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NEC、コートジボワール農業省とデジタルを活用した農業効率化・高度化プロジェクトを開始

~農業資材の公平な供給と、営農支援の効率化による安定的な生産を目指す~

2025年10月22日
日本電気株式会社

NECとアフリカの現地法人であるNEC Africa (Pty) Ltd.(注1)は、コートジボワール国務省および農業・農村開発・食糧生産省(以下、コートジボワール農業省)と、デジタルを活用した農業効率化・高度化プロジェクトを開始しました。本プロジェクトでは、コートジボワールの主要作物である米、キャッサバ、メイズ(トウモロコシ)を栽培する農家や圃場に関する情報を正確に把握し管理することで、種子や肥料などの農業資材の公平な供給と、営農支援の効率化による安定的な生産を目指します。

コートジボワール農家に「CropScope」の
使い方を教えている様子
メイズの圃場

背景

コートジボワールでは、国内総生産(GDP)の約30%が農業セクターであり、国民の約50%が農業に従事しています。しかし近年、紛争や自然災害、パンデミックといった世界情勢を背景に農業資材である種子や肥料の価格が大幅に高騰し、多くの農家が十分に調達できない状況が続いています。
こうした現状を受けJICA(国際協力機構)とアフリカ開発銀行は協調融資の形でコートジボワール政府に対して「緊急食糧安全保障」を目的とする有償資金協力を行いました(注2)。本プロジェクトは、コートジボワール農業省が同財政支援による資金の活用を図って実施に至ったものであり、デジタル化を通じて農業資材の円滑な配布や農業生産の改善を支援するものです。

具体的には、「eバウチャー」と農業ICTプラットフォーム「CropScope」(注3)の2つのサービスを提供します。また、農家毎に付与するIDでこれらの一元的な管理を実現します。

サービス概要

1.「eバウチャー」により農業資材の公平な供給を実現

IDカードとスマートフォンを用いた「eバウチャ―」を活用することで、農業資材の配布や履歴を可視化します。IDカード発行時に生体情報を登録することで、不正利用を抑制し公正かつ効率的な供給を実現します。

2.「CropScope」により営農支援の効率化と安定的な生産を実現

農家が管理する圃場の場所、広さ、農作物の種類などの情報が整備されていないことから、「CropScope」を活用し30,000ha分の農家のデータベースを構築します。これにより、生育モニタリングや営農指導員の圃場見回り業務を支援します。将来的には、最適な施肥や収穫日のタイミングを提案する営農アドバイス機能も提供することで、農作物の安定的な生産に貢献します。

NECは今後も、デジタル技術を活用し、官民連携を通じた開発途上国の持続可能な農業と食料安全保障に貢献していきます。

以上

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 国際協力事業統括部
E-Mail:grd@iog.jp.nec.com

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