver6.5 製品、およびその中で提供する機能群について、互換性に関する問題点とその対処方法・制限事項について示します。
製品名 ・機能名 |
問題点 | 対処方法 |
---|---|---|
共通 | インストーラ起動時に「ユーザアクセス制御」のダイアログが出力される。 | 「続行」を押下して、インストールを継続してください。 |
インストール先フォルダに JIS2004固有文字を設定することができない。 | インストール先フォルダにJIS2004固有文字を設定することはできません。 | |
ヘルプが表示できない。 | Windows Vistaでは、hlpファイルを表示することができません。今後のバージョンで対応する予定です。 | |
WebOTX 開発環境 Ver6.5 |
IDLコンパイルコマンド(i2cc.exe/woi2j.exe)実行時に以下のエラーが発生する。 Can't create temporary file: Permission denied. |
管理者権限を付加(権限を昇格)して実行してください。 |
IFコンパイラコマンド(woifgen.exe)実行時にエラーが発生する。 | ||
Developer's Studio の一部の機能で表示不正が発生する。 | Developer's Studioは、Windows Vista上での動作をサポートしません。今後のバージョンでサポートする予定です。 | |
テスト用サーバの一部の機能で表示不正が発生する。 | テスト用サーバは、Windows Vista上での動作をサポートしません。今後のバージョンでサポートする予定です。 | |
WebOTX 運用環境 Ver6.5 |
ダウンローダ管理ツールのヘルプが表示できない。 | Windows Vistaでは、hlpファイルを表示することができません。今後のバージョンで対応する予定です。 |
WebOTX クライアント Ver6.5 |
IFコンパイラコマンド(woifgen.exe)実行時にエラーが発生する。 | 管理者権限を付加(権限を昇格)して実行してください。 |
ダウンローダ(olfdload.exe)がダウンロード後のタイプライブラリの登録に失敗する。 | ||
C++のクライアントアプリケーションにおいて、クライアント側でトランザクションの開始を実行しているアプリケーションの場合、動作しない。 | ||
Transaction サービスで提供するトレース内容閲覧・トレース出力設定用のコマンド (trcview.exe、otstrc.exe) が正常に動作しない。 | ||
WebOTX ダウンローダ Ver6.5 |
IFコンパイラコマンド(woifgen.exe)実行時にエラーが発生する。 | 管理者権限を付加(権限を昇格)して実行してください。 |
ダウンローダ(olfdload.exe)がダウンロード後のタイプライブラリの登録に失敗する。 | ||
EJB ゲートウェイ CORBA ゲートウェイ |
IFコンパイラコマンド(woifgen.exe)実行時にエラーが発生する。 | 管理者権限を付加(権限を昇格)して実行してください。 |
WebOTX コネクタ 開発環境 Ver6.3 |
IDLコンパイルコマンド(woi2j.exe)実行時に以下のエラーが発生する。 Can't create temporary file: Permission denied. |
管理者権限を付加(権限を昇格)して実行してください。 |
プロジェクトファイル(*.VCA)をダブルクリックしてもコネクタ開発環境が起動しない。 | ファイルの関連付けを別途実施してください。 | |
WebOTX WebAP JSP 開発環境 Ver6.3 |
WebAP JSP 環境設定ツールの起動に失敗する。 | 管理者権限を付加(権限を昇格)して実行してください。 |
WebOTX Gateway Builder Ver6.5 |
Gateway Builder の一部の機能でウィンドウ不正やパス名不正のエラーが発生する。 | Gateway Builder は、Developer's Stuido 上で動作するため、Windows Vista上での動作をサポートしません。今後のバージョンでサポートする予定です。 |
WebOTX Object Broker C++ Ver8.5 |
Administrator権限以外のユーザにおいて、環境設定ツール(ORBCUSTM.EXE)を実行した場合、設定情報が正しく設定されず、動作不正となる。 | 管理者権限を付加(権限を昇格)して実行してください。 |
WebOTX Object Broker Java Ver8.5 |
動作上の問題はありません。 | - |
なお、WebOTXの 必須ソフトウェアである JDK 1.4.2/5.0 については、今後リリース予定の JDK 1.4.2_14 以降 および JDK 5.0_11 以降のバージョンを利用する必要があります。
3. Windows Vista マシン上のブラウザから、JIS2004 固有文字を入力した場合の注意
Windows Vista マシン上のブラウザから、JIS2004 固有文字を入力した場合いくつか注意が必要です。発生する問題と対処方法について記載します。
発生する問題 | Windows Vistaでは文字コードとしてJIS2004を採用しています。 Windows Vista 以前のOS(Windows XP/2003 等)はJIS X 0208:1997(以下、JIS90)を採用しているため、Windows Vistaで追加された一部の文字については、Windows XP/2003 などのマシンで正しく表示できないことになります(文字化けや代替文字での表示などが発生します。)。 例えば、Windows Vista 上のブラウザから JIS2004 で追加された固有文字を入力した場合、WebOTX(Windows2003)上で動作する Webアプリケーションにおいて、ブラウザから入力された文字情報を取得すると、文字コードで取得されます。さらに Webアプリケーションおいて、この取得したデータをそのままデータベースのテーブルに登録する処理を行っていると、誤ったデータがデータベースに登録される問題が発生します。 |
---|---|
対処方法 | 既存システムの場合には、ブラウザから JIS2004 固有文字を入力できないように対処する必要があります。 IME のプロパティ設定により、JIS2004 固有文字を通常の仮名漢字変換では入力できないようにできますが、この場合は JIS90 で定義されていない 等の文字も入力できなくなります。また、コンシューマ向けのシステムではブラウザからの JIS2004 固有文字の入力を完全に防ぐことはできないため、Web アプリケーション側でチェック処理を追加する必要があります。 データベース内のデータも含めてシステムを新規構築する場合は、HTML のエンコード種別を UTF-8 にする等してシステム全体で文字コードを Unicode に統一する ことにより、データベース に正しい文字を格納することが可能です。ただし、JIS2004 固有文字に対応した Unicode 2.0 を扱える環境にする必要があります。 |
4. 参考ページ
5. 更新履歴
- 2007/3/30
-
第2版(JIS90互換モードに関する記述を追加、IE7に関する記述を別ページへ移動)
- 2007/2/2
-
初 版