導入事例
独創的なテクノロジーで「人の快適な歩行」を追求する月星化成様
今回、「ACOS Club」スタッフがおうかがいしたのは、福岡県久留米市の月星化成株式会社様。同社の情報システム部部長、亘鍋 省次氏は、その優れた人材マネジメント戦略で、情報システム部員のスキルアップ/モラルアップに成功されています。「亘鍋語録」とでも表現したくなるインパクトの高い発言の要所要所に、その秘訣が垣間見えるのです。
- ---
- いま、年齢を問わずに、街や自然の中をマイペースで歩くウォーキングがブームですが、御社の製品もこうした健康志向、自然志向の高まりとともに注目されているのでは…?
- 亘鍋
- そうですね。総理府の調査を見ても、今後やってみたいスポーツとしてウォーキングが第一位になっていますし、「歩き」に対する関心は年々高くなっています。当社では1984年から本格的なウォーキングシューズの開発に取り組み始めたのですが、その第一歩はまず歩きのメカニズムを物理的・生理学的に徹底的に解明することでした。その結果、最適な靴のあり方を「ウォーキング・セーバー理論」というもので体系化し、これを具現化したのが「ワールドマーチ」なんです。日本歩け歩け協会に開発段階で様々なご協力をいただき、この製品は協会公認第一号のシューズにもなっています。
- ---
- ウォーキング関係の各種イベントにも協賛、貢献されているとか…。
- 亘鍋
- ええ。代表的なところでは、新聞社が主催している「平成の伊能忠敬ニッポンを歩こう」ですね。伊能忠敬が日本全土の測量を始めてからちょうど200年目ということで企画されたものです。1999年1月から2001年元旦までに、一筆書きで全都道府県を歩くというものですが、全国各地からのべ100万人の参加が見込まれています。また1997年に行われた「平成の遣唐使プロジェクト(かつて遣唐使が旅した1400kmの道のりを60日間かけて歩く)」にも、「ワールドマーチ」を提供しています。
- ---
- さて、本題の情報システムの話題に移りますが、御社が自社で構築された「在庫・生産・販売サプライチェーンシステム」が、さる2月に「日経コンピュータ(日経BP社刊)」情報システム大賞グランプリを受賞されましたね。おめでとうございます。
- 亘鍋
- ありがとうございます。靴業界では商品アイテム数が非常に多く、一般的なパッケージが使えないところから、自社開発するしかないんですね。今回はサプライチェーンシステムのバックにDWH(データウェアハウス)を導入した点が評価されたのだと思います。自分たちの努力、工夫が認められるのはうれしいことですね。
- ---
- そのアイテム数のことですが、もしすべての商品を単品管理するとしたら、どのくらいの量になるのですか。
- 亘鍋
- 素材別で見ましても、ゴム製の商品で8,000アイテムあり、それぞれに5色・10サイズありますから400,000件、革製品では7,000アイテム・4色・10サイズで280,000件ですね。これだけの点数になると、普通のパッケージソフトではJANコードがオーバーフローしてしまうんですよ。また、靴業界では一般にリードタイムが長くて在庫圧縮が難しいという問題もありますから、サプライチェーンマネジメントを実現するためにDWHを導入するといった考え方が不可欠だったんです。
歩行時における足の動きを徹底的に分析。歩行に最適な靴のあり方をカタチにしたウォーキングシューズ「ワールドマーチ」。
導入事例一覧に戻る
ページの先頭へ戻る