Japan
サイト内の現在位置
NEC、日本のデジタルインフラの安全性確保に貢献するためサイバーセキュリティ事業を強化
~米国政府機関が遵守すべき高度なセキュリティ基準をベンチマークとしたCyber Intelligence & Operation Centerを新設~2025年5月8日
日本電気株式会社
NECは、「.JP(日本のサイバー空間)を守る」をスローガンに、日本のデジタルインフラの安全性確保に貢献するためサイバーセキュリティ事業を強化します。
その一環として、米国政府機関が遵守すべき高度なセキュリティ基準「NIST SP800-53」(注1)をベンチマークとした「Cyber Intelligence & Operation Center」を新設します。日本政府や重要インフラ事業者、そして海外で事業展開する日本企業向けに本年下期からサービス提供を開始します。
具体的には、複雑化・高度化するサイバー攻撃の脅威と各国で異なる法規制に対応するため、地政学的なサイバー脅威の分析や、グローバルな攻撃トレンドに基づいた適切な監視や対処をサプライチェーン含めて実施します。これにより、様々な形態のサイバー脅威から日本のデジタルインフラを守り、安定的な事業・サービスの提供に貢献します。

昨今、一層不安定化する国際政治情勢において、日本の経済安全保障の確保がますます重要になっています。また、重要インフラを狙ったサイバー攻撃のリスクも増加しており、サイバー攻撃による被害額は名目GDP世界3位規模相当の8兆ドル、サイバー攻撃数は直近9年で9倍(注2)という試算もあり、迫りくる脅威への対応が急務となっています。
日本政府においては、政府が保有するサイバーセキュリティなどの重要情報の管理を念頭に置いたセキュリティ・クリアランス制度の導入や、サイバー対応能力の向上を重要施策として取り上げるなど、今後の動きに注目が集まっています。
これらの状況の変化に合わせてNECでは、以下のようなサイバーセキュリティ事業の強化を推進します。
1.独自のサイバー脅威インテリジェンスの提供
グローバルな情報源からサイバー脅威情報や攻撃パターンなどの膨大なデータを収集し、データレイクに一元的に蓄積・管理します。これらをAIを活用して分析・可視化し、地政学的観点や各国の法規制なども考慮した上で、サイバー攻撃の脅威やリスク、対応手段などをNEC独自のサイバー脅威インテリジェンスとして提供します。これを活用することで、サプライチェーン全体をカバーした、より高度な戦略立案と脅威への迅速な対応が可能となります。
2.国産AI技術を活用し、安全性と機能性を両立
サイバー脅威情報の収集・分析・可視化・対処にNEC開発の生成AI「cotomi(コトミ、注3)」などのAI技術を活用し、専門家の意思決定を支援します。具体的には、分析から対処まで90%の作業を完全自動化し、リアルタイムで分析結果をお客様に報告します。残りの10%の手動分析では、関連情報をAIが自動的に収集してアナリストに提示するなど、より効率的かつ高精度な分析を支援します。
また、信頼性の高い国産AI技術を活用することで、安全性と機能性を両立したサービスを提供します。
3.グローバルでの推進体制を確立
本年10月に日本に「Cyber Intelligence & Operation Center」を開設後、2026年度以降、APAC、欧州、アメリカに順次開設し、各拠点間を有機的に連動することでグローバルに切れ目のない推進体制を確立します。各拠点では、各国の法規制に対応した迅速な対応を支援、インシデント対応から監督官庁への報告までを包括的に支援できる体制を確保することで、24時間365日、日本の政府・企業を守るコンセプトである「Make Japan Cyber Secure」の実現を目指します。
「Cyber Intelligence & Operation Center」について
従来のSOC機能に加え、インテリジェンス・ドリブンなサイバー攻撃の予兆把握から地政学リスクを考慮したインシデント対応支援・報告までの機能を集約し、日本のデジタルインフラを守るための包括的サービスを提供します。「NIST SP800-53」という高度なセキュリティ基準をベンチマークとすることで、適切なオペレーションを可能とします。
NECは、日本発のテクノロジー企業として、国の重要インフラである海底ケーブルや宇宙・防衛領域、通信、金融、物流などのミッションクリティカルなシステムを長年支えてきました。今後もAIをはじめとする先進技術とサイバーセキュリティの知見を駆使して本事業を強化するとともに、日本の経済安全保障確保に貢献していきます。
以上
- (注1)
- (注2)NICTER(国立研究開発法人情報通信研究機構サイバーセキュリティ研究所)観測レポート2023:
https://www.nict.go.jp/press/2024/02/13-1.html
- (注3)
「cotomi(コトミ)」はNECが開発した生成AIの名称です。ことばにより未来を示し、「こと」が「みのる」ようにという想いを込めており、生成AIを軸にお客様と伴走するパートナーでありたいとNECは考えています。https://jpn.nec.com/LLM/index.html
NECのサイバーセキュリティ事業について
(.JPを守る ~MAKE JAPAN CYBER SECURE~)
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC サイバーセキュリティ戦略統括部
E-Mail:inquiry_cyberstrategy@mlsig.jp.nec.com
NECは、安全・安心・公平・効率という
社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる
持続可能な社会の実現を目指します。
https://jpn.nec.com/profile/purpose/