Japan
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日本ホイスト株式会社様
お客様の様々なニーズに対応した高品質クレーンシステムを
希望納期にお届けできる生産管理システムを再構築
- 業種:
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- 製造・プロセス
- 業務:
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- 生産管理
- 設計・開発・製造
- 製品:
-
- ソフトウェア/情報管理
- ソリューション・サービス:
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- 共通業務/SCM
- 共通業務/ERP
事例の概要
課題背景
- 内製化による納期短縮と品質向上の推進、コスト競争力の確保
- 小型から大型クレーンシステムまで幅広いラインナップにおける部品の標準化、共通化による生産性の向上
- クレーンシステムのモデル化、部品の標準化により、お客様の様々なニーズに対応した最適設計を早期に実現
成果
顧客仕様と標準化、共通化のハイブリッド管理を実現
お客様の仕様に合わせた個別構成部品(製番手配)と共通部品(MRP手配)のハイブリッド管理による最適手配を実現した
設計業務のフロントローディングにより最適設計を早期に実現
営業部門がクレーンのモデル、寸法、仕様などからベース図面を生成し、見積もり、納期確認、部品構成表の登録を行う
工事別の進捗と原価の把握
随時工事台帳により原価積み上げ状況が把握できる
(どの案件でどの程度費用が掛かっているかが分かるようになった)
導入ソリューション
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事例の詳細
導入前の背景や課題
内製化による更なる納期短縮と高性能・高品質を目指す
日本ホイスト様は、ホイストクレーンの設計から製造まで一気通貫で対応するトータルメーカーです。
「重たい物を運ぶ」、同社はこの課題に対して現場主義を貫き、顧客とのきずなを通じて、安全と信頼を求め続けてきました。同社は、クレーン一式メーカーとしての総合力を生かし、最新鋭のクレーン生産へのさらなる進化を目指しています。高性能・高品質なクレーンシステムを提供することで、顧客に、そして社会に奉仕します。地球に重力がある限り、同社はその夢を追い続けます。
同社では、0.5tから200tまでのクレーンシステムを提供していますが、更なる納期短縮と高性能・高品質を実現するために内製化を進めています。これにより外注による納期や品質のバラつきを排除し、原材料の高騰など外部環境の変化への対応力(価格競争力)の向上を目指しています。
また、クレーン生産に対しては、内製化による部品の標準化、共通化を進めるとともに、引合い、見積もり段階での設計のフロントローディング化による受注オーダー全体の生産性の向上、保守部品のコスト低減を進める必要があります。
今後、同社では、小型から大型のクレーンシステムへ市場拡大していく中、案件単位の進捗、原価の見える化とともに、更なるフロントローディングによる生産性向上に取り組む予定です。
お客様の希望する納期に合わせてお届けする
日本ホイスト様は、顧客からの引合いを受け、クレーンシステムの要求仕様や工場レイアウト図をもとにクレーン図面を描き、手配、製造をします。完成間近でも仕様変更が発生するケースもあります。
顧客からの変更要求で最も多いのが納期変更です。クレーンを納入する工場の建設スケジュールに大きく影響され、ゼネコンとの納期調整に多くの時間を取られます。営業部門からの注文書の納期から、1ヶ月前倒しになったりと納期のバラつきが読めません。また、営業担当の方によっても納期の変動幅にバラつきがあり、生産計画に大きな影響を与えています。
選択のポイント
自社製品、ビジネスモデルの強みを生かせるシステムの導入
顧客の要求仕様を満足しつつ、標準化、共通化による生産性向上を実現するには、受注オーダー別に管理する製番管理と共通品のように品目別に管理するMRP管理のハイブリッドな管理が必要になります。更に顧客独自の要求仕様を満足するには、個別のオプションを構成情報として登録する必要がありました。
日本ホイスト様では、これらの自社製品、ビジネスモデルの強みを生かせるシステムについて複数の企業の提案を比較し、最終的に導入を決定いただいたのが、NECの生産管理システムEXPLANNER/Jでした。
EXPLANNER/Jの「個別受注生産オプション機能」は、設計部品表から構成情報のCSV取込みや設計変更要求履歴、個別構成メンテナンス、製番別展開、個別構成見積原価、小日程計画(ガントチャート)などもサポートしています。
情報の良い流れと活用
設計管理、会計、EDIなどの他システムとの連携は勿論のこと、全体図作図ソフトなど同社独自のシステム開発や、帳票作成、分析などを容易に行えるようにデータベースがオープンな環境になっていることも重要なポイントとしてEXPLANNER/Jを選定いただきました。
導入後の成果
フロントローディングを実現するクレーン図面作成支援
日本ホイスト様では、製番とMRPのハイブリッド管理、個別受注生産オプション機能をサポートするEXPLANNER/Jをベースにして、全体図作図ソフトをリリースされました。顧客からのクレーンシステムの要求仕様をもとに、クレーンの種別、寸法、オプションなどを入力するとクレーン図面が出力されます。
作成された図面から部品リストが出力され、EXPLANNER/Jに品目構成情報として取り込まれます。
3t以上のクレーンでは製造認可が必要となり設計部門で図面を起こしますが、3t以下では特別な仕様がなければ、そのまま製作図として現場に展開されます。その際、タイムリーな部品手配を行うために、受注オーダー別に管理する個別手配(製番管理)は都度、部品展開します。まとめて手配するロット手配(MRP管理)は、昼/夜の1日2回の所要量計算を行っています。
スムーズな納期調整
システム導入時、業務プロセス改善として、営業部門、生産部門、設計部門をつなぐ「工事管理者」を設定するとともに、受注オーダー別の工事仕様、工数、進捗、出荷日、工事日などの情報を共有されています。また、システムによって仕事の流れを把握できるようになり、部門間で情報が一気通貫で流れるようになりました。
現在、ハンディーターミナルで実績収集を始めており、今後、スケジューラーなどで、全体工程の見える化、負荷管理に取り組まれる予定です。
原価の見える化
システムの導入によって、クレーンの製品別実際原価の把握、原価の積上げが可能になりました。また、随時工事台帳の出力により工事の進捗と原価積上げ状況が把握できるようになりました。
今後の取り組み
システムをさらに有効活用するためには実績データや納期情報の精度向上は欠かせません。日本ホイスト様ではデータ入力の迅速性、効率性の向上、計画変更の柔軟性などを目指しています。更にロットサイズの見直しや業務プロセスの改善を行い、在庫削減、リードタイム短縮を進めるうえで、同社では下記の機能強化を検討されています。
- 設計システムとの連携
- 五月雨手配(設計が確定した部品から順次手配する)
- 全面的なEDIへのシフト
- 営業情報の統合(引合い、要求仕様、見積り情報など)
- 保守用のパーツリストの電子化
- ペーパーレス化の推進
NEC担当スタッフの声
更なる生産性向上のためのご提案
引合い・見積り~出荷・工事までの「大日程計画システム」の構築をご提案します。ボトルネックとなるプロセスや、工程の負荷を管理しながら、納期調整を行います。営業部門、設計部門、製造部門のそれぞれが調整し、認識合わせ行います。
各案件のスケジュール管理においては、「CCPM(Critical Chain Project Management)」の導入をご提案します。各プロセスや、工程ごとのバッファを案件全体のプロジェクトバッファとして一元管理し、リードタイム短縮を図ります。
また、案件のリードタイム短縮をするために「フルキット」の導入をご提案します。納期遅延を起こす大きな原因は、準備不足による後戻りや、待ち時間です。CCPMの考え方のひとつで、プロセスや作業の開始前に万全な準備を行うアプローチです。
お客様プロフィール
日本ホイスト株式会社
本社所在地 | 広島県福山市津之郷町津之郷258-4 |
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設立 | 1950年1月 |
従業員数 | 501名(2023年9月30日現在) |
事業内容 | ホイストクレーンの設計から製造、メンテンナンスまで対応するトータルメーカー。天井クレーンや橋形クレーンなど様々な環境に適したクレーンを製造。ホイスト(巻上機)は0.5t~200tまで幅広くラインナップ。 |
URL | https://www.nipponhoist.co.jp/ |
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(2024年3月27日)