UXNET/FTP-EXT - 強化内容

MP R4.1強化  データ編集機能強化

強化機能イメージ

変換対象データの属性拡張・データ編集機能を強化し、様々なデータ加工のニーズに対応できるようになりました。また、配信先ファイル名に日時情報などを反映するローカルファイル名の動的変更機能をサポートしました。

強化機能イメージ

強化機能概要

機能概要は以下のとおりです。

  • データ属性拡張:符号位置(SIGN句)対応、16進数
  • データ編集強化:右詰め文字スペース除去、1バイト/2バイト(半角含む)変換、日付スラッシュ形式対応
  • FTPクライアントAPI連携:配信ファイル名動的変更

強化機能特長

FTP拡張機能では、扱えるデータ属性を強化することで、COBOLで扱うデータ属性を全て網羅しました。 また、データ編集機能を次のように強化しています。

  • 右詰めで格納された文字データについて、スペース除去に対応し、無駄なスペースを残さない指定が可能となりました。
  • 1バイト文字、2バイト系文字変換のサポートにより、半角2バイト文字をテキスト形式で参照できる等、ACOS-2の文字データがオープンシステムでより容易に扱えるようになりました。
  • 日付データをスラッシュで区切る形式で編集することにより、 ACOS-2の日付データをオープンシステムの表計算ソフト等で、日付データとして参照できるようになりました。

さらに、FTPクライアントAPI機能において、FTP拡張機能の環境定義ファイルを毎回変更することなく、配信するファイル名に日付等を付加してローカルファイル名を動的に変更できるようにしました。

強化機能導入効果

対応データ属性を拡大してCOBOL言語で扱えるデータは全て網羅したこと、さらに、ACOS-2データとオープンシステムのデータ差異を吸収するようデータ編集を強化したことにより、オープン環境で即座に活用が可能なファイル範囲を拡大します。また、FTPクライアントAPI連携機能強化により、多様な運用が可能となります。

強化機能適用リリース

ACOS-2/MP R4.1以降で利用可能 (MP R3は標準修正で対応)

強化機能導入事例

毎日定期的に更新されるユーザファイルを相手ホストに配信する場合の例です。相手ホストに対してファイル配信を毎日決まった時間に実行する際、FTP拡張機能の環境定義ファイルで、日付や時間を反映したファイル名を指定しておくことにより、ファイル配信の度にJCLを変更しなくても、以前配信した相手ホスト(サーバ)上のファイルが上書きされることなく、複数世代のファイルとして保存できます。

強化機能導入事例

MP R8.1強化  環境定義ファイルの待機結合編成ファイル(ソースユニットライブラリ)対応

強化機能イメージ

FTP拡張機能において、次の機能強化を行っています。

従来、FTP拡張機能の環境定義ファイルは、あらかじめアロケートした順編成ファイルに作成する必要がありました。また、ボリューム上にFTP拡張機能の環境定義ファイルが点在するために、利用者からは環境管理が煩雑であるとの意見がありました。

このため、FTP拡張機能は、待機結合編成ファイル(ソースユニットライブラリ)として作成した環境定義ファイルに対応しました。利用者は任意の名前で待機結合編成ファイルをアロケートし、サブファイル(ソースユニット)毎に環境定義ファイルを作成することができます。

また、従来利用していた順編成ファイル形式の環境定義ファイルは、ユーティリティ($SLMTN)で移行可能ですので、複数の順編成ファイルに作成した環境定義ファイルをライブラリに集約して管理し、利用することができます。なお、順編成ファイル形式の環境定義ファイルも読み込み可能ですので、従来通りの運用も可能です。

強化機能イメージ

強化機能概要

  • 環境定義ファイルの待機結合編成ファイル(SUライブラリ)対応
    ソースユニットに作成された環境定義ファイルを読み込み動作可能

強化機能特長

FTP拡張機能では環境定義ファイルの待機結合編成ファイル(ソースユニットライブラリ)対応を行っています。ソースユニットに作成された環境定義ファイルを読み込み動作が可能です。

FTP拡張機能の実行時、起動JCLで環境定義ファイルとしてSUライブラリ名とサブファイル(SU)名を指定することにより、指定されたサブファイルの内容を環境定義情報として解析します。

環境定義ファイルの形式にSUライブラリ形式が追加されたことにより、環境定義ファイルをライブラリとして管理することが可能となります。なお、従来通り順編成ファイルの利用も可能です。

強化機能導入効果

FTP拡張機能の環境定義ファイルをライブラリ化することにより、以下のように環境管理/作成を容易とし、運用性向上を図ることができます。

  • 環境定義ファイルの利用目的別にライブラリを作成することで、分類して管理が可能になります。
  • 環境定義ファイル格納用のソースユニットライブラリをアロケートするのみで、以降はテキストエディタによるサブファイル作成が可能です。順編成ファイルのように環境定義ファイル作成の度に、事前にファイルアロケートをする必要がありません。
  • 環境定義ファイルのコピー作成のほか、サブファイル操作コマンドが利用可能であるため、編集が一層容易となります。

強化機能適用リリース

本機能はACOS-2/MP R8.1以降で利用可能

強化機能導入事例

順編成ファイル形式の環境定義ファイルを利用する場合、1つのボリューム上に様々な用途の環境定義ファイルが多数存在することになり、管理が煩雑になります。待機結合編成ファイル形式とした場合、これらの環境定義ファイルをライブラリに集約することができます。

用途や目的毎にライブラリを作成して環境定義ファイルを格納することにより、分類して管理することができ、FTP拡張機能の環境管理が容易になります。

強化機能導入事例

MP R11.1強化  Windows側で提供するコード変換ツールを提供

強化機能イメージ FTP-EXTコード変換ツールのサポート

FTP拡張機能において、次の機能強化を行っています。

従来、ACOS-2のFTPでは、コード変換処理をACOS-2側で実行しています。コード変換処理では、CPUを多量に消費することから、その他のオンラインジョブ/バッチジョブ等の応答が遅延するなど、運用への影響がありました。この場合、FTP処理を多重動作させないよう、運用にて回避する対応を講じる必要がありました。また、FTP拡張機能においても、データ形式変換処理やデータ抽出処理等において、同様にCPUを多量に消費することにより運用への影響がありました。

今回、FTPのコード変換処理及びFTP拡張機能のデータ形式変換処理,データ抽出処理等について、ACOS-2本体ではなくオープン連携サーバのWindows上で処理を可能とするFTP-EXTコード変換ツールをサポートします。これにより、ACOS-2におけるFTP、FTP拡張機能によるCPU消費を大幅に削減すると共に、FTP処理の高速化を実現します。

【参考データ】

ACOS-2(i-PX7300GX モデル400GX)とサーバ(Windows Server 2012 R2)間でFTPファイル転送(ファイルサイズ:100MBのShift-JIS変換)を行った場合のACOS-2本体のCPU削減、転送時間の削減率は以下のようになります。

■CPU削減

ACOS-2がFTPクライアントで動作 ⇒ 約86%の削減

ACOS-2がFTPサーバで動作  ⇒ 約92%の削減

■転送時間

ACOS-2のFTPクライアント開始から転送終了まで

(FTP-EXTコード変換ツールの処理を含む) ⇒ 約33%の削減

強化機能イメージ FTP-EXTコード変換ツールのサポート

強化機能イメージ FTP-EXTコード変換ツールの機能

FTP-EXTコード変換ツールは、利用者が指定したフォルダ(監視フォルダ)を定期的にチェックし、利用者が指定した条件と一致するファイルが存在すれば、データ編集やコード変換などを実行し、利用者が指定したフォルダ(変換後フォルダ)に格納します。

従来のFTPでは、Shift-JISコードについて、対応するG1集合文字の内、一部のみしか変換できませんでした。FTP-EXTコード変換ツールを利用した場合、全ての対応するG1集合文字にコード変換可能です。さらに、FontAvenue UniAssist JIPS文字セットを合わせて利用することにより、Unicodeのコード変換も可能となります。

また、FTP-EXTコード変換ツールでは、ファイルのコード変換処理と連携して、バッチファイルやアプリケーションの起動を実行できます。これにより、例えばオープンデータベースにACOS-2のファイルを格納するなど、ファイル転送に合わせてタイムリーな処理を行うことができます。

監視フォルダに格納された対象ファイルは、正常に処理された場合は削除されます。このため、正常運用中は、監視フォルダは空の状態です。コード変換処理中のエラー発生や、コード変換対象外のファイル格納等により、監視フォルダにファイルが残った状態となることがあります。このような場合に対応するため、フォルダ容量監視機能により、監視フォルダや変換後フォルダを対象として、古いファイルの自動削除を行ったり、フォルダのファイル容量が指定値を超えた場合やドライブの空き容量が指定値を下回った場合に、警告イベントを出力するといった運用も実現できます。

強化機能イメージ FTP-EXTコード変換ツールの機能

強化機能概要

  • 特定フォルダを監視し、コード変換を実行
  • G1集合文字/Unicodeのコード変換可能
  • コード変換後にアプリケーションの起動が可能

強化機能特長

本ツールの特長は以下のとおりです。

  • FTP運用におけるACOS-2のCPU負荷を軽減
    FTPのファイル転送において、送受信を行う相手先Windowsサーバでコード変換処理を行うことで、ACOS-2側のCPU負荷を軽減できます。
  • マスク指定による柔軟な対象ファイル設定が可能
    コード変換の対象とするファイル/対象としないファイルの条件設定は、マスク指定が可能です。監視フォルダに格納される特定のファイルのみUnicode変換を行い、それ以外は全てShift-JIS変換を行うといった設定が可能です。
  • ファイル名に紐付けたアプリケーションの起動が可能
    連携起動APの設定も特定のファイルに紐付けて行うことができます。これにより、適切なコード変換を実施した特定のファイルを利用するアプリケーションを連携起動することが可能です。アプリケーションの起動時に、コード変換後のフォルダ名とファイル名をパラメータで引き渡すことも可能です。
  • 既存のFTP拡張機能ファイル定義を流用可能
    既にFTP拡張機能を利用している場合、既存のファイル定義(xmlファイル)は、本ツールで流用することが可能です。既存のファイル定義を、一旦本ツールで読み込み/保存するだけで利用できます。

強化機能導入効果

本ツールの導入効果は以下のとおりです。

  • FTPの運用性向上
    FTP-EXTコード変換ツールでは、FTPのコード変換処理やFTP拡張機能のデータ形式変換処理、データ抽出処理等をWindows側で実行することで、ACOS-2のCPU消費を大幅に削減しています。これにより、従来は運用にて回避していた、ACOS-2側FTPサーバの多重起動や、FTPクライアントでの複数拠点への一斉配信等の運用が可能となります。
  • FTPの利用範囲を拡大
    従来、FTPで未対応のG1集合の文字を扱いたい場合は、G0集合の外字に登録するなどのユーザ独自の対応が必要でした。FTP-EXTコード変換ツールでは、WindowsのShift-JISコード範囲(1区~119区)を対象として、JIPSのG0/G1集合文字とのコード変換が可能となるように標準のコード変換テーブルを提供しています。これにより、従来より幅広い文字(人名,地名等)に対応可能となります。
    なお、標準のコード変換テーブルをベースとしたユーザ独自のコード変換テーブルを作成することも可能です。
    また、従来のFTPでは、JIPS⇔Shift-JIS変換のみでしたが、FontAvenue UniAssist JIPS文字セットと合わせて利用することで、JIPSのG0/G1集合文字とUnicode(UTF-16)とのコード変換が可能です。これにより、柔軟なシステムを実現することができます。

強化機能適用リリース

本機能はACOS-2/MP R11.1以降で利用可能

*MP R10.1は個別対応(有償)により機能提供

強化機能導入事例

ACOS-2とFTPファイル転送を行う相手ホストをファイルサーバ1台に集約することができます。クライアントPCと直接ファイル転送を行う場合に比べ、ネットワーク環境更新等でクライアントPCのIPアドレスが変わっても、ACOS-2側のSG更新作業等が不要となり、運用が容易となります。

FTP-EXTコード変換ツールは、常時フォルダ監視を行います。

ACOS-2からファイルを配信する場合、監視フォルダにファイルを格納することで、コード変換およびCSVファイルへの変換等を行い、変換後フォルダにファイルを格納します。この変換後フォルダをファイル共有することで、クライアントPCは変換後のファイルを活用することができます。

また、ACOS-2へファイルを送信する場合、クライアントPCから直接ファイル転送を行うのではなく、監視フォルダにファイルを格納するのみで、コード変換を行った上で、ACOS-2へファイル転送する運用が実現できます。

強化機能導入事例