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NEC、NTTからトランスポンダー「SpectralWave WX-T」を受注

~IOWN構想を推進する次世代のネットワーク網構築に向けて全国に展開~

2025年7月30日
日本電気株式会社

NECは、NTT株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田明、以下NTT)から、次世代の革新的なネットワーク基盤であるIOWN APN(オールフォトニクス・ネットワーク)の実現に向けて、光信号と電気信号を相互に変換するトランスポンダー「SpectralWave WX-T」を受注しました。本製品は、IOWNの新たな情報通信基盤の一つとして、今後、NTTの全国のネットワーク網に展開される予定です。

SpectralWave WX-T

本製品は、IOWN Global Forumで提案されたOpen APNにおけるAPN-T(Open APNトランシーバ)に相当します。小型化・省電力を実現しており、局舎やエンドユーザ拠点(データセンターやオフィスビル群など)に設置され、基幹ネットワークとユーザのデバイスをつなぐ処理を行います。これにより、NTTのネットワークにおける次世代の高速通信インフラの基盤を確立し、ネットワークのさらなる高性能化による多様なユースケースへの対応や、大容量化に伴う消費電力増の課題を解決します。
なお、本製品に搭載しているNetwork Operating System(NEC NOS)は、TIP(注1)が推進する光IPネットワーク領域のオープン化に向けた「Phoenix(フェニックス)」プロジェクト(注2)にて、世界で初めてGold Badge認定を獲得しています(注3)。

本製品の特長は以下の通りです。

1. 先進的な故障解析を支援する情報出力機能を搭載

NTTと共同開発する、通信ログのリアルタイム記録や事象の時間的追跡など、先進的な故障解析を支援する高頻度かつ詳細な情報出力機能により、光区間の不具合を詳細に可視化します。これにより、問題の根本的な原因を迅速に特定可能とし、サービスのダウンタイム削減とネットワークの信頼性の大幅な改善を実現します。

2. ホワイトボックスアーキテクチャーの採用により経済性と高性能を両立

汎用ハードウェアを活用したホワイトボックスアーキテクチャーを採用しており、キャリアグレードの品質を維持しながら調達の安定化を実現しています。世界初(注4)のLバンド(注5)対応ホワイトボックスソリューションで、マルチバンド環境を柔軟に構築します。

3. データセンターネットワークの光化を推進

データセンター市場で求められるマルチバンドに対応することで、データセンターネットワークの光化に貢献します。

NECは、今後もAPNによる大容量伝送、低遅延、低消費電力を実現するWXシリーズの提供を通じて、多様なサービスの実現やカーボンニュートラルな社会の実現に貢献していきます。

以上

  • (注1)
    Telecom Infra Projectの略。通信機器のオープン化に取り組むグローバルな非営利団体。
    new windowhttps://telecominfraproject.com/
  • (注2)
    PhoenixプロジェクトはNTT、Telia、Telefonica、Vodafone、Deutsche Telekom、MTNが参加するTIPのOpen Optical and Packet Transportグループが定義し、ネットワークオペレーターとしての要求仕様をまとめ、光IPネットワーク領域のオープン化を目指している。
  • (注3)
  • (注4)
    2025年7月30日時点。NEC調べ。
  • (注5)
    光ファイバー通信における波長帯の一つで、1565 nmから1625 nmの範囲を指す。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC テレコムサービス企画統括部
E-Mail:contact@tsbu.jp.nec.com

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