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学生のみなさんへ2021インタビュー:竹岡 邦紘

2021年3月26日

社会実装と事業化を見据えた研究

竹岡 邦紘(たけおか くにひろ)

データサイエンス研究所
竹岡 邦紘(たけおか くにひろ)

工学で修士号を取得後、2018年4月にNECへ入社。機械学習と自然言語処理を横断し、人間がもつ知識とデータや、データ同士の統合を自動化する技術の研究で成果を上げつづけている。

研究から事業化まで一貫して経験

私はいまNECのデータサイエンス研究所で、機械学習や自然言語処理の研究に取り組んでいます。データ意味理解技術は、私たちのチームの一つの成果です。
昨年はこの技術をもとに「NEC Data Enrichment」というサービスの立ち上げにも関わりました。事業化は初めての経験だったので、非常に刺激的で面白かったですね。技術に対して、違う視点から考えられるようになった貴重な体験でした。たとえば、お客様が求めることは技術の「新規性」ではありません。課題が解決できるのであれば、既存の技術でも構わないわけです。極論を言えば、技術に頼らずに人手でも効率的に解決できるのであれば、それで構わない。研究はあくまでも、課題解決ができないときに必要になるものです。そして、逆にこうした視点からこそ社会課題を解決する新しい研究テーマが生まれるのだということを実感しました。
また、お客さんにプロトタイプを届けてフィードバックをいただくことで、研究がさらに進み、開発もスピーディに進められます。機械学習という分野では世界的に開発スピードが加速していますから、お客様や開発チームと一体となった研究・開発が重要です。技術を開発したら、それをいかに速くサービス化していくか。現在のチームでも非常に短いスパンで開発を進めています。

学術研究も社会応用も両立できる

実は、私は学生時代からインターンとして今の研究チームに参加していました。機械学習の学会に参加したときに、現在の上司である小山田さんからお声がけいただいたことがきっかけです。インターンの後半からは既にデータ意味理解技術の研究に関わっていたので、当時から本格的な研究に参加させていただいていました。
その後、他の企業のインターンにも数社参加したのですが、アカデミアとの関わりという点ではNECが一番だと感じました。ここまで学会参加や論文投稿を推奨してくれる企業は珍しいのではないでしょうか。やはり、研究ではなく開発が中心となる企業が多いですから。もちろん、開発は開発で面白い点はたくさんあります。しかし、私の場合には、実社会への応用を考えながらも、アカデミックな研究にもチャレンジできるという点に魅力を感じて、NECへ入社を決めました。
また、NECはさまざまな事業領域をもつ企業です。機械学習を研究するうえでも、セキュリティや文書処理などの専門領域だけにとどまらず、あらゆる応用先を検討できるというのも魅力的でした。可能性を閉じず、幅広い研究ができるのは良い点ですね。
加えて、NECにはさまざまな分野の優秀な研究者がたくさんいます。何かアイデアを思いついたときに「この分野ならあの人に聞きにいけばいい」と思える人がたくさんいるという環境は、とても恵まれていることだと思います。たとえば、機械学習のコアな部分をやっている研究者に最先端の理論を聞きに行くこともできますし、セキュリティや生体認証など、異分野の研究者と議論することもできます。こうした環境は、研究を進めるうえで非常に刺激的ですし、効率的でもありますよね。

社会実装までの道筋を見通して研究する

私は、どうやったら課題解決を実現できるかということをすぐに想像できるような研究者になりたいと思っています。先ほどもお話ししたように、目的はあくまでも技術の社会実装による課題解決です。目的さえ実現できれば、必要な技術はどのようなものでも構わないわけです。その過程のなかで、必要な研究を見つけて研究を進めていく。そんな道筋をしっかりと見通すことができる研究者をめざしています。
私の上司である小山田さんも、そんな方です。国際学会でしっかりと成果を出しつづけている優秀な研究者ですが、開発者としても非常に優秀で、プロトタイプのコードもさらっと書き直して処理速度を何倍も高めたりしてしまう。さらには事業化にあたってはマーケティング関連の本を読み漁って、ビジネスユニットの方々と対等に議論できるレベルになっていたりする。こうした総合的な力があるおかげで、研究・開発・ビジネスのあいだの相互のフィードバックがスムーズになります。そして、課題解決までの道筋をしっかりと立てることができます。
特に私たちの研究分野では、研究だけで課題解決が実現できるとは限りません。開発過程で見えてくる課題やアイデアもあるでしょうし、技術が広く浸透してデータが集まることで見えることもあるかもしれない。社会実装を見越したうえでの研究を追求しながら、自分の研究テーマを突き詰めていきたいと思います。

私の一日ご紹介

学生時代の自分へ

休日何してる?

リモートワークになって時間ができたこともあり、最近はアメフトの試合動画をよく見るようになりました。中学生のころにはタッチフットというタックルをタッチで代替する部活に所属していたほどで、もともとすごい好きだったんです。興が乗じてボールも買ってしまったのですが、キャッチボールできる相手がいなくて困っています(笑) アコースティックギターを弾くのも昔からの趣味です。

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