軽減税率と消費税増税に向けたシステムの対応

[2018年8月版]第2回「軽減税率制度とシステム対応(その1)」(2)

第2回「軽減税率制度とシステム対応(その1)」(2)(2018年8月1日公開)

淺海氏

淺海克人
(ウティルコンサルティング コンサルタント)

【プロフィール】公認会計士・税理士
NECにて主に民需系の情報システムの販売・構築に携わった後、公認会計士試験に合格、監査法人に入所。監査法人にて会計監査、内部統制監査、IT監査などに従事。現在、ウティルコンサルティングを立ち上げ活動中。

対象品目における論点(注意点)

◇飲食料品の譲渡(食品表示法に規定する食品(酒税法に規定する酒類を除く)、外食サービスを除く)。
◇定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞の譲渡。
◇飲食料品と外食サービス・一体商品の詳細な線引き。 軽減税率の対象となる飲食料品の譲渡における飲食料品とは、食品表示法に規定する食品(酒税法に規定する酒類を除く)をいい、食品表示法第2条には「全ての飲食物(医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品を除き、添加物を含む。)をいう」とある。

又、酒類法第2条において、酒類とは「アルコール分一度以上の飲料(溶解してアルコール分一度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含む)をいう」とある。

軽減税率の対象となる飲食料品に関しては、当該条文を元に検討をする事になると思われるが、軽減税率の対象となる飲食料品と外食サービス・一体商品との線引き等は、「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(国税庁)等を参考に個別具体的に検討することが肝要である。

軽減税率を含めた消費税にシステム対応する場合、商品単位(外食サービス対応、一体商品対応を含む)に適用税率を把握し、商品マスタ等への税率設定及び当該税率を使った売上入力、請求書出力等をする必要があるからである。

消費税率等が複数税率(8%、10%等)になる事を踏まえると、特に税込価格で商品マスタを管理されている企業に関しては、税率だけでなく、商品単位に価格情報を変更する必要性も考えられ、商品マスタ変更の運用を十分検討する必要があると考える(税抜価格で商品マスタを管理されている企業についても、価格戦略上、本体価格を変更するか否かを検討し、税率だけでなく本体価格を変更する必要があるかもしれない)。

尚、軽減税率は、仕入税額控除を考慮すると、影響の大小はあっても、全ての企業に影響する
とも考えられるのでご注意願いたい。

当該商品マスタを変更する運用に関しては、平成26年(2014年)4月1日の税率8%への変更時の運用を参考にする事が肝要とも考える。

図2:システムイメージ(売上)

図3:システムイメージ(仕入・経費)